銀座線渋谷車庫横の坂|映像の中の渋谷

古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。

銀座線渋谷車庫横の坂

東京都渋谷区道玄坂1-15

現「渋谷マークシティ」の位置にあった銀座線渋谷車庫の南東に沿った坂。

目次

映画「一等女房と三等亭主」(1953)

平馬(小林桂樹)は花巻テル(関千恵子)に弟子入りし営業のノウハウを教わる。途中連れ込み宿を見つけた平馬はそれが連れ込み宿とは知らず安いから下宿にしようと言い出す。
この連れ込み宿は「あたり荘(あ多り荘)」(現「プリメーラ道玄坂」道玄坂1-15-3)、銀座線渋谷車庫(現「渋谷マークシティ」道玄坂1-15)横の坂の上にあった。遠方に「東急百貨店東横店」が見える。当時提灯を並べた街灯があったことがわかる。

作品データ
映画「一等女房と三等亭主」
監督:小森白

1953(昭和28)年/新東宝

出演:伊藤雄之助、轟夕起子、小林桂樹

海山夏子(轟夕起子)は元ミス東京で現在は美容界の大物。一方、夫の千吉(伊藤雄之助)は冴えない勤め人。ある日夏子の弟の平馬(小林桂樹)が職を求めて上京してきた。平馬は千吉の勤め先の販売係花巻テル(関千恵子)に弟子入りをする。一方世界婦人連盟会議から突然夫人(三好栄子)が帰ってきたことに慌てた馬並社長(小川虎之助)は妾のおふね(荒川さつき)にしばらく会えない旨を伝えるよう千吉に命じたが、おふねは内心千吉に惹かれていた。【福】

映画「踏みはずした春」(1958)

笠原(小林旭)に、母親が働いている会社で働くことをもちかける奎子(左幸子)。銀座線渋谷車庫(現渋谷マークシティ)横の坂(道玄坂1-14付近)。

坂を下りながら話す左幸子と小林旭。

作品データ
映画「踏みはずした春」
監督:鈴木清順

1958(昭和33)年/日活

出演:左幸子、小林旭、浅丘ルリ子、宍戸錠、殿山泰司

日活
踏みはずした春 | 映画 | 日活 一人の非行少年を更生させようとするボランティアの女性が、次第に少年に愛情を抱くようになる…。鈴木清順監督と小林旭が初顔合わせしたほろ苦い青春映画。

映画「明日を賭ける男」(1958)

父(横山運平)が倒れた知らせを受け、自転車で父のもとに向かおうとする小林典子(浅丘ルリ子)。場所は銀座線渋谷車庫横の坂(現「渋谷マークシティ」道玄坂1-12-1横)。遠方に「東急百貨店東横店」と「五島プラネタリウム」のドームが見える。電柱に多くの映画に映りこんでいる「旅館一楽」の看板が。

作品データ
映画「明日を賭ける男」
監督:西河克己

1958(昭和33)年/日活

出演:浅丘ルリ子、川地民夫、大坂志郎、中原早苗

美容学校の講師白藤守彦(岡田眞澄)と学生の梅林ルカ(中原早苗)は連れ込み旅館の女中小林典子(浅丘ルリ子)に宝くじの当落を確認しに行ってもらう。典子は宝くじ売り場で働く父(横山運平)に当落を確認してもらい、10等の50円を受け取る。だがこれは見間違いで、実は1等の200万円が当選していたのだ。父親がそれに気づいて典子が勤める旅館に連絡するも時すでに遅く、守彦とルカは箱根に旅立ってしまった後だった。典子の父は誰かに取られるのを恐れ、胸につけたお守りの中に当たりくじを隠した。
一方守彦が勤める美容学校では理事長の白藤賢良(十朱久雄)が学校の拡張を目論んでいたが、土地が弟で用務員を勤める元ボクサー大四郎(大坂志郎)の名義になっていることがハードルとなっていた。大四郎は生き別れになった息子が帰ってきた時のことを考えて土地を持ち続けていたのだ。
そんな時、大四郎のもとに生き別れの息子が大阪でボクサーをしているとの知らせが入る。薫(川地民夫)の試合を見た大四郎はひと目で自分の息子だと確信する。彼は美容学校の自分の土地にジムを建てることを夢見るようになる。【福】
日活
読売新聞連載「上と下」より 明日を賭ける男 | 映画 | 日活 拳闘に命を賭ける親子の愛情とボクシングの凄絶さを中心に、二百万円をめぐる人間の哀歓を描く青春アクション篇。

