東急百貨店東横店|映像の中の渋谷

古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。

東急百貨店東横店

東京都渋谷区渋谷2-24-1

1662年8月に江戸日本橋に呉服屋として白木屋創業。1934年11月、東京横浜電鉄(現東京急行電鉄)の百貨店部として東横百貨店(現東急百貨店東横店)創業。2020年3月営業終了。(参考:東急百貨店公式ホームページ
渋谷駅直結で食料品から衣料品、レストラン、時計・宝飾品まで一通り揃った便利なデパートだった。40年近く前、お好み食堂で笠智衆と相席になったことがあるのが良い思い出。一緒にいた上品な女性はたぶん奥様。ちなみに笠智衆夫妻(仮)は鰻重を召し上がっていた。

目次

映画「泥だらけの青春」(1954)

奈々子(乙羽信子)の父が食堂三平軒を営んでいる飲み屋街から見た風景。1954年完成の東急百貨店東横店がまだ建設中。工事中の西館から銀座線が出てくる。当時の住宅地図を見ると、三菱銀行の裏にあった飲み屋街(現「渋谷駅前会館」道玄坂1-3-1あたり)から撮影したと推測される。(参考:東急100年史|第2章 第2節 第1項 戦前の活気取り戻す渋谷

大スターになった加地(三國連太郎)が暮らすホテルの部屋に、奈々子(乙羽信子)への今の想いを確認しにいった、奈々子と里村(山内明)。もはや加地の心は奈々子にはないことを確認し、帰途につく二人。
猿楽橋の上から望む建設中の東急百貨店東横店。

作品データ
映画「泥だらけの青春」
監督:菅井一郎

1954(昭和29)年/日活

出演:三國連太郎、乙羽信子、高杉早苗

加地(三國連太郎)、奈々子(乙羽信子)、里村(山内明)は小さな劇団の団員。劇団が経営破綻で解散したことから、奈々子は父の店の手伝い、加地と里村はエキストラやフィルム運びで糊口をしのいでいた。ある日映画会社のニューフェイスに応募した加地はあることがきっかけで経営陣の目に止まり採用され、ベテラン女優京極真弓(高杉早苗)との共演で大スターとなる。加地は京極との愛欲に溺れ傲慢になる一方、かつての盟友達とは次第に疎遠になっていく。
名脇役として数多くの映画に出演している俳優菅井一郎の第一作目の監督作品。【福】
日活
泥だらけの靑春(泥だらけの青春) | 映画 | 日活 三國連太郎を主演に迎えて、一人の俳優が辿る栄光と挫折を描いたバックステージもの。バイプレイヤーとして知られる菅井一郎の第一回監督作品で、脚本を新藤兼人、監修を吉...

映画「銀座二十四帖」(1955)

子分の“ジープ政”がヒロポンに手を出している疑いを持った“花売コニイ”こと三室戸完(三橋達也)は政を問い詰めるが、政はバー「アンコール」のホステスに頼まれたという。コニイは自宅のアパートに帰り、隣室の久子にこの件を確認する。
これはコニイが空き地になった丘を通り自宅に向かうシーン。コニイのアパートがあるのは桜丘町。周辺の道の形状や看板から「旅館桜丘会館」(現「ビジョナリーアーツ」桜丘町23-18)と特定。

バー「アンコール」のホステス初枝(渡規子)がお得意様の画家、桃山豪(安部徹)とドライブに出る様子を同じアパートに住むバーのママが窓から見ているシーン。手前の電柱の左側の店舗は電柱の陰に隠れた看板から「三樹園社」(現「セルリアンタワー」桜丘町26-1)と判読できることから、撮影地点は「旅館桜丘会館」(現「ビジョナリーアーツ」桜丘町23-18)と特定。

作品データ
映画「銀座二十四帖」
監督:川島雄三

1955(昭和30)年/日活

出演:三橋達也、河津清三郎、月丘夢路、北原三枝、浅丘ルリ子、大坂志郎

三室戸完(三橋達也)はかつて不良だったが今では更生しジープの政(佐野浅夫)や中学生のルリ(浅丘ルリ子)たちと銀座で花屋を営んでいる。三室戸の花屋をひいきにしている料理屋の京極和歌子(月丘夢路)は手持ちの絵を画商に売ろうとしていたが、そのうち和歌子の若い頃を描いた絵が画商の目に止まる。その絵は和歌子の父が満州に在住時若い学生が描いたものだという。絵にはGMというサインがあった。その絵が展示されるや謎の画家の正体がマスコミの大きな話題になる。キザで鼻持ちならない画家桃山豪(安部徹)が自分こそGMであると名乗り出たが、実は三室戸にはこのサインに心当たりがあった。【福】
日活
銀座二十四帖 | 映画 | 日活 時代の尖端を行く銀座風俗の中に生きる人間の善意が、如何に生き難いかを描いた井上友一郎の小説を映画化。ネオンと流行の影にひしめく都会の青春ドラマ。

映画「青春怪談」(1955)

金融業を営む宇都宮慎一(三橋達也)が自ら経営するパチンコ屋へ向かうシーンで神宮通りから見た夜景の渋谷。遠方のビルは東急百貨店東横店。東急マークと「東横」の文字のネオン。

作品データ
映画「青春怪談」
監督:市川崑

1955(昭和30)年/日活

出演:山村聰、北原三枝、轟夕起子、三橋達也、山根寿子、瑳峨三智子、芦川いづみ、滝沢修

徹底的な合理主義者の宇都宮慎一(三橋達也)とその幼馴染でバレエダンサーの奥村千春(北原三枝)。千春の独立のため二人はそれぞれ伴侶を亡くしている慎一の母(轟夕起子)と千春の父(山村聰)を結婚させようとたくらみ、そのためにまず自分達が結婚する計画をたてる。そこに慎一を慕うバーのマダム(山根寿子)や芸者筆駒(瑳峨三智子)、千春を姉と慕うバレエ教室のシンデ(芦川いづみ)が関わり、さまざまな事件が起こっていく。獅子文六原作。1955年4月19日に新東宝版とこの日活版が同時に公開された。【福】
日活
青春怪談 | 映画 | 日活 6大スター競演で描く現代の恋と欲望!獅子文六の評判小説を才匠・市川崑が描く、青春波乱のメロドラマ。

映画「サラリーマン目白三平」(1955)

村上(小林桂樹)から招待券をもらい、目白一家(笠智衆、望月優子、杉本修、日吉としやす)は坂東流の舞踊発表会へ出かける。
山手線から見た「東急百貨店東横店」。右端の「丸安」は「丸安百貨店」(現「丸井渋谷店」神南1-22-6)。

坂東流の舞踊発表会の会場は「東急会館」(「東急百貨店東横店」)の9階にあった「東横ホール」。前年オープンした「東急会館」の内部がたっぷり映し出される。
1階エレベーター。地下に食料品売場、8階大食堂の表示がある。

「東急百貨店東横店」の傘売場で傘を見つくろう目白三平の妻文子(望月優子)。

「東急百貨店東横店」の家電売場で洗濯機を見る目白一家。

「東急百貨店東横店」の楽器・おもちゃ売り場。

「東急百貨店東横店」8階の大食堂で食事をする目白一家。

坂東流の舞踊発表会の会場は「東急会館」(「東急百貨店東横店」)9階の「東横ホール」。東千代之介(本人)の「雨の五郎」を観る。

作品データ
映画「サラリーマン目白三平」
監督:千葉泰樹

1955(昭和30)年/東映

出演:笠智衆、望月優子、小林桂樹

目白三平(笠智衆)は国鉄に勤め妻と二人の子を持つサラリーマン。安い靴を仕立てようとして高くついてしまったり、ネクタイ屋の懸賞で大金が当たったが周囲にたかられてしまったり、一家で舞台を見に行ったりというエピソードを通じ、妻(望月優子)と対立したり協調したりしながら毎日をおくる彼の日々を描く。【福】

映画「東京暮色」(1957)

冒頭、杉山周吉(笠智衆)が酒場「小松」で飲むシーンの前に渋谷の風景が挿入される。背景に東急百貨店東横店。

作品データ
映画「東京暮色」
監督:小津安二郎

1957(昭和32)年/松竹

出演:笠智衆、有馬稲子、信欣三、原節子、中村伸郎、山田五十鈴、杉村春子、山村聡

銀行の監査役杉山周吉(笠智衆)は長女の孝子(原節子)が結婚し次女の明子(有馬稲子)と二人暮らし。ある日周吉が家に帰ると孝子が孫を連れて帰っていた。どうやら夫の沼田(信欣三)と何かあったらしい。一方速記学校に通う明子もおば(杉村春子)に金を無心したり帰りが毎日遅かったりとこのところ様子がおかしい。ある日マージャン屋のおかみ(山田五十鈴)に声をかけられた明子は、おかみが自分たちを棄てて去っていった母親ではないかと怪しむ。
原節子も有馬稲子も終始不機嫌。小津が常に場面にミスマッチな音楽を流し続けるのは何故。【福】
松竹株式会社
東京暮色 松竹株式会社の公式サイトです。当社配給の映画作品やアニメ・特撮の劇場作品、OVAおよびテレビ作品の情報をご紹介しています。

映画「街燈」(1957)

