渋谷パンテオン|映像の中の渋谷

古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。

渋谷パンテオン

東京都渋谷区渋谷2-21-12

東急文化会館1階にあった映画館。東急文化会館内の4つの映画館の中で一番大きい。

全1,119席で、収容力は新宿の「ミラノ座」に次ぐ日本第2位の規模(シブヤ経済新聞より)
目次

映画「警視庁物語 七人の追跡者」(1958)

パンテオンの前で金子刑事(山本麟一)と渡辺刑事(石島房太郎)が犯人の出現を待っている。

作品データ
映画「警視庁物語 七人の追跡者」
監督:村山新治

1958(昭和33)年/東映東京

出演:堀雄二、松本克平、神田隆、山本麟一、花沢徳衛、大村文武 、佐原広二、石島房太郎、小沢栄太郎

マンホールの中から女性の扼殺死体が発見された。被害者は従業員の給料をおろしに銀行に行ったまま行方不明になっていた会社の事務員、千田文枝(芳川京子)だった。長田刑事(堀雄二)、林刑事(花澤徳衛)、太田刑事(大村文武)らが課長の黒木(小沢栄太郎)に話を聞くと、被害者の青いオパールの指輪が紛失していることが判明する。しかし銀行の事務員は、金をおろしに来た時はヒスイの指輪をしていたという。また食堂への聞き込みで千田が銀行から男と黒い車に乗ったことが判明する。【福】

映画「ファンキーハットの快男児」(1961)

天下一郎(千葉真一)は境野みどり(中原ひとみ)を処分する依頼を受けた保釈の虎(潮健児)を追う。背後に東急文化会館。東急文化会館内の映画館「渋谷パンテオン」では「栄光への脱出」(製作:1960年/日本公開:1961年6月22日/オットー・プレミンジャー監督)を上映中。(参考:KINENOTE

作品データ
映画「ファンキーハットの快男児」
監督:深作欣二

1961(昭和36)年/ニュー東映

出演:千葉真一、中原ひとみ、岡本四郎、新井茂子、花沢徳衛

探偵天下清助(花沢徳衛)の息子・天下一郎(千葉真一)は相棒の茂(岡本四郎)とナンパに出掛け、投資家の境野みどり(中原ひとみ)と出会う。一方、茂は国産省の局長木暮家の女中ルメ(新井茂子)と知り合った。ある日小暮家の令息靖幸(くさかべ雅人)が誘拐され身代金500万円が要求される。一方みどりは日の丸建設の株を大量に買う女性を発見。日の丸建設は国産省が建設計画中の産業会館の入札をめぐり大下組と激しく争っていたことから、一郎は誘拐事件と日の丸建設が何か関係あるとにらむ。
今では考えられないが千葉真一が軽いノリの主人公を演じている。色々リアリティある演出で深作欣二を再評価。なおファンキーハットとは冒頭一郎と茂が学生帽を脱ぎ捨ててかぶったパナマ帽のこと。【福】

映画「女は二度生まれる」(1961)

映画を見に行った小えん(若尾文子)は、友人にすっぽかされチケットが余ってしまったという月島の工員泉山(高見国一)からチケットを買ってやり、一緒に見ることになる。

後ろ盾の筒井(山村聡)を亡くした小えん(若尾文子)は映画館で工員泉山(高見国一)を待ち、泉山が前から行きたがっていた上高地へ誘う。

作品データ
映画「女は二度生まれる」
監督:川島雄三

1961(昭和36)年/大映東京

出演:若尾文子、藤巻潤、山村聡、山茶花究

神楽坂の小えん(若尾文子)は芸はないが体を売って暮らしている芸者。馴染みの建築家の筒井(山村聡)に可愛がられている。ある日風呂帰りの小えんは落とし物を拾ってもらった学生の牧(藤巻潤)にほのかな恋心を抱く。筒井、牧、投資家の矢島(山茶花究)、寿司職人の野崎(フランキー堺)、工員の泉山(高見国一)、政治家の猪谷(上田吉二郎)らの様々な男性と様々な関係を結びながら芸者、銀座のホステス、愛人と立場を変える小えんの半生を描く。自然に男性の心をつかむ小えんの立ち居振る舞いが素晴らしい。この時代の中年男性の貫禄とどうしようもない幼児性を見ることができる。【福】

TVドラマ「特別機動捜査隊 第001話『最後の犯人を追え』」(1961)

第二の犯行に使われた盗難車の持ち主が警官と話している。場所は渋谷駅東口「東急文化会館」前。
「東急文化会館」内の映画館「渋谷パンテオン」では「栄光への脱出」(1961)が上映中。同年公開の「ファンキーハットの快男児」にも同じ看板が映っている。
左側の電柱の広告「楠本」は渋谷の老舗の質屋で現在でも渋谷付近の電柱に広告をよく見かける。

作品データ
TVドラマ「特別機動捜査隊 第001話『最後の犯人を追え』」
監督:関川秀雄

1961(昭和36)年/NET

出演:波島進、佐原広二、南川直、轟謙二、巽秀太郎、神田隆、室田日出男、柳生博、志村妙子(後の太地喜和子)

1961年10月よりNET(現・テレビ朝日)系にて放送開始。警視庁から資料提供や撮影の全面的バックアップを受けて製作された日本初の連続1時間ドラマ。1977年3月までの15年半にわたり全801話が放送された。(「東映ビデオ」公式ページより)

第001話「最後の犯人(ホシ)を追え」
3人組の男が盗難車を使い民家に押し入り夫を銃で撃つという事件が発生した。警視庁の立石主任(波島進)率いる立石班が捜査を進めるうち第二の事件が発生、犯人は不動産屋に強盗に入り社員を射殺した。犯行の手口から山口(日尾孝司)が容疑者としてあがり、続いて不動産屋への聞き込みから以前同店で働いていた関口(室田日出男)が関与していることがわかった。【福】

RELATED LINKS

東京福袋が作成している渋谷と日本映画に関するコンテンツです。こちらもぜひご覧ください。

目次