宇田川団地|映像の中の渋谷

古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。

宇田川団地

東京都渋谷区宇田川町2-1

日本住宅公団による1956年入居の90戸の集合住宅。1975年に「渋谷ホームズ」に建替え。

目次

映画「その人は遠く」(1963)

量介(山内賢)は母(小夜福子)の事故がきっかけで旅館の娘井波恵以子(和泉雅子)と出会う。しばらくはうまくいった量介と恵以子だが、量介の心がまだ奈津子(芦川いづみ)にあることを知り傷心の彼女は家出し渋谷の花屋に勤める。量介と奈津子が恵以子を迎えにいくシーン。
渋谷の花屋とされているのは、渋谷区神南1-7-8にあった「レストランナカタニ」(現・渋谷公園通りNNビル / 渋谷区役所の向かい)。映画中に映る店名で場所を特定。前の通りは公園通り。右手にみえる建物は「日本住宅公団宇田川団地」(渋谷区宇田川町2-1 / 現渋谷ホームズ)。

作品データ
映画「その人は遠く」
監督:堀池清

1963(昭和38)年/日活

出演:芦川いづみ、和泉雅子、山内賢

受験生の岡田量介(山内賢)は母(小夜福子)と二人暮らし。ある日遠縁の親戚が亡くなり、そこの一人娘細川奈津子(芦川いづみ)が岡田家で暮らすことになる。美しく成長した奈津子に量介の心は動く。奈津子は量介の心を知ってか知らずか彼に親密に接し、量介の想いは日に日に募るのだった。そして合格発表の朝、親戚から奈津子の縁談の手紙が舞い込む。心穏やかではない量介は…。
奈津子が量介の心を翻弄し、それに最後彼が愛想をつかしたように見えてしまうのは多分描き方がうまくないのだろう。【福】
日活
その人は遠く | 映画 | 日活 同居する美しい従姉へ寄せる淡き初恋にも似た少年の憧れ通じ、青春の歓びと悩みを美しく描く純愛ロマン篇。

映画「夜の勲章」(1963)

阿久根(小林旭)は篠村(内田良平)から夏木伸子(二木佑子)との思い出話を聞かされ、彼への疑いを晴らす。
篠村が去っていくのは公園通り。「渋谷区役所」の向かいから駅方向を撮影している。一番右の建物は「渋谷区役所」が建設される前にあった「渋谷社会保険出張所」(現「LINE CUBE SHIBUYA」宇田川町1-1)、その奥が「日本住宅公団宇田川団地」(現「渋谷ホームズ」宇田川町2-1)。左手の奥に「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6)の「ナショナル」のネオンが光る。
同一アングルのシーンが「その人は遠く」(1963)にあり、その撮影地点は同映画で店名が写り込んでいた「レストラン ナカタニ」(現「中谷ビル」神南1-15)と判明していたため場所を特定した。

作品データ
映画「夜の勲章」
監督:松尾昭典

1963(昭和38)年/日活

出演:小林旭、小沢昭一、内田良平、星ナオミ、大坂志郎

探偵事務所を開業した阿久根純一(小林旭)の事務所の最初の依頼人は看護婦の夏木瑛子(松本典子)。新宿でホステスをしている姉の伸子(二木佑子)が数日前から行方不明だという。マンションの管理人(原恵子)から最近伸子の様子がおかしくなり、行方不明になる前には軟禁されていたという話を聞き、阿久根は麻薬が関係していることを疑う。彼は国吉刑事(井上昭文)の協力を得ながら捜査を進め、伸子と関係があったクラブの支配人篠村(内田良平)、マジシャンの大原天嶺(小沢昭一)に接触する。【福】
日活
夜の勲章 | 映画 | 日活 麻薬中毒の女性が失踪した事件を追う私立探偵が、やがて謎が謎を呼ぶこの事件の意外な真相に迫っていくミステリー・アクション。

映画「殺しの烙印」(1967)

暗殺に失敗し幻の殺し屋No.1に狙われる花田五郎(宍戸錠)。自宅にこもる花田が窓からNo.1の居場所を探すシーンで「国立代々木競技場」「渋谷区役所」「宇田川団地」(現「渋谷ホームズ」宇田川町2-1)が映る。

作品データ
映画「殺しの烙印」
監督:鈴木清順

1967(昭和42)年/日活

出演:宍戸錠、南原宏治、真理アンヌ、小川万里子

殺し屋のNo.3である花田五郎(宍戸錠)は組織から追放された元殺し屋春日義平(南廣)の復帰を賭けた仕事に手を貸すことになる。それは籔原(玉川伊佐男)という男からの依頼である組織の幹部(南原宏治)の護送を引き受ける仕事だった。花田たちは途中トンネルで襲撃を受け春日は命を落とすが幹部の男は見事な銃さばきで相手を皆殺しにする。後日花田は藪原から税関職員、眼科医、宝石商の殺害依頼を受け、見事なテクニックで次々に殺していった。しかし謎の女中条美沙子(真理アンヌ)から依頼を受けた外国人殺しをミスし、無関係な一般人を殺してしまう。失敗した花田は組織から命を狙われる側になる。
スタイリッシュが過ぎてストーリーを理解し楽しむにはちょっと厳しかった。【福】
日活
殺しの烙印 | 映画 | 日活 “失敗は死”という宿命を背負いながらNo.1の地位を目指す殺し屋たちの姿を描く。宍戸錠演じる、炊き立てのご飯の匂いを嗅いで恍惚となる殺し屋など、全編に緊張...

RELATED LINKS

東京福袋が作成している渋谷と日本映画に関するコンテンツです。こちらもぜひご覧ください。

目次