ある朝早川千鶴子(南田洋子)は思い立って能瀬精一郎(葉山良二)の家まで自転車で向かう。途中鉄道沿いの道で地図を見るシーンで遠方左端に「東急百貨店東横店」が見える。遠方中央で白く光っているのが「五島プラネタリウム」。
鉄道は東急東横線(鉄道マニアの知人により東急の旧車両らしいと確認)で場所は渋谷と代官山の間の恵比寿西2-14あたり。五島プラネタリウム方向にのびる東横線沿いの道という条件から特定した。なおこのシーンの後南田が地図を見るシーンがあるが、地図は付近の道筋と違っており、「●の上一丁目」という付近にない地名が記してあるのでセットとして立てたものではないかと推測する。
また南田の店が渋谷にあるという設定だが、情報が少なく場所の特定はできていない。

作品データ
映画「街燈」
監督:中平康

1957(昭和32)年/日活

出演:月丘夢路、 南田洋子、葉山良二

渋谷で洋裁店を営む早川千鶴子(南田洋子)と銀座で洋裁店を営む大谷吟子(月丘夢路)は友人。ある日早川のもとへ能瀬精一郎(葉山良二)という男性が現れる。彼は以前早川が定期券を拾った学生能瀬雄生(林茂朗)の兄だった。弟の雄生は学生の間で流行っている、「わざと定期券を落とし、拾った相手とそれを縁に交際を始める」という遊びをしていたと説明し、弟の非礼をわびる。一方この遊びが縁で交際が始まったカップルもいた。早川の友人大谷と、今では大谷の店で働く小出英夫(岡田眞澄)だった。美男子の上口がうまい小出は久里目財閥の一人娘・鳥子(中原早苗)とも交際をしており、それを材料に不良の三宅慎悟(草薙幸二郎)にゆすられていた。早川と大谷、二人の女性の定期券から始まった恋愛の行方を描く。
軽妙で洒落たコメディ。早川と野瀬の関係が突然深くなったり、不良の三宅の位置づけがわかりにくかったりと整理が悪い点はある。【福】
日活
街燈 | 映画 | 日活 わざと落とした定期券から生まれた二組の男女の恋の駆け引きを、軽快なテンポで綴ったソフィスティケイテッド・コメディ。劇中で流れる中平監督作詞によるシャンソンも印象...

映画「穴」(1957)

タクシー運転手(浜村純)を利用し千木(船越英二)を連れ出した北(京マチ子)は、人気のない場所で千木に彼の命が狙われていると忠告する。
背景左端は「宮益坂ビルディング」(現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」渋谷2-19-15)、中央左に「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)と屋上の「五島プラネタリウム」、中央の大きなビルは看板から「日本生命渋谷支店」(現「日本生命渋谷ビル」神南1-21-1)、右に「東急百貨店東横店」、「渋谷松竹」(現「西武渋谷店A館」宇田川町21-1)のタワーが見える。
これらの建物の位置関係から撮影場所は現「日本生命渋谷ビル」の北側と推定する。1957年当時この場所は戦災復興区画整理事業のため道路(パルコ前からタワーレコードに抜ける道路)を建設中であったことから、道路建設のため空地になった場所を撮影に使ったと推定される。

なお本作では「第億銀行渋谷支店」が登場するが、銀行の周辺が映るシーンで「池袋公共職業安定所」の看板があることから実際には池袋と判断した。

作品データ
映画「穴」
監督:市川崑

1957(昭和32)年/大映東京

出演:京マチ子、船越英二、山村聡、菅原謙二、北林谷栄

警官に関する記事が問題となり「文芸公論」をクビになったライター北長子(京マチ子)。友人の赤羽スガ(北林谷栄)は、一か月間身を隠し彼女を懸賞つきで読者に探させ、その間のルポルタージュを書く企画を勧める。話に乗った北長子はスガの紹介で第億銀行の白州(山村聡)に資金を借りにいく。部下の千木(船越英二)らと共謀して預金を横領していた白州は、この企画を利用し北長子に罪をかぶせようと画策した。【福】

映画「踏みはずした春」(1958)

少年院帰りの笠原(小林旭)が子分のトンガリ(野呂圭介)達と再会するシーン。うしろのビルは「東急百貨店東横店西館」。右に車庫から入線してくる銀座線。

少年院帰りの笠原(小林旭)と再会した子分のトンガリ(野呂圭介)達が笠原の愛人の店へと向かうシーンで、背景に「東急百貨店東横店」が映る。中央は渋谷駅、左手に渋谷駅横の宮益ガード。

警察から逃げるトンガリ(野呂圭介)が東急文化会館の非常階段を下に降りるシーンの背後に映っているのは東急百貨店東横店東館。

警察から逃げおおせたトンガリ(野呂圭介)を笠原(小林旭)が東急文化会館の非常階段下で捕まえるシーンで、背後に「東急百貨店東横店東館」が映っている。右側にホームから出てくる銀座線。

作品データ
映画「踏みはずした春」
監督:鈴木清順

1958(昭和33)年/日活

出演:左幸子、小林旭、浅丘ルリ子、宍戸錠、殿山泰司

日活
踏みはずした春 | 映画 | 日活 一人の非行少年を更生させようとするボランティアの女性が、次第に少年に愛情を抱くようになる…。鈴木清順監督と小林旭が初顔合わせしたほろ苦い青春映画。

映画「警視庁物語 七人の追跡者」(1958)

犯人を追って渋谷駅東口駅前広場に刑事達が集まるシーンで、渋谷駅東口駅前広場(東急文化会館側)から見た東急百貨店東横店東館屋上が映る。劇中、時間の経過を表すのにこの時計が何度も映る。

犯人の指示で現金を持ち渋谷駅東口駅前広場に立つホステス弘子(小宮光江)。背後は東急百貨店東横店東館。

東急文化会館前から見た東急百貨店東横店東館。「東横のれん街」の文字が見える。

渋谷駅東口駅前広場で犯人を逮捕する長田部長刑事(堀雄二)。左奥に東急百貨店東横店東館が見える。

作品データ
映画「警視庁物語 七人の追跡者」
監督:村山新治

1958(昭和33)年/東映東京

出演:堀雄二、松本克平、神田隆、山本麟一、花沢徳衛、大村文武 、佐原広二、石島房太郎、小沢栄太郎

マンホールの中から女性の扼殺死体が発見された。被害者は従業員の給料をおろしに銀行に行ったまま行方不明になっていた会社の事務員、千田文枝(芳川京子)だった。長田刑事(堀雄二)、林刑事(花澤徳衛)、太田刑事(大村文武)らが課長の黒木(小沢栄太郎)に話を聞くと、被害者の青いオパールの指輪が紛失していることが判明する。しかし銀行の事務員は、金をおろしに来た時はヒスイの指輪をしていたという。また食堂への聞き込みで千田が銀行から男と黒い車に乗ったことが判明する。【福】

映画「どうせ拾った恋だもの」(1958)

冒頭「東急百貨店東横店」が大写しになった後、カメラは右下にパンし中渋谷ガードで争う男たちが映される。

看護師の小野(コロムビア・ローズ)が洗濯物を干しながら歌うシーンの前に渋谷の街がパンで映し出される。中央に「東急百貨店東横店」、左は「宮益坂ビルディング」(現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」渋谷2-19-15)。
当時の航空写真と照らし合わせると、「交通局病院」(現「国際連合大学本部」神宮前5-53-70)からの撮影と推定される。

やくざの情婦だった過去が暴かれた石川道子(香月美奈子)が病院を去るシーン。正面遠方に「東急百貨店東横店」が見える。正面は渋谷区立渋谷小学校(現「美竹の丘多目的ホール」渋谷1-18-9)、右は「東海銀行渋谷寮」(現「渋谷アインス」渋谷1-20-11)、左は「旭ガラス美竹アパート」 (現「渋谷パークタワー」渋谷1-19-18)と推定。「東急百貨店東横店」の角度から渋谷1丁目方面と推定し、その範囲内で東横店が正面に見え、つきあたりが行き止まりで両側に大きな建物がある道から場所を推定した。電柱に「仁愛病院」(現「ヒューリック渋谷公園通りビル」宇田川町3-7)の看板があるが、離れた場所に設置された看板と解釈した。

作品データ
映画「どうせ拾った恋だもの」
監督:関喜誉仁

1958(昭和33)年/日活

出演:安井昌二、香月美奈子、コロムビア・ローズ、高品格

腹を刺された男伸次(三島謙)が子分(高品格)に連れられ医師が不在中の病院に担ぎ込まれる。看護師の石川道子(香月美奈子)は伸次の顔を見て驚く。彼は昔道子の恋人だったのだ。彼女は止血剤をうって応急処置をするが、医師の秋山(安井昌二)が到着した時には男は死んでしまう。実はこの止血剤は婦長の佐藤のぶ(新井麗子)がブローカーから買った粗悪品であった。発覚を恐れた佐藤は男の死を道子の処置のミスのせいにしようとし、秋山との結婚を望む院長の娘高野佳代子(千葉麗子)に秋山と道子の関係を匂わせたり、子分から買った伸次と道子が付き合っている頃の写真を使って病院を追い出そうとする。医師の秋山は道子に結婚を申し込むが、伸次と交際していた過去がある道子はこれを断り、病院も辞めてしまう。
初代コロンビア・ローズの同名の曲をベースにした歌謡映画で彼女自身も看護師を演じ、歌う(意外と演技も巧い)。非常にシンプルなメロドラマ。婦長役新井麗子がわかりやすい悪役を好演。【福】
日活
どうせ拾った恋だもの | 映画 | 日活 過去の暗い影に悩み、酷な運命に堪えてひたすら愛する人への思慕に幸福の夢を追う乙女の姿を描いた歌謡哀愁篇