映画「太陽をぶち落せ」(1958)

自分の出生の秘密を知り酒で気を紛らわせる大須賀吾郎(川地民夫)のもとに、健(高品格)の一味がやってきて連れ出される。場所は銀座線渋谷車庫(現「渋谷マークシティ」道玄坂1-12)横の坂。連れ込まれる場所は当時空地だった道玄坂1-14(現「東京地下鉄(株) 地下鉄道玄坂ビル」)と思われる。

作品データ
映画「太陽をぶち落せ」
監督:野口博志

1958(昭和33)年/日活

出演:川地民夫、菅井一郎、南田洋子、宍戸錠、水島道太郎

大須賀禎蔵(菅井一郎)の息子吾郎(川地民夫)は謎の自殺をとげた母親のことが忘れられず、新しい母親蘭子(南田洋子)に異性としての愛情を感じつつことごとく反抗していた。蘭子の昔の恋人で、蘭子を奪い返す機会をうかがっていた禎蔵の部下青野洋介(宍戸錠)はある日二人の過去をばらすと脅し蘭子と料理屋で密会した。たまたまカップルを脅迫するため写真を撮影するバイトをしていた仲間からの連絡を受け、吾郎は蘭子と青野が密会する旅館へ乗り込む。吾郎はそこで青野から禎蔵は吾郎の実の父親ではないと聞かされ、激しく動揺する。吾郎は父親の日記から古市(水島道太郎)という男の存在を知り、古市を探し始める。【福】
日活
太陽をぶち落せ | 映画 | 日活 真実の愛を求めて彷徨し、苦悩する少年の叫びと姿を通して、現代のモラルと多感な思春期の群像を描くもの

映画「狂熱の季節」(1960)

明(川地民夫)と勝(郷鍈治)はユキ(千代侑子)と外国人の客を乗せ、銀座線渋谷車庫横の坂の上にある連れ込み宿に向かう。ちなみに休憩200円、宿泊600円。安い。日銀の「教えて! にちぎん」コーナー(昭和40年の1万円を、今のお金に換算するとどの位になりますか?」のページの計算式によれば、この映画が公開された昭和35年と令和3年の物価を比較すると約5.5698倍。ということは現在の物価に換算すると休憩は約1000円で宿泊約3300円? やっぱり安い!

作品データ
映画「狂熱の季節」
監督:蔵原惟繕

1960(昭和35)年/日活

出演:川地民夫、郷鍈治、松本典子、千代侑子、長門裕之

鑑別所帰りの明が富裕層の文子と出会ったことで、彼女の人生に再生不能な傷跡を残していく。刹那的に生きる明と難しい理屈で自らを追い詰めていく文子の対比。
富裕層の描き方がカリカチュアライズされすぎで、明の過剰に奔放な演技と併せて滑稽に見えてしまう点はあるが勢いのある映画だ。戦災復興とオリンピックで建設まっさかりの渋谷、いたるところが工事中だ。【福】
日活
狂熱の季節 | 映画 | 日活 インテリ族とビート族と、二組の若い男女の対比の裡に、虚しく燃焼する現代青春の狂態を鋭い感覚で描破する異色問題篇

映画「勝利と敗北」(1960)

