「ミステリーゾーン シーズン1」第11話「誰かが何処かで間違えた」

はじめに

2021年1月から「スーパー!ドラマTV」で高解像度バージョンが放送されているのを知り、シーズン1の途中から見始めました。不思議な味わいのストーリー良し30分という尺良し60年代のレトロな雰囲気良し…ということで視聴継続決定。
シーズン2以降は最初から見ることができたので、せっかくなので番組データや感想をまとめることにしました(2022年1月に「スーパー!ドラマTV」でシーズン1の再放送がありました。 これで「ミステリーゾーン」1〜5コンプリートできます。スパドラさんありがとう!)。

※ネタバレおおいにありですので、これから見る予定がある方はご注意ください。

目次

放送データ

「ミステリーゾーン HD版 シーズン1」
第11話「誰かが何処かで間違えた」
And When the Sky Was Opened

初飛行からの帰還で砂漠に着地した3人の宇宙飛行士たち。1人は骨折したものの、残りの2人は無事だった。彼らは、飛行中のことをほとんど覚えていないのだが……。

脚本:ロッド・サーリング
監督:ダグラス・ヘイズ

放送日:2022/01/09(スーパー!ドラマTV)

オリジナル放送日:1959/12/11(米CBS)

出演者

クレッグフォーブス中佐:ロッド・テイラー/ウィリアム・ガート少佐:ジム・ハットン/エド・ハリントン大佐:チャールズ・エイドマン/エイミー:マキシン・クーパー/バーテンダー:ポール・ブライヤー/看護師:スー・ランドール/医療士官:ジョー・バセット/看護師:リザベス・フィールド(クレジットなし)/調査員:ローガン・フィールド(クレジットなし)/ハリントン氏:S・ジョン・ローナー(クレジットなし)/役員:オリバー・マクゴーワン(クレジットなし)/バーの女性:グロリア・ポール(クレジットなし)/バーの後援者:バーナード・セル(クレジットなし)
ナレーター:ロッド・サーリング

声の出演

堀井真吾/大塚芳忠 清水明彦 田中正彦 林佳代子/杉本ゆう 坂部文昭 土方遊人

コメント(ネタバレ有)

llustrated by Shinobu Yoshino

宇宙へ向かった試験用迎撃機X-20は24時間レーダーから姿を消したが、その後砂漠に不時着し乗組員は全員無事生還し病院に収容された。
入院中の乗組員ガート少佐を昨日退院した乗組員フォーブズ大佐が見舞いにくる。しかしフォーブズの様子がおかしい。フォーブズはガートに昨日自分が退院した時に誰と一緒だったか聞く。ガートはフォーブズ一人だと答える。その時フォーブズは傍らにあった新聞に気がつく。新聞には「2人の宇宙飛行士、砂漠での墜落から生還」とあり、フォーブズとガートが写っていた。フォーブズは取り乱した。彼はX-20にはもう一人、二人の知り合いであるハリントン大佐が乗っていたはずだと言う。だがガートはハリントンという人物に覚えがなかった。

フォーブズは昨日退院してからのことを説明する。彼とハリントンは酒場で飲んでいたが、急にハリントンの様子がおかしくなり、自分がその場にいないような感覚を訴えだす。その後落ち着いた彼は実家に電話し混乱して戻ってくる。実家に電話したところ、父も母も自分には息子はいないと答えたというのだ。ハリントンは「俺たちはここにいない。誰かがどこかで間違えた、自分たちは帰ってくるはずじゃなかったんだ。」と言い出す。その時フォーブズは酒場の客が読んでいた新聞に気づく。先ほどまで「三人の宇宙飛行士」と書いてあった見出しがいつのまにか「二人の宇宙飛行士」になり、写真にもハリントンは映っていなかった。フォーブスがハリントンがいた場所戻ると、ハリントンは消えており、バーテンもフォーブズは一人で店に入ってきたと言う。
自宅に帰って恋人のエイミーに会っても彼女はハリントンという人物を知らず、軍に電話をしても将軍さえハリントンを知らなかった。

フォーブズはガートに言う。「誰かがどこかで間違えた、俺たちは帰ってくるはずじゃなかった。上にいる誰かが連れ戻しにくる。」そしてハリントンが言っていた、自分がこの場にいないような感覚を感じ始める。叫びながら部屋を飛び出すフォーブズ。

慌てたガートは病室の外に向かって「誰か止めろ!」と叫ぶ。看護師が駆けつけるが、彼女はもうフォーブズのことを知らなかった。入院してこのベッドに寝ていたと指差すその先には先程まであったベッドがなくなっていた。そして部屋にあった新聞の見出しは「一人の宇宙飛行士」となり、写真にはガート一人が写っていた。
混乱したガートを見た看護師は医師を呼びに行く。

看護師が医師を連れて病室に戻ってくる。看護師は医師に「この病室は空いている」と説明する。看護師がドアを開けるとガートはベッドともども姿が消えていた。ラスト、空軍の格納庫が映るとドラマのはじめに映ったX-20の機体さえ消えていた。

フォーブズ大佐を演じるロッド・テイラーはヒッチコックの「鳥」、「タイム・マシン 80万年後の世界へ」などで主役を演じ、2009年にはクエンティン・タランティーノの「イングロリアス・バスターズ」でチャーチル役を演じている。ガート少佐役のジム・ハットンはティモシー・ハットンの父。ハリントン役のチャールズ・エイドマンはシーズン3第26話「消えた少女(Little Girl Lost)」にも出演している。
劇中フォーブズ大佐が鏡を見て自分が映っていないことに気づくシーンがあるが、鏡の隅に腕や手が映ってしまっている。【吉】

出典

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