映画「明日を賭ける男」(1958)

美容学校の講師白藤守彦(岡田眞澄)と学生の梅林ルカ(中原早苗)に宝くじの当落を確認するよう頼まれた連れ込み旅館の女中小林典子(浅丘ルリ子)は宝くじ売り場で働く父(横山運平)のもとに向かう。
渋谷東口駅前広場を東横線方面から「東急文化会館」側に走ってくる浅丘ルリ子。右に「東急百貨店東横店」が見える。浅丘ルリ子の背後の東急東横線はまだ特徴あるカマボコ屋根ができていない。

美容学校の講師白藤守彦(岡田眞澄)と学生の梅林ルカ(中原早苗)に宝くじの当落を確認するよう頼まれた連れ込み旅館の女中小林典子(浅丘ルリ子)は宝くじ売り場で働く父(横山運平)のもとに向かう。
典子の父が宝くじを売っているのは「東急文化会館」前(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)。背後に「東急文化会館連絡通路」と銀座線、左に「東急百貨店東横店」が見える。

父(横山運平)が倒れた知らせを受け、自転車で父のもとに向かおうとする小林典子(浅丘ルリ子)。場所は銀座線渋谷車庫横の坂(現「渋谷マークシティ」道玄坂1-12-1横)。遠方に「東急百貨店東横店」と「五島プラネタリウム」のドームが見える。電柱に多くの映画に映りこんでいる「旅館一楽」の看板が。

ラスト、薫(川地民夫)のロードワークのシーン。
玉川通り。右のビルは「東急本社ビル」(現「セルリアンタワー」桜丘町26-1)。遠方に「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)、左に「東急百貨店東横店」が見える。高速3号線が工事中。

作品データ
映画「明日を賭ける男」
監督:西河克己

1958(昭和33)年/日活

出演:浅丘ルリ子、川地民夫、大坂志郎、中原早苗

美容学校の講師白藤守彦(岡田眞澄)と学生の梅林ルカ(中原早苗)は連れ込み旅館の女中小林典子(浅丘ルリ子)に宝くじの当落を確認しに行ってもらう。典子は宝くじ売り場で働く父(横山運平)に当落を確認してもらい、10等の50円を受け取る。だがこれは見間違いで、実は1等の200万円が当選していたのだ。父親がそれに気づいて典子が勤める旅館に連絡するも時すでに遅く、守彦とルカは箱根に旅立ってしまった後だった。典子の父は誰かに取られるのを恐れ、胸につけたお守りの中に当たりくじを隠した。
一方守彦が勤める美容学校では理事長の白藤賢良(十朱久雄)が学校の拡張を目論んでいたが、土地が弟で用務員を勤める元ボクサー大四郎(大坂志郎)の名義になっていることがハードルとなっていた。大四郎は生き別れになった息子が帰ってきた時のことを考えて土地を持ち続けていたのだ。
そんな時、大四郎のもとに生き別れの息子が大阪でボクサーをしているとの知らせが入る。薫(川地民夫)の試合を見た大四郎はひと目で自分の息子だと確信する。彼は美容学校の自分の土地にジムを建てることを夢見るようになる。【福】
日活
読売新聞連載「上と下」より 明日を賭ける男 | 映画 | 日活 拳闘に命を賭ける親子の愛情とボクシングの凄絶さを中心に、二百万円をめぐる人間の哀歓を描く青春アクション篇。

映画「太陽をぶち落せ」(1958)

タイトルの直後、渋谷の風景が朝、昼、夜景と移り変わる。渋谷一丁目方面からの風景。一番左が「宮益坂ビルディング」(現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」渋谷2-19-15)、その右に「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)のプラネタリウムが見える。右側が「東急百貨店東横店」。

作品データ
映画「太陽をぶち落せ」
監督:野口博志

1958(昭和33)年/日活

出演:川地民夫、菅井一郎、南田洋子、宍戸錠、水島道太郎

大須賀禎蔵(菅井一郎)の息子吾郎(川地民夫)は謎の自殺をとげた母親のことが忘れられず、新しい母親蘭子(南田洋子)に異性としての愛情を感じつつことごとく反抗していた。蘭子の昔の恋人で、蘭子を奪い返す機会をうかがっていた禎蔵の部下青野洋介(宍戸錠)はある日二人の過去をばらすと脅し蘭子と料理屋で密会した。たまたまカップルを脅迫するため写真を撮影するバイトをしていた仲間からの連絡を受け、吾郎は蘭子と青野が密会する旅館へ乗り込む。吾郎はそこで青野から禎蔵は吾郎の実の父親ではないと聞かされ、激しく動揺する。吾郎は父親の日記から古市(水島道太郎)という男の存在を知り、古市を探し始める。【福】
日活
太陽をぶち落せ | 映画 | 日活 真実の愛を求めて彷徨し、苦悩する少年の叫びと姿を通して、現代のモラルと多感な思春期の群像を描くもの

映画「南氏大いに惑う」(1958)

オープニングとエンディングに存分に渋谷駅前が映る。タイトルの背後に「東急百貨店東横店」、渋谷駅前交差点、ハチ公前広場、渋谷駅。

左手が渋谷駅、正面が「東急百貨店東横店」。壁面に「地下鉄3階 玉川線2階」の表示がある。

中央にハチ公像、背後に「東急百貨店東横店」。ハチ公のナレーション(声:見明凡太朗)でストーリーが始まる。

作品データ
映画「南氏大いに惑う」
監督:枝川弘

1958(昭和33)年/大映東京

出演:船越英二、川上康子、市川和子、八潮悠子、立花宮子、清水谷薫、鶴見丈二、角梨枝子

小さな鉄工会社の社長南礼三(船越英二)はある日若い娘関沢はるみ(市川和子)から自分を買ってほしいと声をかけられる。事情を聞くと母の治療費が必要なのだという。礼三は彼女に無期限で一万円を貸し、また会うことを約束し別れた。はるみ、妻(八潮悠子)、妹の夫の愛人(川上康子)、バーの女(角梨枝子)、芸者(立花宮子 )と女性にモテモテの南氏の日々を描く。【福】

映画「俺は情婦を殺す」(1958)

タイトルバックでハチ公前広場が映る。
渋谷駅、渋谷駅前交差点、ハチ公前広場、背後の「東急百貨店東横店」。画面左手に山手線が見える。

「東急百貨店東横店」屋上の時計台のインサート。時間の経過をあらわすために時々登場する。

夜景のインサート。
左が「東急百貨店東横店」、右が「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)。位置関係から桜丘町付近からの風景。「ホテルメトロ」からの眺めでも同じ場所からのショットが流用されている。

仲次(長門裕之)と親しい玉枝(南風夕子)が彼と接触するとにらんだ警察は彼女のあとを尾行する。
玉枝は渋谷駅で銀座線に乗る。東急百貨店内を銀座線乗り場に向かう玉枝。

作品データ
映画「俺は情婦を殺す」
監督:野口博志

1958(昭和33)年/日活

出演:長門裕之、南風夕子、水島道太郎

親分の倉三(伊藤寿章)の身代わりとして刑務所に入っていた仲次(長門裕之)が出所してきた。忠実な子分だった仲次は、服役中に倉三が妻の礼子(月玲子)に手を出したという噂を耳にして復讐心に燃えていた。倉三は仲次ともみあううちに銃が偶発して死亡。仲次は弟分の岡健(弘松三郎)の助けを得て逃亡しながら、次に自分を裏切った妻を殺そうと狙うのだった。【福】
日活
俺は情婦を殺す | 映画 | 日活 弟分の仕組んだわなに落ちたとも知らず、狂ったように血を求めるやくざの男を迫真のカメラで描いた異色活劇篇。

映画「拳銃0号」(1959)

拳銃を拾った無軌道な男女(赤木圭一郎、丘野美子)が「東急文化会館」の屋上から銃を撃つ。警官が現れ二人はそばにいた売れない音楽家(浜村純)のポケットに銃を投げ込み逃げる。
「東急文化会館」の屋上から見た「東急百貨店東横店」。

作品データ
映画「拳銃0号」
監督:山崎徳次郎

1959(昭和34)年/日活

出演:川地民夫、稲垣美穂子、南風夕子

アメリカ人のエリック(岡田真澄)が護身用に国内に持ち込んだコルト。掃除婦(福田トヨ)が誤ってダストシュートに放り込んだことから屑屋、ギャング(野呂圭介)、ボス(安部徹)、子分(宍戸錠)、情婦(南風夕子)、スリ、シスター、幼児、赤ん坊、無軌道な男女(赤木圭一郎、丘野美子)、売れない音楽家(浜村純)、タクシーの男女、若い男(川地民夫)と様々な人の手に渡り、それぞれにドラマを作り出していく。
絶妙なアイデア。三保敬太郎の音楽がすばらしい。ナレーションを務める“拳銃0号”の声は小沢昭一(途中1度だけ女性の声で喋るシーンがあったがあれは渡辺美佐子?)。【福】
日活
拳銃0号 | 映画 | 日活 一挺の拳銃が様々な人間の手に渡ることによって起こる数々の戦慄すべき事件を通し、数奇な運命に踊る恐怖と愛憎の人間模様を描く、拳銃が主役の異色アクションドラマ。