経営する連れ込み宿「あたり荘」に訪ねてきた峰岸(山村聡)を見送りに出る旗(本郷功次郎)の母親きよ(村田知英子)の後ろ姿。場所は銀座線渋谷車庫横の坂。電柱に「富士見台街」の表示が光る。右側が実在の旅館「あたり荘」(現「プリメーラ道玄坂」道玄坂1-15-3)。遠方に「東急百貨店東横店」が見える。

作品データ
映画「勝利と敗北」
監督:井上梅次

1960(昭和35)年/大映

出演:川口浩、本郷功次郎、若尾文子、野添ひとみ、安部徹、山村聰、新珠三千代

日本ライト級チャンピオン佐々木五郎(金子繁治)が試合でタイトル防衛後突然引退を表明した。各ジムからは次期チャンピオン候補が次々と名乗りを上げた。峰岸謹平(山村聡)のジムからはベテラン山中(川口浩)が、近藤(見明凡太朗)のジムからは吉川(三田村元)が選ばれた。自分の実力に慢心している峰岸ジムの旗(本郷功次郎)は山中が選ばれたことが面白くなかった。やくざの郷田(安部徹)はこれを利用し旗を自分が関係する松田ジムに引き抜いた。
吉川と山中葉子(野添ひとみ)、山中と阿部志津子(若尾文子)、峰岸と高松小夜子(新珠三千代)の3組の恋愛や、旗をめぐる郷田と峰岸・近藤の戦いを織り交ぜつつ3人の若者のチャンピオンに向けた戦いが繰り広げられる。【福】

映画「銀座の若大将」(1962)

マネージャー江口敏(江原達怡)の伴走で田沼雄一(加山雄三)がロードワークをするシーン。銀座線渋谷車庫横の坂を上る。左手に銀座線渋谷車庫、左奥のナショナルの広告があるのが「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6)。中央の赤いビルは京王線渋谷駅、ここから銀座線渋谷車庫の一帯が「渋谷マークシティ」(道玄坂1丁目12−1)となった。その右には「東急百貨店東横店」の赤いマークと「東横」の文字が見える。右手の空き地の遠方には「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-1)のプラネタリウムのドームが。

作品データ
映画「銀座の若大将」
監督:杉江敏男

1962(昭和37)年/東宝

出演:加山雄三、有島一郎、中真千子、飯田蝶子、星由里子、団令子、田中邦衛

京南大学の音楽部員田沼雄一(加山雄三 )は新聞部の団野京子(団令子 )に付き合って広告をとりに行った洋裁店らべるで店員の中里澄子(星由里子 )に見初められる。ある日拳闘部のマネージャー江口敏(江原達怡)が他大学との喧嘩に巻き込まれ、雄一がこれを助けたことから雄一は拳闘部に勧誘され、教授(左卜全)や祖母(飯田蝶子)の勧めもあり入部することになる。だが父の久太郎(有島一郎)は雄一がボクシングをすることに反対で、久太郎の友人島川金五郎(上原謙)のレストランに雄一を住み込みで働かせることを強引に決める。雄一のレストラン勤務と拳闘部の合宿の苦しい日々が始まる。一方レストランの隣にあるらべるの店員澄子と雄一は関係が深まっていく。【福】

映画「俺の背中に陽が当る」(1963)

兄健三(内田良平)を謀殺した小谷(山内明)が海外へ逃亡を図るという知らせを聞いた滋(浜田光夫)が小谷の自宅に駆け込む。小谷の自宅の階段の間からのショット。小谷の自宅は銀座線渋谷車庫(現「渋谷マークシティ」)横の坂(道玄坂1-14付近)にある。

