古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。
東急百貨店東横店
東京都渋谷区渋谷2-24-1
1662年8月に江戸日本橋に呉服屋として白木屋創業。1934年11月、東京横浜電鉄(現東京急行電鉄)の百貨店部として東横百貨店(現東急百貨店東横店)創業。2020年3月営業終了。(参考:東急百貨店公式ホームページ)
渋谷駅直結で食料品から衣料品、レストラン、時計・宝飾品まで一通り揃った便利なデパートだった。40年近く前、お好み食堂で笠智衆と相席になったことがあるのが良い思い出。一緒にいた上品な女性はたぶん奥様。ちなみに笠智衆夫妻(仮)は鰻重を召し上がっていた。
映画「泥だらけの青春」(1954)
奈々子(乙羽信子)の父が食堂三平軒を営んでいる飲み屋街から見た風景。1954年完成の東急百貨店東横店がまだ建設中。工事中の西館から銀座線が出てくる。当時の住宅地図を見ると、三菱銀行の裏にあった飲み屋街(現「渋谷駅前会館」道玄坂1-3-1あたり)から撮影したと推測される。(参考:東急100年史|第2章 第2節 第1項 戦前の活気取り戻す渋谷)
大スターになった加地(三國連太郎)が暮らすホテルの部屋に、奈々子(乙羽信子)への今の想いを確認しにいった、奈々子と里村(山内明)。もはや加地の心は奈々子にはないことを確認し、帰途につく二人。
猿楽橋の上から望む建設中の東急百貨店東横店。
1954(昭和29)年/日活
出演:三國連太郎、乙羽信子、高杉早苗
名脇役として数多くの映画に出演している俳優菅井一郎の第一作目の監督作品。【福】
映画「銀座二十四帖」(1955)
子分の“ジープ政”がヒロポンに手を出している疑いを持った“花売コニイ”こと三室戸完(三橋達也)は政を問い詰めるが、政はバー「アンコール」のホステスに頼まれたという。コニイは自宅のアパートに帰り、隣室の久子にこの件を確認する。
これはコニイが空き地になった丘を通り自宅に向かうシーン。コニイのアパートがあるのは桜丘町。周辺の道の形状や看板から「旅館桜丘会館」(現「ビジョナリーアーツ」桜丘町23-18)と特定。
バー「アンコール」のホステス初枝(渡規子)がお得意様の画家、桃山豪(安部徹)とドライブに出る様子を同じアパートに住むバーのママが窓から見ているシーン。手前の電柱の左側の店舗は電柱の陰に隠れた看板から「三樹園社」(現「セルリアンタワー」桜丘町26-1)と判読できることから、撮影地点は「旅館桜丘会館」(現「ビジョナリーアーツ」桜丘町23-18)と特定。
1955(昭和30)年/日活
出演:三橋達也、河津清三郎、月丘夢路、北原三枝、浅丘ルリ子、大坂志郎
映画「青春怪談」(1955)
金融業を営む宇都宮慎一(三橋達也)が自ら経営するパチンコ屋へ向かうシーンで神宮通りから見た夜景の渋谷。遠方のビルは東急百貨店東横店。東急マークと「東横」の文字のネオン。
1955(昭和30)年/日活
出演:山村聰、北原三枝、轟夕起子、三橋達也、山根寿子、瑳峨三智子、芦川いづみ、滝沢修
映画「サラリーマン目白三平」(1955)
村上(小林桂樹)から招待券をもらい、目白一家(笠智衆、望月優子、杉本修、日吉としやす)は坂東流の舞踊発表会へ出かける。
山手線から見た「東急百貨店東横店」。右端の「丸安」は「丸安百貨店」(現「丸井渋谷店」神南1-22-6)。
坂東流の舞踊発表会の会場は「東急会館」(「東急百貨店東横店」)の9階にあった「東横ホール」。前年オープンした「東急会館」の内部がたっぷり映し出される。
1階エレベーター。地下に食料品売場、8階大食堂の表示がある。
「東急百貨店東横店」の傘売場で傘を見つくろう目白三平の妻文子(望月優子)。
「東急百貨店東横店」の家電売場で洗濯機を見る目白一家。
「東急百貨店東横店」の楽器・おもちゃ売り場。
「東急百貨店東横店」8階の大食堂で食事をする目白一家。
坂東流の舞踊発表会の会場は「東急会館」(「東急百貨店東横店」)9階の「東横ホール」。東千代之介(本人)の「雨の五郎」を観る。
1955(昭和30)年/東映
出演:笠智衆、望月優子、小林桂樹
映画「東京暮色」(1957)
冒頭、杉山周吉(笠智衆)が酒場「小松」で飲むシーンの前に渋谷の風景が挿入される。背景に東急百貨店東横店。
1957(昭和32)年/松竹
出演:笠智衆、有馬稲子、信欣三、原節子、中村伸郎、山田五十鈴、杉村春子、山村聡
原節子も有馬稲子も終始不機嫌。小津が常に場面にミスマッチな音楽を流し続けるのは何故。【福】
映画「街燈」(1957)
ある朝早川千鶴子(南田洋子)は思い立って能瀬精一郎(葉山良二)の家まで自転車で向かう。途中鉄道沿いの道で地図を見るシーンで遠方左端に「東急百貨店東横店」が見える。遠方中央で白く光っているのが「五島プラネタリウム」。