映画「ゆがんだ月」(1959)

神戸にいられなくなり東京に出た桂木正夫(長門裕之)は職を探し街々を歩き回る。桂木が渋谷駅から出てくるシーンの前、お中元セール中の「東急百貨店東横店」が大きく映る。

渋谷駅から出てハチ公前広場を歩く桂木。背後には「東急百貨店東横店」。

作品データ
映画「ゆがんだ月」
監督:松尾昭典

1959(昭和34)年/日活

出演:長門裕之、芦川いづみ、三島雅夫

神戸のやくざ立花組の桂木正夫(長門裕之)と米山辰吉(高原駿雄)は店から出たところを襲われ、米山は射殺される。桂木と暮らす恋人江田奈津子(南田洋子)は立花組の幹部立石純平(梅野泰靖)が米山を殺すのを見ていた。やがて立花組のチンピラ五郎(近江大介)が自首し、この件を怪しんだ新聞記者木元(大坂志郎)に問いただされても桂木は口をつぐんでいた。だが米山の葬儀の日妹の米山文枝(芦川いづみ)に桂木は真実を話してしまう。桂木は木元にも真相を告げ、江田に別れの電話をし身の安全を確保するため東京へ移り住んだ。
撮影(姫田真佐久)が見事。主人公の長門裕之は同棲相手を演じた南田洋子と後に結婚。【福】
日活
ゆがんだ月 | 映画 | 日活 恋のため暗黒街の掟に反抗した若いヤクザが、復讐の銃口に追われながら対決する凄絶アクション大作。

映画「素ッ裸の年令」(1959)

サブ(藤巻三郎)とクロ(清水義之)はペット屋から盗んだバイクで健(赤木圭一郎)のもとにかけつける。
サブたちが走っているのは首都高3号線建設前の玉川通り。道のこちら側が桜丘町、向こう側は道玄坂1丁目。中央に「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)と屋上の「五島プラネタリウム」、左側に「東急百貨店東横店」が見える。
拡幅中の道路に車が駐車している。

作品データ
映画「素ッ裸の年令」
監督:鈴木清順

1959(昭和34)年/日活

出演:赤木圭一郎、堀恭子、左卜全

公道をオートバイで疾走するカミナリ族の健(赤木圭一郎)は居場所のない中学生たちと米軍の廃兵舎を基地とし、違法な手段で金を稼いでは公平に分配して気楽に暮らしていた。しかしひそかに彼らを追っていた記者の早船(高原駿雄)の手で、週刊誌に彼らの問題行動がスクープされる。【福】
日活
素ッ裸の年令 | 映画 | 日活 不良少年・少女たちのユートピアとその終焉を描いた、鈴木清順監督による異色青春映画。赤木圭一郎の初主演作。

映画「浮気の季節」(1959)

オープニングで、「渋谷駅東口」から「ハチ公前広場」までの風景がパンで映される。
左側が「東急百貨店東横店」、その後ろに「渋谷東口駅前広場」と「銀座線」、「銀座線」越しに「東急文化会館」が見える。遠方に延びているのは宮益坂、遠方にある高層ビルは「宮益坂ビルディング」(現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」渋谷2-19-15)。

作品データ
映画「浮気の季節」
監督:阿部豊

1959(昭和34)年/日活

出演:益田喜頓、岡田真澄、赤木圭一郎

桐野省三(益田喜頓)は早くに妻をなくし、男手一つで道子(吉行和子)、マキ(中原早苗)、桃子(沢村みつ子)の三人の娘を育ててきた。娘たちは省三にお見合いをさせようともくろんでいた。ある日省三は社長の印藤(小川虎之助)から社員の宮本(岡田眞澄)の首切りを命ぜられる。社長は宮本が息子の良平(赤木圭一郎)にダンサーの原田(白木マリ)を紹介したことに腹をたてていたのだ。しかし宮本は道子のボーイフレンドだった。【福】
日活
浮氣の季節(浮気の季節) | 映画 | 日活 現代三人娘の陽気な恋愛模様と老サラリーマン課長の悲哀、そして風俗を爆笑とユーモア、ペーソスで描く超娯楽喜劇篇。

映画「暗黒の旅券」(1959)

伊吹重夫(葉山良二)は親友森脇(梅野泰靖)の行動を怪しみ、最近森脇と頻繁に接触している芸能プロモーター石丸(近藤宏)のマンションを訪れる。伊吹が石丸の部屋のドアを叩く前、マンションからの眺望が映る。
左側に「東急百貨店東横店」、右側に「東急文化会館」屋上の「五島プラネタリウム」のドームが見える。撮影地点は直前のシーンから「川崎汽船代官山アパート」(現「プラウド代官山フロント」猿楽町11-3)と特定。

殺された西条弘美(沢たまき)のバッグの中に残されたプレゼントが、ゲイボーイのケニー(ケニー青木)からの贈り物ということをつきとめた伊吹重夫(葉山良二)は、ケニーの店「バー チドリ」に向かう。
右が山手線、遠方に「東急百貨店東横店」。「バー チドリ」は実在の店舗(桜丘町3)。当時の住宅地図より特定。再開発に伴い現在この道は廃道となり、沿道の街区を含め「渋谷サクラステージ」セントラルビルの一部となっている。

作品データ
映画「暗黒の旅券」
監督:鈴木清順

1959(昭和34)年/日活

出演:葉山良二、筑波久子、岡田眞澄

ジャズバンドのバンドマスター伊吹重夫(葉山良二)は歌手の西条弘美(沢たまき)と結婚、新婚旅行に向かった。だが伊東に向かう列車から新婦の西条が姿を消した。伊吹はメンバーの勝根(岡田眞澄)と共に探し回るが見つからず、泥酔して自宅に戻ったところ絞殺された西条弘美を発見した。伊吹に新婦殺しの疑いがかけられ取り調べられる中で、西条弘美のバッグの中からヘロインが発見されたことを知る。彼は泥酔した前日の記憶をたよりにバー「壺」に立ち寄る。そこのママ(白木マリ)もバーテン(深江章喜)も何かを隠している様子だった。【福】
日活
暗黒の旅券 | 映画 | 日活 花嫁が失踪、死体となって発見され、ミュージシャンの夫が復讐と真相究明に乗り出す。筑波久子と白木マリの共演、沢たまきの歌唱シーンも観られる鈴木清順監督作品。

映画「おヤエの女中の大将」(1959)

二晩続けて帰宅しなかった英二郎(手塚茂夫)を心配しおヤエ(若水ヤエ子)は繁華街を探し回る。
渋谷駅に着いたおヤエの背後に「東急百貨店東横店」と銀座線、「東急文化会館」への連絡通路が見える。

作品データ
映画「おヤエの女中の大将」
監督:小杉勇

1959(昭和34)年/日活

出演:若水ヤエ子、沢村みつ子、香月美奈子

女中おヤエ(若水ヤエ子)の奉公先柴崎家は父親と子3人の家族。父親英介(藤村有弘)は地球物理学の権威、長男英一(石丘伸吾)は大学を首席で卒業し、長女絹子(香月美奈子)はテニスの選手というエリート一家だったが次男の英二郎(手塚茂夫)だけは仲間と遊び歩いては警察の厄介になる劣等生で兄や姉にも軽視されていた。そんな英二郎の世話を仰せつかったおヤエは彼と接するうち彼の亡き母親への思いを知ることになる。【福】
日活
おヤエの女中の大将 | 映画 | 日活 好評おヤエシリーズ第六弾。人の好い庶民の代表おヤエさんが、笑いと涙の連続で描く爆笑人情喜劇。

映画「おヤエの女中と幽霊」(1959)

恋人との結婚を考えるが資金難で悩んでいる鍋山桃子(香月美奈子)のために、おヤエ(若水ヤエ子)は前に勤めていたご隠居の形見の指輪を売ろうと二人で渋谷へ出るが、鑑定してもらったところダイヤの指輪が偽物だとわかり二人は失意のうちに家へ帰る。
二人が歩いているのは首都高3号線建設前の玉川通り。道のこちら側が桜丘町、向こう側は道玄坂1丁目。「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)と屋上の「五島プラネタリウム」、左側に「東急百貨店東横店」が見える。一番左は「駒澤大学経済学部渋谷校舎」(現「渋谷道玄坂東急ビル」道玄坂1-10-8)。「渋谷区火災保険特殊地図」(1958)より特定。

作品データ
映画「おヤエの女中と幽霊」
監督:小杉勇

1959(昭和34)年/日活

出演:若水ヤエ子、飯田蝶子、森川信、新井麗子、香月美奈子、藤村有弘

おヤエ(若水ヤエ子)はあるご隠居さん(飯田蝶子)のもとで女中として働いていたが、突然ご隠居が倒れ、おヤエにダイヤの指輪と飼っていた黒猫を託しそのまま亡くなってしまった。おヤエは猫がいることを隠したまま新しい奉公先の鍋山家に勤め始めるが、鍋山家は先祖が猫にまつわる事件で切腹を命じられ、以来猫を家に入れてはいけないしきたりになっていた。【福】
日活
おヤエの女中と幽霊 | 映画 | 日活 おヤエシリーズ第五弾。お馴染み若水ヤエ子が幽霊屋敷の女中に扮し、奇想天外な珍騒動を捲き起こす怪談爆笑篇。