作品データ
映画「俺の背中に陽が当る」
監督:中平康

1963(昭和38)年/日活

出演:吉永小百合、浜田光夫、小高雄二

滋(浜田光夫)は、友人の俊夫(小沢直好)とビルの窓拭きの仕事をしながら、服役中のヤクザの兄健三(内田良平)の家族の面倒をみていた。出所した健三は元の組にカタギになることを告げて事務所を去る。これに対し山田組の小谷(山内明)は一計を案じ、組長の山田(安部徹)を殺し健三に不利な証拠を残した上で健三を刺殺し、健三に無実の罪を着せて組織の長にのしあがる。滋は兄の仇をうつことを決意しあえて山田組の一員になり、兄の謀殺の証拠をつかもうとする。
生々しい刺殺シーンなど強めの暴力描写がある。榎木兵衛と野呂圭介の滑稽な下っ端コンビが印象的。【福】
日活
俺の背中に陽が当る | 映画 | 日活 無実の兄を助けようとする若者が恋人の愛情に支えられながら、燃え上がる正義感を胸に秘め、やくざの卑屈な罠に挑戦していくドラマ作品。

映画「やくざの歌」(1963)

新田俊次(千葉真一)と流しの北見三郎(北見三郎)が北見のアパートに帰ってくると北見の部屋に明かりがついていることをいぶかしむシーン。千葉真一(左)の背後に東急百貨店東横店のネオンが、左隅に峯岸ビル(現「QFRONT」宇田川町21-6)屋上のナショナルのネオンが見える。北見のアパート周辺のシーンで見られる看板から「あたり荘」(現「プリメーラ道玄坂」渋谷区道玄坂1-15-3)あたりと推定する。

作品データ
映画「やくざの歌」
監督:若林幹

1963(昭和38)年/東映

出演:千葉真一、北島三郎、本間千代子、宮園純子、曽根晴美、十朱久雄、北竜二、谷幹一、佐々木孝丸、村田英雄

新田俊次(千葉真一)はヤクザ組織の構成員。ある日恐喝にあった女子大生北見紀子(本間千代子)を助け、互いに好意を抱くが、彼女は俊次の友人で流しの北見三郎(北見三郎)の妹だった。俊次を信頼しながらもヤクザと妹がつきあうことに苦悩する三郎。一方俊次の組織で預かることになった神戸のボスの息子双葉真(曽根晴美)。粗暴な彼の暴力はやがて三郎にも及び、俊次は組織と友情の板挟みになって苦しむ。【福】

映画「夜の勲章」(1963)

夏木瑛子(松本典子)とデートする恋人の医師松井(椎名勝己)は彼女を連れ込み宿に誘おうとするが断られる。二人が歩いているのは銀座線渋谷車庫(現「渋谷マークシティ」道玄坂1-15)横の坂。ネオンがある連れ込み宿は「あたり荘」(現「プリメーラ道玄坂」道玄坂1-15-3)。

作品データ
映画「夜の勲章」
監督:松尾昭典

1963(昭和38)年/日活

出演:小林旭、小沢昭一、内田良平、星ナオミ、大坂志郎

探偵事務所を開業した阿久根純一(小林旭)の事務所の最初の依頼人は看護婦の夏木瑛子(松本典子)。新宿でホステスをしている姉の伸子(二木佑子)が数日前から行方不明だという。マンションの管理人(原恵子)から最近伸子の様子がおかしくなり、行方不明になる前には軟禁されていたという話を聞き、阿久根は麻薬が関係していることを疑う。彼は国吉刑事(井上昭文)の協力を得ながら捜査を進め、伸子と関係があったクラブの支配人篠村(内田良平)、マジシャンの大原天嶺(小沢昭一)に接触する。【福】
日活
夜の勲章 | 映画 | 日活 麻薬中毒の女性が失踪した事件を追う私立探偵が、やがて謎が謎を呼ぶこの事件の意外な真相に迫っていくミステリー・アクション。

映画「霧に消えた人」(1963)

利倉岸子(吉行和子)は美沙(浅丘ルリ子)との約束を反故にし妻子のある宇品(細川俊夫)と会う。
二人が歩いているのは銀座線渋谷車庫(現渋谷マークシティ)横の坂(道玄坂1-14付近)。
中央、細川俊夫の後のビルは京王線渋谷駅。その右には「東急百貨店東横店」。

