「ミステリーゾーン シーズン2」第2話「家宝の瓶」

はじめに

2021年1月から「スーパー!ドラマTV」で高解像度バージョンが放送されているのを知り、シーズン1の途中から見始めました。不思議な味わいのストーリー良し30分という尺良し60年代のレトロな雰囲気良し…ということで視聴継続決定。
シーズン2以降は最初から見ることができたので、せっかくなので番組データや感想をまとめることにしました(2022年1月に「スーパー!ドラマTV」でシーズン1の再放送がありました。 これで「ミステリーゾーン」1〜5コンプリートできます。スパドラさんありがとう!)。

※ネタバレおおいにありですので、これから見る予定がある方はご注意ください。

放送データ

「ミステリーゾーン HD版 シーズン2」
第2話「家宝の瓶」
The Man in the Bottle

骨董品店を営む男は、ジーニーの壺を発見。4つの願いを叶えてくれるというのだが……。

脚本:ロッド・サーリング
監督:ドン・メドフォード

放送日:2021/02/01(スーパー!ドラマTV)

オリジナル放送日:1960/10/07(米CBS)

出演者

アーサー・キャッスル:ルーサー・アドラー/エドナ・キャッスル:ヴィヴィ・ジャニス/ジーニー:ジョセフ・ラスキン/内国歳入庁の男性:オラン・ソウル/ガムリー夫人:リサ・ゴルム/ドイツ人:ピーター・コー/ドイツの将校#2:アルバート・サボ(クレジットなし)
ナレーター:ロッド・サーリング

声の出演

久米明/桑山正一 梶哲也/南美江 石原良 加藤精三

コメント(ネタバレ有)

llustrated by Shinobu Yoshino

貧しい骨董屋に年老いた女性がゴミ箱で拾った一本の瓶を持ち込む。骨董屋は女性を哀れんで一文の価値もない瓶を小額で買い取ってやる。妻は骨董屋の気前の良さを責め、夫婦で言い争いが始まる。言い争う中、骨董屋が誤って瓶を落として割ると、中から煙とともに男が現れ瓶の精だと名乗り、願い事を4つ叶えると言う。
信じられない骨董屋が棚のガラスを修理してみろと言うと、ガラスはたちどころに直る。男の力を信じた夫妻が2つ目の願いとして百万ドルを願うと、天井から札が降ってくる。夫妻が気前よく知人に金を配っていると、これを聞きつけた国税局の役人が税を徴収しにやってきて、夫妻の手元には5ドルしか残らなかった。
男は願いには必ず結果がつきまとうので、慎重に願い事をするように忠告する。骨董屋は3つ目の願いとして強大な権力を望む。すると彼はヒトラーになるが、部下に毒物で自殺するよう勧められる。ヒトラー最後の日だったのだ。ここに至って骨董屋は4つ目の願い事をする。もとの生活に戻してくれと。
骨董屋はもとの生活に戻り、瓶を外のくずかごに捨てる。すると瓶はもとどおりになり、また誰かに拾われる時を待つのだった。

昔ながらのおとぎ話で、トワイライト・ゾーンで扱うべきテーマではないのではないか。瓶の精は帽子をかぶりステッキをつく現代風の紳士。願い事が3つでなく4つというところと、願い事がファイナルアンサーがどうか瓶の精が確認してくるところが新しい。2話目はおとぎ話か。サーリングしっかりして。【吉】


瓶を売りに来た老婦人の声は1988年に勲四等瑞宝章を受章した女優の南美江。
宝塚の男役としてデビューし、退団後は文学座→グループNLT結成→演劇集団円創立という新劇の神様のような経歴の持ち主。TBSドラマ「ムー」「ムー一族」の遺影のおばあちゃん(時々動く!)でもおなじみ。【み】

出典

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