映画「狂熱の季節」(1960)

外国人の客を連れたユキ(千代侑子)と車に乗った明(川地民夫)と勝(郷鍈治)がハチ公広場で落ち合うシーンの背後に東急百貨店東横店西館。

明(川地民夫)が渋谷駅南口広場を歩いているシーンで、後方右側に見える「パチンコバンビーホール」があるのは「釣具の上州屋」が入っていた「ビレッジ101ビル」のあたり。現在は再開発中。高速3号線はまだ建設されていない。

明(川地民夫)が渋谷の街を歩いている途中、東急文化会館で開催されている文子(松本典子)の個展のポスターを見かけるシークエンス。背後中央奥に東急百貨店東横店西館。

明(川地民夫)と勝(郷鍈治)とユキ(千代侑子)が宮益橋を通りかかると勝の知り合いの子供が渋谷川で鉄くず拾いをしているところに出くわす。その背後に東急百貨店東横店東館が見える。

作品データ
映画「狂熱の季節」
監督:蔵原惟繕

1960(昭和35)年/日活

出演:川地民夫、郷鍈治、松本典子、千代侑子、長門裕之

鑑別所帰りの明が富裕層の文子と出会ったことで、彼女の人生に再生不能な傷跡を残していく。刹那的に生きる明と難しい理屈で自らを追い詰めていく文子の対比。
富裕層の描き方がカリカチュアライズされすぎで、明の過剰に奔放な演技と併せて滑稽に見えてしまう点はあるが勢いのある映画だ。戦災復興とオリンピックで建設まっさかりの渋谷、いたるところが工事中だ。【福】
日活
狂熱の季節 | 映画 | 日活 インテリ族とビート族、二組の若い男女の対比の中に虚しく燃焼する青春の狂態を、鋭い感覚で描破する異色問題篇。

映画「けものの眠り」(1960)

失踪した植木順平(芦田伸介)の行方を追う娘の啓子(吉行和子)とその恋人で新聞記者の笠井正太郎(長門裕之)は、バー・エメラルドで、失踪した夜順平と一緒にいた男を見つけ車で追う。
場所は宮益坂。右奥に「東急百貨店東横店」(壁面に「T」のマークと「東横」の文字)が見える。「三菱信託銀行」の看板は現「三菱UFJ信託銀行渋谷支店」(渋谷2-19-12)。当時の住宅地図から確認。

作品データ
映画「けものの眠り」
監督:鈴木清順

1960(昭和35)年/日活

出演:長門裕之、吉行和子、芦田伸介、西村晃、小沢昭一、草薙幸二郎、下元勉、信欣三、山岡久乃、楠侑子、初井言栄

定年を迎え赴任先の香港から帰国した植木順平(芦田伸介)は、会社の歓迎会の後退職金300万円の小切手を手にしたまま失踪した。後日自宅にバーのホステスあけみ(千代侑子)から電話があり、順平は失踪した夜数人の男と彼女の店を訪れ、その際彼女に指輪を預け連絡がなかったら自宅に電話するよう依頼したという。
数日後何事もなかったかのように帰宅し温泉に行っていたと言った順平だったが、娘の啓子(吉行和子)の恋人で新聞記者の笠井正太郎(長門裕之)は、バーで順平と一緒にいた男が旅館で心中をしたこと、その男が順平が乗っていた船の船員、王(野呂圭介)の知人であることまで突き止めており、順平の行動の裏に何か大きな暗い影があることを察知していた。【福】
日活
けものの眠り | 映画 | 日活 ふとしたことから人生の岐路を見誤ってしまう人間の心情を、事件を追う敏腕記者を通して描く。新興宗教を題材に取り入れた鈴木清順監督のサスペンスで、長門裕之が清順作品...

映画「勝利と敗北」(1960)

経営する連れ込み宿「あたり荘」に訪ねてきた峰岸(山村聡)を見送りに出る旗(本郷功次郎)の母親きよ(村田知英子)の後ろ姿。場所は銀座線渋谷車庫横の坂。電柱に「富士見台街」の表示が光る。右側が実在の旅館「あたり荘」(現「プリメーラ道玄坂」道玄坂1-15-3)。遠方に「東急百貨店東横店」が見える。

作品データ
映画「勝利と敗北」
監督:井上梅次

1960(昭和35)年/大映

出演:川口浩、本郷功次郎、若尾文子、野添ひとみ、安部徹、山村聰、新珠三千代

日本ライト級チャンピオン佐々木五郎(金子繁治)が試合でタイトル防衛後突然引退を表明した。各ジムからは次期チャンピオン候補が次々と名乗りを上げた。峰岸謹平(山村聡)のジムからはベテラン山中(川口浩)が、近藤(見明凡太朗)のジムからは吉川(三田村元)が選ばれた。自分の実力に慢心している峰岸ジムの旗(本郷功次郎)は山中が選ばれたことが面白くなかった。やくざの郷田(安部徹)はこれを利用し旗を自分が関係する松田ジムに引き抜いた。
吉川と山中葉子(野添ひとみ)、山中と阿部志津子(若尾文子)、峰岸と高松小夜子(新珠三千代)の3組の恋愛や、旗をめぐる郷田と峰岸・近藤の戦いを織り交ぜつつ3人の若者のチャンピオンに向けた戦いが繰り広げられる。【福】

映画「にっぽんGメン 摩天楼の狼」(1960)

オープニングに渋谷の街が映る。渋谷駅前から山手線越しに宮益坂方向を見る。中央に延びるのが宮益坂、右の「東横」のネオンが「東急百貨店東横店」、その背後に「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)のプラネタリウムが見えている。宮益坂の奥の高層建物は「宮益坂ビルディング」(現「現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」渋谷2-19-15)。左端手前に「渋谷東映劇場」(現「渋谷東映プラザ(渋谷TOEI)」渋谷1-24-12)が映っている。

オープニングに渋谷の街が映る。左下の屋根は渋谷駅、中央は東急百貨店東横店、右に延びるのは井の頭線とJRの連絡通路。

作品データ
映画「にっぽんGメン 摩天楼の狼」
監督:伊賀山正光

1960(昭和35)年/第二東映

出演:梅宮辰夫、三田佳子、波島進

親友の刑事大隅(滝沢昭)が風俗嬢と心中したことを怪しんだ不破竜太郎(梅宮辰夫)は上京して捜査にあたる。彼は大隅が目撃されたバーに向かい、彼がしていたように胸に花をつけるとコールガールを紹介された。彼はコールガールから組織のボス「ブラック・ジョー」の名やシステムを聞き出し、組織に近づいていった。【福】

映画「黒い画集 あるサラリーマンの証言」(1960)

冒頭、石野貞一郎(小林桂樹)が通勤で使う渋谷駅の空撮が映る。左右に横切るのが山手線、右下に伸びるのが京王井の頭線等。手前がハチ公前広場と駅前交差点。中央に「東急百貨店東横店」、その背後に「東急文化会館」が映る。

作品データ
映画「黒い画集 あるサラリーマンの証言」
監督:堀川弘通

1960(昭和35)年/東宝

出演:小林桂樹、原知佐子、中北千枝子

石野貞一郎(小林桂樹)は妻子を持ちながら職場の梅谷千恵子(原知佐子)と不倫の関係にあった。ある日梅谷の部屋の近くで石野は隣人の杉山(織田政雄)を見かけ思わず会釈を交わす。後日杉山は殺人の容疑で身柄を拘束されるが、アリバイとして石野と新大久保で会ったことを主張した。石野が杉山と会ったことを認めれば世間に不倫が明るみになる。石野は我が身を守るか、隣人を救うかの間で思い悩む。【福】

映画「真昼の誘拐」(1961)

ラストシーン、左手に東急百貨店東横店西館、東館が映る。

そのままカメラがティルトアップして東急百貨店東横店西館、東館の上部が映る。

作品データ
映画「真昼の誘拐」
監督:若杉光

1961(昭和36)年/日活

出演:高橋英樹、中尾彬、沢本忠雄、武内悦子、奈良岡朋子、山内明

日活
真昼の誘拐 | 映画 | 日活 学生グループが刺激を求めて少女を連れ出したことから、思わぬ大事件に発展する。デビュー間もない高橋英樹、中尾彬が出演した異色青春ドラマ。

映画「ファンキーハットの快男児」(1961)

日の丸建設の株を大量に買う桜井とも子(八代万智子)を見かけた境野みどり(中原ひとみ)はタクシーで桜井の後を追う。
玉川通りの桜丘町付近から渋谷駅方面を見る。「東急百貨店東横店」と「東急文化会館」が見える。

作品データ
映画「ファンキーハットの快男児」
監督:深作欣二

1961(昭和36)年/ニュー東映

出演:千葉真一、中原ひとみ、岡本四郎、新井茂子、花沢徳衛

探偵天下清助(花沢徳衛)の息子・天下一郎(千葉真一)は相棒の茂(岡本四郎)とナンパに出掛け、投資家の境野みどり(中原ひとみ)と出会う。一方、茂は国産省の局長木暮家の女中ルメ(新井茂子)と知り合った。ある日小暮家の令息靖幸(くさかべ雅人)が誘拐され身代金500万円が要求される。一方みどりは日の丸建設の株を大量に買う女性を発見。日の丸建設は国産省が建設計画中の産業会館の入札をめぐり大下組と激しく争っていたことから、一郎は誘拐事件と日の丸建設が何か関係あるとにらむ。
今では考えられないが千葉真一が軽いノリの主人公を演じている。色々リアリティある演出で深作欣二を再評価。なおファンキーハットとは冒頭一郎と茂が学生帽を脱ぎ捨ててかぶったパナマ帽のこと。【福】