作品データ
映画「霧に消えた人」
監督:吉村廉

1963(昭和38)年/日活

出演:浅丘ルリ子、二谷英明、葉山良二

藤崎美沙(浅丘ルリ子)は桐生市の織物問屋の長男山科槙夫(葉山良二)との縁談があった。美沙は槙夫のことが嫌いではなかったが、格式ある旧家に嫁ぐ不安から結婚になかなか踏み切れなかった。ある日美沙の友人利倉岸子(吉行和子)の家出をきっかけに、美沙は昔の恩人朝吹岳志(二谷英明)と再会した。美沙は次第に岳志に惹かれていく。【福】
日活
霧に消えた人 | 映画 | 日活 恩地文子の原作を浅丘ルリ子、二谷英明コンビで映画化した文芸ロマン。フィアンセとは別の男に惹かれていく女性の複雑な恋愛感情を描く。

映画「大冒険」(1965)

ニセ札偽造団の車が植松(植木等)を轢き殺そうとして追い回す。道玄坂1丁目、銀座線車庫(現「渋谷マークシティ」)横の坂。

逃げる植木等!

作品データ
映画「大冒険」
監督:古澤憲吾

1965(昭和40)年/東宝

出演:植木等、谷啓、団令子、ハナ肇、犬塚弘、石橋エータロー、桜井センリ、安田伸、越路吹雪

国際的なニセ札偽造団が問題になっていた。週刊トップの記者植松唯人(植木等)と隣人の発明家谷井哲介(谷啓)は日本にもニセ札が上陸しているのを発見、植松の書いた記事は大スクープになった。一方警察の花井刑事部長(ハナ肇)、乾刑事(犬塚弘)、市橋刑事(石橋エータロー)は植松が知らずに使った一万円札がニセ札だったことから偽造団の一味と勘違いして植松の追跡を開始する。偽造団の東京地区の責任者、金融会社森垣金融の森垣久美子(越路吹雪)は植松の命を狙う一方日本からの撤退を図り、人質として警察のスパイの疑いがある谷井の妹悦子(団令子)を拉致して移動を始める。植松と谷井は悦子のコンパクトに仕込んでいた発信機の信号を追って名古屋、神戸、さらには偽造団の潜水艦の艦内と移動、警察がこれを追う。偽造団に発見された植松と谷井は処刑されそうになるがその時……。
クレージー・キャッツ結成10周年記念映画だけに予算が潤沢、アクションシーンや特撮がたっぷりの見応えのある作品。【福】

映画「青春前期 青い果実」(1965)

外出先で会った河合奈津子(太田雅子=現・梶芽衣子)を避ける椎ノ木武志(太田博之)だが、奈津子はどこまでもついてくる。
武志は銀座線車庫(現「渋谷マークシティ」道玄坂1-12-1)横の坂を上る。前方にみえる「あたり荘」は現「プリメーラ道玄坂」(道玄坂1-15-3)。

作品データ
映画「青春前期 青い果実」
監督:堀池清

1965(昭和40)年/日活

出演:太田博之、太田雅子(現梶芽衣子)、吉村実子、山岡久乃、初井言榮、高橋とよ、佐野浅夫、内藤武敏

広島から転校してきた椎ノ木武志(太田博之)は無口で笑顔を見せない影のある少年。同級生の河合奈津子(太田雅子=梶芽衣子)はそんな彼に惹かれていた。やがて親しくなった二人は、武志の叔父中瀬安芸男(内藤武敏)が働く乗馬クラブへ馬を見に行く約束をする。母親(山岡久乃)に夜間の外出を厳しく止められた奈津子は家を抜け出して約束の場所へ向かうが、そこで3人の大学生に暴行されてしまう。奈津子は事件を忘れようとするが、教師(初井言栄)から親たち、親たちから生徒たちに噂が広まっていく。【福】
日活
青春前期 青い果実 | 映画 | 日活 セックスによる激しいショックを受けた二人の男女高校生の心の交流をクールなタッチで描いた異色純愛大作。