鉄道は東急東横線(鉄道マニアの知人により東急の旧車両らしいと確認)で場所は渋谷と代官山の間の恵比寿西2-14あたり。五島プラネタリウム方向にのびる東横線沿いの道という条件から特定した。なおこのシーンの後南田が地図を見るシーンがあるが、地図は付近の道筋と違っており、「●の上一丁目」という付近にない地名が記してあるのでセットとして立てたものではないかと推測する。
また南田の店が渋谷にあるという設定だが、情報が少なく場所の特定はできていない。
1957(昭和32)年/日活
出演:月丘夢路、 南田洋子、葉山良二
軽妙で洒落たコメディ。早川と野瀬の関係が突然深くなったり、不良の三宅の位置づけがわかりにくかったりと整理が悪い点はある。【福】
映画「穴」(1957)
タクシー運転手(浜村純)を利用し千木(船越英二)を連れ出した北(京マチ子)は、人気のない場所で千木に彼の命が狙われていると忠告する。
背景左端は「宮益坂ビルディング」(現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」渋谷2-19-15)、中央左に「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)と屋上の「五島プラネタリウム」、中央の大きなビルは看板から「日本生命渋谷支店」(現「日本生命渋谷ビル」神南1-21-1)、右に「東急百貨店東横店」、「渋谷松竹」(現「西武渋谷店A館」宇田川町21-1)のタワーが見える。
これらの建物の位置関係から撮影場所は現「日本生命渋谷ビル」の北側と推定する。1957年当時この場所は戦災復興区画整理事業のため道路(パルコ前からタワーレコードに抜ける道路)を建設中であったことから、道路建設のため空地になった場所を撮影に使ったと推定される。
なお本作では「第億銀行渋谷支店」が登場するが、銀行の周辺が映るシーンで「池袋公共職業安定所」の看板があることから実際には池袋と判断した。
1957(昭和32)年/大映東京
出演:京マチ子、船越英二、山村聡、菅原謙二、北林谷栄
映画「踏みはずした春」(1958)
少年院帰りの笠原(小林旭)が子分のトンガリ(野呂圭介)達と再会するシーン。うしろのビルは「東急百貨店東横店西館」。右に車庫から入線してくる銀座線。
少年院帰りの笠原(小林旭)と再会した子分のトンガリ(野呂圭介)達が笠原の愛人の店へと向かうシーンで、背景に「東急百貨店東横店」が映る。中央は渋谷駅、左手に渋谷駅横の宮益ガード。
警察から逃げるトンガリ(野呂圭介)が東急文化会館の非常階段を下に降りるシーンの背後に映っているのは東急百貨店東横店東館。
警察から逃げおおせたトンガリ(野呂圭介)を笠原(小林旭)が東急文化会館の非常階段下で捕まえるシーンで、背後に「東急百貨店東横店東館」が映っている。右側にホームから出てくる銀座線。
1958(昭和33)年/日活
出演:左幸子、小林旭、浅丘ルリ子、宍戸錠、殿山泰司
映画「警視庁物語 七人の追跡者」(1958)
犯人を追って渋谷駅東口駅前広場に刑事達が集まるシーンで、渋谷駅東口駅前広場(東急文化会館側)から見た東急百貨店東横店東館屋上が映る。劇中、時間の経過を表すのにこの時計が何度も映る。
犯人の指示で現金を持ち渋谷駅東口駅前広場に立つホステス弘子(小宮光江)。背後は東急百貨店東横店東館。
東急文化会館前から見た東急百貨店東横店東館。「東横のれん街」の文字が見える。
渋谷駅東口駅前広場で犯人を逮捕する長田部長刑事(堀雄二)。左奥に東急百貨店東横店東館が見える。
1958(昭和33)年/東映東京
出演:堀雄二、松本克平、神田隆、山本麟一、花沢徳衛、大村文武 、佐原広二、石島房太郎、小沢栄太郎
映画「どうせ拾った恋だもの」(1958)
冒頭「東急百貨店東横店」が大写しになった後、カメラは右下にパンし中渋谷ガードで争う男たちが映される。
看護師の小野(コロムビア・ローズ)が洗濯物を干しながら歌うシーンの前に渋谷の街がパンで映し出される。中央に「東急百貨店東横店」、左は「宮益坂ビルディング」(現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」渋谷2-19-15)。
当時の航空写真と照らし合わせると、「交通局病院」(現「国際連合大学本部」神宮前5-53-70)からの撮影と推定される。