映画「女は二度生まれる」(1961)

後ろ盾の筒井(山村聡)を亡くした小えん(若尾文子)は映画館で工員泉山(高見国一)を待ち、泉山が前から行きたがっていた上高地へ誘う。
背後に見えるのは「東急百貨店東横店」。

作品データ
映画「女は二度生まれる」
監督:川島雄三

1961(昭和36)年/大映東京

出演:若尾文子、藤巻潤、山村聡、山茶花究

神楽坂の小えん(若尾文子)は芸はないが体を売って暮らしている芸者。馴染みの建築家の筒井(山村聡)に可愛がられている。ある日風呂帰りの小えんは落とし物を拾ってもらった学生の牧(藤巻潤)にほのかな恋心を抱く。筒井、牧、投資家の矢島(山茶花究)、寿司職人の野崎(フランキー堺)、工員の泉山(高見国一)、政治家の猪谷(上田吉二郎)らの様々な男性と様々な関係を結びながら芸者、銀座のホステス、愛人と立場を変える小えんの半生を描く。自然に男性の心をつかむ小えんの立ち居振る舞いが素晴らしい。この時代の中年男性の貫禄とどうしようもない幼児性を見ることができる。【福】

映画「警視庁物語 謎の赤電話」(1962)

新たな誘拐事件の発生の連絡を受け、渋谷警察署に向かう捜査一課の面々。渋谷警察署の前にまず渋谷駅前が映る。中央の電車は車庫から渋谷駅に向かう銀座線。その下はJR、東急東横線から井の頭線に渡る連絡通路。左側の建物は「東急百貨店東横店西館」。

作品データ
映画「警視庁物語 謎の赤電話」
監督:島津昇一

1962(昭和37)年/東映

出演:神田隆 、堀雄二 、花澤徳衛(花沢徳衛)、南廣 、山本麟一 、須藤健、大木史朗 、小金井秀春 、久保一、滝島孝二 、最上逸馬 、山の内修、久保比左志 、桂京子 、亀石征一郎、岡部正純 、杉義一 、藤里まゆみ、愛川かおる 、伊澤一郎 、風見章子、水上竜子

捜査一課が犯人をとり逃がし、誘拐された子供が殺されるという失態を犯した。警察への批判一色の報道に、捜査一課の面々は必ず犯人を検挙することを決意する。そこへ渋谷警察署から新たな子供の誘拐事件が発生したとの連絡が入る。捜査主任(神田隆)らは誘拐された子供の家、小林家に向かう。小林家にかかってきた電話の逆探知で男(岡部正純)が逮捕されるが男は黙秘したまま。だがスリ担当の三課から移動してきた刑事により身元がばれると、男はバイトの学生に頼まれ電話をしたと白状する。刑事らが子供が軟禁されていた男の家に向かったがすでにもぬけのからだった。また刑事がかけつける直前に学生も下宿から引っ越していた。前回子供の命が奪われた10時が迫る中必死の捜査が続く。
逆探知をする電話局内のロケ、地下鉄内のロケなどシリーズの中でも力の入った、緊迫感ある一作。【福】

映画「女の座」(1962)

四女夏子(司葉子)の見合いのシーンの前に窓から見た渋谷の街が映る。
渋谷駅西口方面から見たアングル。右端が「東急百貨店東横店」、その左のナショナルのネオンがあるのは「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6)、その左の塔状の建物は「七店街ビル」(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22−1)、左端の「タカラヤ」の垂れ幕があるのは「渋谷駅前会館」(現存、道玄坂1-3-1)。中央に車庫に向かう銀座線が見える。

芳子(高峰秀子)の妹静子(団令子)が同僚と街を歩いていると、同僚を捨てた六角谷(宝田明)が芳子に家庭教師を紹介しているところに出くわす。
玉川通りを桜丘町付近から渋谷駅方面を見る角度。中央遠方に「東急百貨店東横店」。左端に「街から街へつむじ風」(1960)の舞台となった「大下外科」。

作品データ
映画「女の座」
監督:成瀬巳喜男

1962(昭和37)年/東宝

出演:高峰秀子、杉村春子、笠智衆、草笛光子、司葉子、小林桂樹

石川家の父金次郎(笠智衆)は後妻のあき(杉村春子)、亡くなった長男の妻芳子(高峰秀子)、その息子健(大沢健三郎)、四女夏子(司葉子)、五女雪子(星由里子)と暮らし、次女梅子(草笛光子)は離れに暮らしていた。ある日金次郎が倒れ、長女松代(三益愛子)と夫の良吉(加東大介)、次男次郎(小林桂樹)と妻の蘭子(丹阿弥谷津子)、三女路子(淡路恵子)と夫の正明(三橋達也)が集まった。
ある日松代夫婦が経営する下宿に入った六角谷(宝田明)という青年があきの生き別れの息子ということが判明する。長らく独身だった梅子は六角谷に好意を抱くが、一方六角谷は芳子に言い寄っていた。なかなか九州の自宅に帰らず疎まれる路子夫婦、勉学に悩む健、気象庁に勤める青年青山(夏木陽介)に思いを寄せる夏子と雪子、オリンピック道路の開通に伴う立ち退き問題など様々な問題が石川家に起き始める。
いつになく穏やかな杉村春子、一見好男子だが信用がおけない宝田明、悪い人ではないが女性皆に疎まれる三橋達也の演技が冴える。【福】

映画「東京アンタッチャブル」(1962)

隠しておいた宝石を取り戻した川本五郎(丹波哲郎)だが、バーテンを射殺した銃声を聞きつけた警官に追われ、銃撃されて負傷する。負傷した川本は「渋谷川」沿いに逃走する。
渋谷川沿いに「東急百貨店東横店」方面を映すシーン。正面が「東急百貨店東横店」、中央の橋は「稲荷橋」。右側の足場は「渋谷川」の改修か。

作品データ
映画「東京アンタッチャブル」
監督:村山新治

1962(昭和37)年/東映

出演:三國連太郎、高倉健、渡辺美佐子、三田佳子、丹波哲郎、筑波久子

宝石の強奪犯川本五郎(丹波哲郎)が刑務所から脱走した。川本は関西方面へ逃亡したとの情報があったが、当時川本を逮捕した西山刑事(三國連太郎)は、川本が宝石をどこかに隠しており、必ず管内に戻ってくると確信していた。そんな時興行会社の社員が襲われ現金を強奪された上に射殺されるという事件が起き、一味に川本が加わっているということがわかった。奪われた金には、ある会社がたびたび起こる盗難の犯人探しのために紛れ込ませた連番の札が含まれていた。西山刑事と部下の原田刑事(高倉健)により、窃盗の犯人の守衛から共犯者をたどり、川本を逮捕するための捜査が始まった。【福】

映画「抜き射ち風来坊」(1962)

日本へ梨花(松原智恵子)を連れ帰国した神原(宍戸錠)。二人は日本の休日を楽しむ。
二人が渋谷の町を眺めているのは「東急百貨店東横店」屋上の時計台の下。平凡社「社会科見学パノラマ図鑑 5 (大都会のいとなみ)」(1958)の同百貨店の図から時計台の下と特定。

作品データ
映画「抜き射ち風来坊」
監督:小杉勇

1962(昭和37)年/日活

出演:宍戸錠、松原智恵子、金子信雄

漁船が抑留され韓国に拿捕されていた土門(金子信雄)、秋山(中台祥浩)、神原丈二(宍戸錠)の3人。彼らは脱走を図ったが土門は秋山を傷つけ漁船に乗ってひとりだけ脱走していった。神原は日本人を母にもつ韓国人の梨花(松原智恵子)とその父親に助けられ韓国内に潜伏していたが、秋山は介抱の甲斐なく死亡した。神原は秋山の仇をとることを誓う。ある日梨花と密航に成功し故郷に帰った神原だが、元の仲間の態度は冷たかった。先に帰国し成功をした土門が秋山は神原に殺されたと吹聴していたのだ。土門の部下で秋山の弟の清次(平田大三郎)も神原に復讐する機会を伺っていた。【福】
日活
抜き射ち風来坊 | 映画 | 日活 粋なスタイルと独特なムードでますます快調のエースのジョーが抜き射ち手練に男の意地と復讐を賭けて叩きつける豪快アクション巨篇

映画「星の瞳を持つ男」(1962)

光郎(山内賢)は人気が低迷し生活が荒れていた。光郎の友人峰かおり(田代みどり)は、彼を連れ彼の復帰のために新曲を書いた作曲家の杉森徹(北村和夫)のアパートに向かう。
かおりと光郎を乗せたタクシーが走っているのは桜丘町15と桜ヶ丘8の間に現存するヘアピンカーブの坂。遠方に「東急百貨店東横店」が見える。正面の黒い板塀の民家は現「ガーデンホテル渋谷」(桜丘町15-4)。坂の右側は再開発に伴い「渋谷サクラステージ」SAKURAテラスとなった。