映画「その人は昔」(1967)

上京した青年(舟木一夫)と洋子(内藤洋子)は渋谷駅前で置き引きに荷物を持ち去られてしまう。荷物を持った置き引きが逃げていくのが銀座線渋谷車庫横の坂。左側「ひなぎく」があるのは現「第2大番ビル」の位置(道玄坂1-11-1)、右側は現「渋谷マークシティ」。「ひなぎく」「宝屋」から位置を特定した。

作品データ
映画「その人は昔」
監督:松山善三

1967(昭和42)年/東宝

出演:舟木一夫、内藤洋子、山中康司、大木徹三

北海道の漁村で暮らす青年(舟木一夫)と洋子(内藤洋子)は、貧しい暮らしに嫌気がさし2人で上京する。最初は力を合わせながら暮らしていた2人だったが、青年は賭け事にうつつをぬかし、洋子は裕福な男性(山中康司)と付き合うようになる。結局既婚者であった男性に捨てられた洋子は青年のもとに戻ろうとするが…。
内藤洋子のヒット曲「白馬のルンバ」が聴ける。脳を揺らすような摩訶不思議なデュエット曲「恋のホロッポ」はクセになる。原作が「レコードドラマ」(音楽と音声のドラマでストーリーを構成したものか?)であったせいか、全体的にストーリーが希薄でイメージビデオのような印象。音楽担当の船村徹の演歌調のテイストが全編を支配し、ロック調やジャズ調の曲も垢抜けなさがぬぐえない。【福】

映画「やくざと抗争 実録安藤組」(1973)

銀座でドス健(山本麟一)の一味に報復を受け、顔に大きな傷跡を負った矢頭(安藤昇)とその肩を支える加納(江守徹)。銀座線渋谷車庫横の坂(道玄坂1-15あたり)を上り、「旅館 一楽」の前で矢頭の幼馴染の早苗(藤浩子)と再会する。

関東桜会会長榊原(内田朝雄)の息子勇吉(郷鍈治)を預かることになった矢頭は、十文字組と手を組み勇吉を人質にして関東桜会と対立しようとする。しかしこれには双方とも裏の思惑があった。十文字組と話がついた後の矢頭(安藤昇)と加納(江守徹)、三崎(袋正)。
左の特徴ある塔は京王線渋谷駅屋上の塔、赤いマークは「東急百貨店東横店」、一番右のビルはこの後「ジャノメミシン」が映ることから渋谷駅南口の「渋谷駅前会館」(道玄坂1-3-1)であることがわかる。それに加えこの前後に映る「旅館東荘」(現「万字ビル」道玄坂1-15-10)、「渋谷中央街」の看板から道玄坂1-15付近と位置を特定した。

関東桜会に惨殺された三吉(佐藤蛾次郎)と北西原(川恵一)の死体を前に矢頭(安藤昇)らが関東桜会の決戦と矢頭組の結成を決意するシーン。銀座線渋谷車庫横の坂に面する空き地。この場所はオープニングでスタッフ・キャスト名のバックにも映る。

作品データ
映画「やくざと抗争 実録安藤組」
監督:佐藤純彌

1973(昭和48)年/東映

出演:安藤昇、袋正、江守徹、北川恵一、安岡力也、小林稔侍、諸角啓二郎、今井健二、佐藤蛾次郎、深江章喜、室田日出男、佐藤晟也、郷鍈治、内田朝雄、渡辺文雄、藤浩子、山本麟一、八名信夫、松井康子、丹波哲郎