作品データ
映画「星の瞳を持つ男」
監督:西河克己

1962(昭和37)年/日活

出演:高橋英樹、吉永小百合、山内賢、田代みど、吉行和、北村和夫、深江章喜、杉狂児

刑期を終え働いていた榊英司(高橋英樹)が友人の品田冴子(吉永小百合)と再会する。冴子は彼が刑務所送りになった裏の事情を知っていたが、彼との約束を守って決して人には話さなかった。英司が刑期を勤めている間に、弟の光郎(山内賢)は芸能事務所社長香山千沙(吉行和子)のもとで歌手として人気が急上昇中であった。ある日たまたま英司の歌を耳にした香山は彼にも才能を見出し、兄弟で歌手として売り出すことを計画する。当初英司は弟の引き立て役という立場のはずだったが、いざ舞台に立つと、英司の歌が爆発的にヒットし、光郎との立場は逆転してしまった。【福】
日活
星の瞳をもつ男 | 映画 | 日活 三万を超える応募作品の中から選んだ“高橋英樹の歌”をテーマに歌と慕情と鉄拳で描く颯爽のムード・アクション大作。

映画「泥だらけの純情」(1963)

タイトルバックが東京の中心部から次第に渋谷へ移っていく。中央に東急百貨店東横店西館が映る。

作品データ
映画「泥だらけの純情」
監督:中平康

1963(昭和38)年/日活

出演:浜田光夫、吉永小百合、小池朝雄、和泉雅子、滝沢修、細川ちか子

日活
泥だらけの純情 | 映画 | 日活 社会の断層に冷たく拒まれた街のチンピラと清純な少女とのひたむきな純愛の悲劇を描く。日活の黄金コンビによるセンセーショナルな純愛映画の決定版。鬼才・中平康の演出も...

映画「俺の背中に陽が当る」(1963)

出所した健三(内田良平)は更生し弟の滋(浜田光夫)とともにビルの窓拭きの仕事を始める。健三達が窓拭きをしているのは住友生命渋谷ビル(現「JMFビル渋谷02」桜丘町31-15)と推定される。隣の屋上に「奥の松」の看板がある「奥の松ビル」(こちらも現「JMFビル渋谷02」の一部)との位置関係から推定した。
遠方に「東急文化会館」が、中央左には大きく「東急百貨店東横店」が見える。下の道路は玉川通り、中央の空き地は高速3号線用地。なお左下の隅に「街から街へつむじ風」(日活/1960)の舞台となった「大下外科」(現「大下ビル」道玄坂1-16-5)が見える。

作品データ
映画「俺の背中に陽が当る」
監督:中平康

1963(昭和38)年/日活

出演:吉永小百合、浜田光夫、小高雄二

滋(浜田光夫)は、友人の俊夫(小沢直好)とビルの窓拭きの仕事をしながら、服役中のヤクザの兄健三(内田良平)の家族の面倒をみていた。出所した健三は元の組にカタギになることを告げて事務所を去る。これに対し山田組の小谷(山内明)は一計を案じ、組長の山田(安部徹)を殺し健三に不利な証拠を残した上で健三を刺殺し、健三に無実の罪を着せて組織の長にのしあがる。滋は兄の仇をうつことを決意しあえて山田組の一員になり、兄の謀殺の証拠をつかもうとする。
生々しい刺殺シーンなど強めの暴力描写がある。榎木兵衛と野呂圭介の滑稽な下っ端コンビが印象的。【福】
日活
俺の背中に陽が当る | 映画 | 日活 無実の兄を助けようとする若者が恋人の愛情に支えられながら、燃え上がる正義感を胸に秘め、やくざの卑屈な罠に挑戦していくドラマ作品。

映画「警視庁物語 十代の足どり」(1963)

ラストシーン、全ての捜査が完了し署に戻る刑事たち。山手線沿いの道路を恵比寿方面から渋谷に向かう。山手線との高低差から渋谷区東1丁目あたりか。正面に「東急百貨店東横店」のシルエットがみえる。その左、ナショナルのネオンが輝くのは「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6 )。

作品データ
映画「警視庁物語 十代の足どり」
監督:佐藤肇

1963(昭和38)年/東映東京

出演:堀雄二、神田隆、花沢徳衛、南廣、須藤健、山本麟一、大木史朗、小川守、新井茂子、田村雪枝

多摩川の河原で高校生松本みどり(佳島由季)の死体が見つかる。目撃者(佐藤晟也)によれば前夜背の高い学生風の男と歩いていたという。友人への聞き込みでみどりは最近知り合った大学生の木元五郎(砂塚秀夫)大石勉(小林稔侍)と交友関係があったことが明らかになる。大石にアリバイがあったため捜査主任(神田隆)らは素行の悪い木元五郎を署に呼んで話を聞くが…。
十代の性の問題を題材にした作品。目撃者の本屋の店員役、佐藤晟也が明るい大男を演じていてよい。【福】

映画「東京は恋する」(1965)

ミチコ(伊藤るり子)の祖父母がはとバスで東京見物をする場面の後半、首都高速3号線を走るバスを俯瞰で撮影するシーンで、左手に東急百貨店東横店東館が映る。

作品データ
映画「東京は恋する」
監督:柳瀬観

1965(昭和40)年/日活

出演:舟木一夫、伊藤るり子、山本陽子、堺正章、和田浩治

日活
東京は恋する | 映画 | 日活 20歳の舟木一夫が和田浩治と共演した青春歌謡映画。主題歌『東京は恋する』にのせて、美大を目指す青年とバンドの成功を夢見る青年の恋と挫折を描く。

映画「大冒険」(1965)

警官に追われる植松唯人(植木等)。植松が住んでいる「日本会館」の横の「さくら坂」の後方に「東急百貨店東横店西館」が見える。

作品データ
映画「大冒険」
監督:古澤憲吾

1965(昭和40)年/東宝

出演:植木等、谷啓、団令子、ハナ肇、犬塚弘、石橋エータロー、桜井センリ、安田伸、越路吹雪

国際的なニセ札偽造団が問題になっていた。週刊トップの記者植松唯人(植木等)と隣人の発明家谷井哲介(谷啓)は日本にもニセ札が上陸しているのを発見、植松の書いた記事は大スクープになった。一方警察の花井刑事部長(ハナ肇)、乾刑事(犬塚弘)、市橋刑事(石橋エータロー)は植松が知らずに使った一万円札がニセ札だったことから偽造団の一味と勘違いして植松の追跡を開始する。偽造団の東京地区の責任者、金融会社森垣金融の森垣久美子(越路吹雪)は植松の命を狙う一方日本からの撤退を図り、人質として警察のスパイの疑いがある谷井の妹悦子(団令子)を拉致して移動を始める。植松と谷井は悦子のコンパクトに仕込んでいた発信機の信号を追って名古屋、神戸、さらには偽造団の潜水艦の艦内と移動、警察がこれを追う。偽造団に発見された植松と谷井は処刑されそうになるがその時……。
クレージー・キャッツ結成10周年記念映画だけに予算が潤沢、アクションシーンや特撮がたっぷりの見応えのある作品。【福】

映画「青春前期 青い果実」(1965)

椎ノ木武志(太田博之)が自宅に帰宅するシーン。右側は山手線、奥に「東急百貨店東横店」が見える。桜丘町4-24、現在の桜ヶ丘平井ビル付近からの撮影。
道と鉄道、東横店との位置関係から桜丘町の山手線沿いの道と推定し、2009年時点のGoogleストリートビューに画像中のビルがあることを確認、隣接地に建っている「桜ヶ丘平井ビル」(現存)の住所、桜丘町4-24付近であると特定した。

椎ノ木武志(太田博之)が叔父の中瀬安芸男(内藤武敏)と夕食のすき焼きの買い出しにいった先でこちらを見つめている同じクラスの河合奈津子(太田雅子=現・梶芽衣子)に気づくシーン。
背後に首都高速3号線の橋脚、その後に渋谷駅南口駅前広場と「東急百貨店東横店」が見える。武志たちが肉を買う店は桜丘町25-1にあった「荒木肉店」(現「荒木ビル」)と思われる。

河合奈津子(太田雅子 / 現・梶芽衣子)が自殺を図ったことを知った椎ノ木武志(太田博之)は渋谷の街を歩き回り奈津子を襲った大学生3人組を探す。
武志が立っているのは渋谷駅前交差点、渋谷駅A5-2出口。背後に「東急百貨店東横店」と渋谷駅が見える。

河合奈津子(太田雅子 / 現・梶芽衣子)が自殺を図ったことを知った椎ノ木武志(太田博之)は渋谷の街を歩き回り奈津子を襲った大学生3人組を探す。
3人を見つける喫茶「珈琲苑」(現「渋谷ストリーム」渋谷3-18-1)入口からのショット。「東急百貨店東横店」と東急東横線のホームが見える。

作品データ
映画「青春前期 青い果実」
監督:堀池清

1965(昭和40)年/日活

出演:太田博之、太田雅子(現梶芽衣子)、吉村実子、山岡久乃、初井言榮、高橋とよ、佐野浅夫、内藤武敏

広島から転校してきた椎ノ木武志(太田博之)は無口で笑顔を見せない影のある少年。同級生の河合奈津子(太田雅子=梶芽衣子)はそんな彼に惹かれていた。やがて親しくなった二人は、武志の叔父中瀬安芸男(内藤武敏)が働く乗馬クラブへ馬を見に行く約束をする。母親(山岡久乃)に夜間の外出を厳しく止められた奈津子は家を抜け出して約束の場所へ向かうが、そこで3人の大学生に暴行されてしまう。奈津子は事件を忘れようとするが、教師(初井言栄)から親たち、親たちから生徒たちに噂が広まっていく。【福】
日活
青春前期 青い果実 | 映画 | 日活 セックスによる激しいショックを受けた二人の男女高校生の心の交流をクールなタッチで描いた異色純愛大作。