学生やくざ矢頭(安藤昇)は銀座の愚連隊のドス健(山本麟一)と揉め事になり、ドス健は矢頭の子分三吉(佐藤蛾次郎)に刺されて死ぬ。この一件で矢頭の顔には大きな傷跡が残ることになる。当時渋谷の闇市は橋場組と十文字組がとりしきっていたが、矢頭は商人を組織化して橋場組の縄張りを奪うことに成功する。これに対し橋場組は矢頭の店にダイナマイトを投げ込むなど報復をしたが、矢頭が手打ちしたと見せかけたところで子分たちが橋場(諸角啓二郎)に瀕死の重傷を負わせ、橋場組は縄張りを矢頭に譲ることになる。ある日大組織関東桜会会長榊原(内田朝雄)の息子勇吉(郷鍈治)を預かることになった矢頭は、榊原は十文字組と自分たちを対決させたところで渋谷の縄張りを乗っ取ろうとしていると見抜き、十文字組と手を組み勇吉を人質にして関東桜会と対立しようとする。だがこれは矢頭が十文字組を潰そうとする作戦だった。しかし十文字組の方にもまた裏の目論見があった。
矢頭と幼馴染早苗のエピソードが並行して語られるが、とってつけたような話。話の展開も妙におセンチ。【福】

映画「実録安藤組 襲撃篇」(1973)

安藤興業の小野田稔(小林稔侍)が逮捕される。場所は銀座線渋谷車庫(現「渋谷マークシティ」道玄坂1-12-1)横の坂。

作品データ
映画「実録安藤組 襲撃篇」
監督:佐藤純彌

1973(昭和48)年/東映

出演:安藤昇、梅宮辰夫、安岡力也、郷鍈治、小林稔侍、丹波哲郎

安藤興業社長安藤昇(本人)は中江産業社長中江昭麿(中丸忠雄)を襲撃した。警察は安藤らを指名手配したが、安藤は愛人宅や友人宅を転々として潜伏を続けた。1958年に実際に起きた事件を再現した作品。【福】

映画「安藤昇のわが逃亡とSEXの記録」(1976)

潜伏する安藤昇(本人)のもとに子分の古山(石橋蓮司)が連絡をしてくる。古山が電話をしているのは銀座線渋谷車庫(現渋谷マークシティ)横の坂(道玄坂1-14付近)。

友人田所の家から移動しようとした安藤昇をパトカーが追いかける。パトカーが上ってくるのは銀座線渋谷車庫(現「渋谷マークシティ」)横の坂(道玄坂1-14付近)。

作品データ
映画「安藤昇のわが逃亡とSEXの記録」
監督:田中登

1976(昭和51)年/東映

出演:安藤昇、中島葵、ひろみ麻耶、石橋蓮司、蟹江敬三、近藤宏

安藤興業社長安藤昇(本人)は極東船舶社長早川哲司(近藤宏)を襲撃した。警察は安藤らを指名手配したが、安藤は愛人宅や友人宅を転々として潜伏を続けた。1958年に実際に起きた事件を本人が再現した作品。【福】

映画「極道渡世の素敵な面々」(1988)

亮(陣内孝則)は店で偶然圭子(麻生祐未)と再会して一緒に飲み、朝まで渋谷の街を歩く。

作品データ
映画「極道渡世の素敵な面々」
監督:和泉聖治

1988(昭和63)年/東映

出演:陣内孝則、麻生祐未、室田日出男

坂井亮(陣内孝則)は賭けマージャンで金が払えずやくざの中川(日下武史)に袋叩きに会うが、それが縁で中川の家に居候することになる。やくざの道に入った坂井は債権回収に才能を見せ、次第に周囲から認められていく。ある日喧嘩で腹を刺され病院に入院したことがきっかけで院長の娘小宮圭子(麻生祐未)と知り合い、互いに好意を抱くようになる。
元暴力団員で後に作家となった安部譲二原作の同名小説の映画化。原作者の安部譲二とかつてこの作品に登場する渋谷界隈で「安藤組」の組長だった安藤昇も出演している。【福】

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