映画「クレージー大作戦」(1966)

脱走した石川五郎(植木等)ら一味を追って警察官達が渋谷駅周辺を警備するシーン。背後のビルが「東急百貨店東横店東館」。

脱走した石川五郎(植木等)ら一味を追って警察官達が渋谷駅周辺を警備するシーン。「東急百貨店東横店西館」とそこから車庫にのびる銀座線の高架。

作品データ
映画「クレージー大作戦」
監督:古澤憲吾

1966(昭和41)年/東宝

出演:植木等、ハナ肇、谷啓、犬塚弘、桜井センリ、石橋エータロー、安田伸、野川由美子

砂走刑務所の第七号監房の看守加古井守(ハナ肇 )はバンド活動を通じ入所者の更生を図っていた。そこへ石川五郎(植木等)が入所してくる。石川は入所者の一人大平久(谷啓)の金庫破りの腕を買い、脱獄して暗黒街の「頭取」(進藤英太郎)から10億円を奪おうと計画していたのだ。これを聞きつけた監房の仲間の陣十郎(犬塚弘)、ジョージ・馬場(桜井センリ)、花見小路抜麿(石橋エータロー)、薮越与太郎(安田伸)がこれに加わり、養老院の慰問演奏中に加古井を道連れに脱走をする。【福】

映画「ゴー!ゴー!若大将」(1967)

澄子(星由里子)は雄一(加山雄三)の実家のすき焼き屋「田能久」に挨拶にいく予定だったが、偶然先に訪ねてきた京奴(浜木綿子)を雄一の相手と家族が誤解したため澄子は門前払いを食う。澄子が雄一に「用事ができたので実家には行けない」と嘘の電話をする場所は「渋谷駅東口駅前広場」。右端が「東急文化会館」、中央が銀座線と「東急文化会館連絡通路」、左端が「東急百貨店東横店東館」。「安田信託銀行」の看板は宮益坂下交差点に面して現存する「小林ビル」(渋谷1-14-11)。

作品データ
映画「ゴー!ゴー!若大将」
監督:岩内克己

1967(昭和42)年/東宝

出演:加山雄三、飯田蝶子、有島一郎、中真千子、星由里子、田中邦衛、北竜二、江原達怡、浜木綿子

京南大学陸上部の田沼雄一(加山雄三)は暴漢に襲われそうになっていた越川澄子(星由里子)を救ったことから彼女と想い合う仲になる。京南大学自動車部は全日本学生ラリーに出場予定だったが、出場するはずの石山新次郎(田中邦衛)が怪我をしたことからマネージャーの江口敏(江原達怡)から出場を頼まれる。スタート地点の京都に向かった雄一に好意を持った芸者の京奴(浜木綿子)が積極的にアプローチしているところを見た澄子は心穏やかではなかった。雄一と澄子のすれ違いが続く中、全日本学生ラリーが始まる。
緊張感のないラリーのシーンの後、これで終わりかと思うとまたひと悶着ある。あれは蛇足。【福】

映画「クレージーの怪盗ジバコ」(1967)

姫野ナナ(浜美枝)と怪盗ジバコ(植木等)のデートがマスコミに大々的に報じられ、姫野の上司の中塚(犬塚弘)が姫野の家に文句を言いに行くシーン。姫野の家が屋上に建っている「東西観光株式会社」のビルは「大和証券渋谷支店」(現「桜丘フロントビル」桜丘町16-12)。姫野宅からの渋谷駅側の風景。背後の右側のビルは「東急百貨店東横店西館」。左側のビルは「渋谷東急ビル」(のちの「渋谷東急プラザ」、現「渋谷フクラス」道玄坂1-2-2)。中央の「トリス」の看板があるのは現存する「渋谷駅前ビル」(道玄坂2-3)。

作品データ
映画「クレージーの怪盗ジバコ」
監督:坪島孝

1967(昭和42)年/東宝

出演:植木等、谷啓、ハナ肇、犬塚弘、桜井センリ、石橋エータロー、安田伸、アンドリュー・ヒューズ、R・バルボン、浜美枝、東野英治郎、進藤英太郎、左卜全、立川談志、山本リンダ、人見明、青島幸男

顔も身体も性別すらも変える変装術を持つ人相、年齢、国籍不明の国際的大怪盗ジバコが「日本のホコリ」を奪うという挑戦状を警視総監に送りつけて来日。警官達が待機する空港に到着したジバコは鈴木刑事(谷啓)に変装して消えてしまったが、ジバコだと思って警察が逮捕したのは本物の鈴木刑事で彼はそのためクビになってしまった。ジバコは空港で出会った姫野ナナ(浜美枝)をデートに誘い一夜を共にするが、彼女はその写真を新聞に発表し一躍時の人になった。時を同じくして来日していた世界観光調査団W.C.W.Cの一行が寺社仏閣を巡りナナをモデルにキャンペーン用の写真撮影をしていたが……。ジバコが狙った「日本のホコリ」とは一体何なのか!?
原作は北杜夫の小説「怪盗ジバコ」だが、神出鬼没の大怪盗という設定以外はほぼ別のストーリー。【福】

映画「その人は昔」(1967)

青年(舟木一夫)と洋子(内藤洋子)が上京した最初のシーン。渋谷駅前の空撮。左上を横切るのが山手線、画面を横断しているのが銀座線の車庫に向かう路線と井の頭線。赤い屋根が井の頭線渋谷駅。左上の山手線をまたぐ白い建物が「東急百貨店東横店東館・西館」。足元にハチ公前広場が広がる。銀座線の向こうの赤い看板の建物は「渋谷駅前会館」(現存、道玄坂1-3-1)、その向こうが「渋谷東急ビル」(のちに「渋谷東急プラザ」、現「渋谷フクラス」道玄坂1-2-2、)。中央の黄色い「サントリー」の看板は「渋谷駅前ビル」(現存、道玄坂2-3)、ナショナルの看板は「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6)。建設中なのは「西武渋谷店A館」。

作品データ
映画「その人は昔」
監督:松山善三

1967(昭和42)年/東宝

出演:舟木一夫、内藤洋子、山中康司、大木徹三

北海道の漁村で暮らす青年(舟木一夫)と洋子(内藤洋子)は、貧しい暮らしに嫌気がさし2人で上京する。最初は力を合わせながら暮らしていた2人だったが、青年は賭け事にうつつをぬかし、洋子は裕福な男性(山中康司)と付き合うようになる。結局既婚者であった男性に捨てられた洋子は青年のもとに戻ろうとするが…。
内藤洋子のヒット曲「白馬のルンバ」が聴ける。脳を揺らすような摩訶不思議なデュエット曲「恋のホロッポ」はクセになる。原作が「レコードドラマ」(音楽と音声のドラマでストーリーを構成したものか?)であったせいか、全体的にストーリーが希薄でイメージビデオのような印象。音楽担当の船村徹の演歌調のテイストが全編を支配し、ロック調やジャズ調の曲も垢抜けなさがぬぐえない。【福】

映画「不良少女魔子」(1971)

タイトル直後、渋谷駅前交差点より宮益坂方向の空撮で右手に見えるのが東急東横店東館。

徹(小野寺昭)のグループが渋谷の街を闊歩するシーン。背後に東急百貨店東横店東館。

洋次(岡崎二朗)と徹(小野寺昭)が安岡組のコールガール組織に接触する場面。宮益坂下交差点から東急百貨店東横店東館を見る。

作品データ
映画「不良少女魔子」
監督:蔵原惟二

1971(昭和46)年/日活

出演:夏純子、藤竜也、小野寺昭、岡崎二朗、宍戸錠

日活
不良少女 魔子 | 映画 | 日活 不良少女の衝動的な青春を夏純子主演で描いた、蔵原惟二の監督デビュー作。

映画「女囚さそり けもの部屋」(1973)

権藤の腕を切り落としたナミは手錠に権藤の血まみれの腕をぶら下げたまま渋谷の街を疾走する。
映っているのは渋谷駅南口駅前広場、後方は東急百貨店東横店南館。

作品データ
映画「女囚さそり けもの部屋」
監督:伊藤俊也

1973(昭和48)年/東映

出演:梶芽衣子、成田三樹夫、李礼仙、渡辺やよい、南原宏治

逃亡中の殺人犯松島ナミ(梶芽衣子)は地下鉄内で刑事権藤(成田三樹夫)に逮捕されるが権藤の腕を切り落として逃げる。墓場に潜伏していたナミは娼婦の中川ユキ(渡辺やよい)に助けられる。ある日街を仕切る鮫島興行のメンバーを殺した疑いで鮫島剛次(南原宏治)と鮫島カツ(李礼仙)に監禁されるが脱走し鮫島興行のメンバーを次々に刺殺、鮫島剛次をビルから転落死させる。ナミは周辺を警備していた権藤らに追跡されるが、マンホールから下水道に逃走する。
梶芽衣子や成田三樹夫の鋭い目、李礼仙の突飛な衣装などギラギラとどぎつい魅力に満ちた作品。【福】

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