やくざの情婦だった過去が暴かれた石川道子(香月美奈子)が病院を去るシーン。正面遠方に「東急百貨店東横店」が見える。正面は渋谷区立渋谷小学校(現「美竹の丘多目的ホール」渋谷1-18-9)、右は「東海銀行渋谷寮」(現「渋谷アインス」渋谷1-20-11)、左は「旭ガラス美竹アパート」 (現「渋谷パークタワー」渋谷1-19-18)と推定。「東急百貨店東横店」の角度から渋谷1丁目方面と推定し、その範囲内で東横店が正面に見え、つきあたりが行き止まりで両側に大きな建物がある道から場所を推定した。電柱に「仁愛病院」(現「ヒューリック渋谷公園通りビル」宇田川町3-7)の看板があるが、離れた場所に設置された看板と解釈した。
1958(昭和33)年/日活
出演:安井昌二、香月美奈子、コロムビア・ローズ、高品格
初代コロンビア・ローズの同名の曲をベースにした歌謡映画で彼女自身も看護師を演じ、歌う(意外と演技も巧い)。非常にシンプルなメロドラマ。婦長役新井麗子がわかりやすい悪役を好演。【福】
映画「明日を賭ける男」(1958)
美容学校の講師白藤守彦(岡田眞澄)と学生の梅林ルカ(中原早苗)に宝くじの当落を確認するよう頼まれた連れ込み旅館の女中小林典子(浅丘ルリ子)は宝くじ売り場で働く父(横山運平)のもとに向かう。
渋谷東口駅前広場を東横線方面から「東急文化会館」側に走ってくる浅丘ルリ子。右に「東急百貨店東横店」が見える。浅丘ルリ子の背後の東急東横線はまだ特徴あるカマボコ屋根ができていない。
美容学校の講師白藤守彦(岡田眞澄)と学生の梅林ルカ(中原早苗)に宝くじの当落を確認するよう頼まれた連れ込み旅館の女中小林典子(浅丘ルリ子)は宝くじ売り場で働く父(横山運平)のもとに向かう。
典子の父が宝くじを売っているのは「東急文化会館」前(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)。背後に「東急文化会館連絡通路」と銀座線、左に「東急百貨店東横店」が見える。
父(横山運平)が倒れた知らせを受け、自転車で父のもとに向かおうとする小林典子(浅丘ルリ子)。場所は銀座線渋谷車庫横の坂(現「渋谷マークシティ」道玄坂1-12-1横)。遠方に「東急百貨店東横店」と「五島プラネタリウム」のドームが見える。電柱に多くの映画に映りこんでいる「旅館一楽」の看板が。
ラスト、薫(川地民夫)のロードワークのシーン。
玉川通り。右のビルは「東急本社ビル」(現「セルリアンタワー」桜丘町26-1)。遠方に「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)、左に「東急百貨店東横店」が見える。高速3号線が工事中。
1958(昭和33)年/日活
出演:浅丘ルリ子、川地民夫、大坂志郎、中原早苗
一方守彦が勤める美容学校では理事長の白藤賢良(十朱久雄)が学校の拡張を目論んでいたが、土地が弟で用務員を勤める元ボクサー大四郎(大坂志郎)の名義になっていることがハードルとなっていた。大四郎は生き別れになった息子が帰ってきた時のことを考えて土地を持ち続けていたのだ。
そんな時、大四郎のもとに生き別れの息子が大阪でボクサーをしているとの知らせが入る。薫(川地民夫)の試合を見た大四郎はひと目で自分の息子だと確信する。彼は美容学校の自分の土地にジムを建てることを夢見るようになる。【福】
映画「太陽をぶち落せ」(1958)
タイトルの直後、渋谷の風景が朝、昼、夜景と移り変わる。渋谷一丁目方面からの風景。一番左が「宮益坂ビルディング」(現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」渋谷2-19-15)、その右に「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)のプラネタリウムが見える。右側が「東急百貨店東横店」。
1958(昭和33)年/日活
出演:川地民夫、菅井一郎、南田洋子、宍戸錠、水島道太郎
映画「南氏大いに惑う」(1958)
オープニングとエンディングに存分に渋谷駅前が映る。タイトルの背後に「東急百貨店東横店」、渋谷駅前交差点、ハチ公前広場、渋谷駅。
左手が渋谷駅、正面が「東急百貨店東横店」。壁面に「地下鉄3階 玉川線2階」の表示がある。
中央にハチ公像、背後に「東急百貨店東横店」。ハチ公のナレーション(声:見明凡太朗)でストーリーが始まる。
1958(昭和33)年/大映東京
出演:船越英二、川上康子、市川和子、八潮悠子、立花宮子、清水谷薫、鶴見丈二、角梨枝子
映画「俺は情婦を殺す」(1958)
タイトルバックでハチ公前広場が映る。
渋谷駅、渋谷駅前交差点、ハチ公前広場、背後の「東急百貨店東横店」。画面左手に山手線が見える。
「東急百貨店東横店」屋上の時計台のインサート。時間の経過をあらわすために時々登場する。
夜景のインサート。
左が「東急百貨店東横店」、右が「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)。位置関係から桜丘町付近からの風景。「ホテルメトロ」からの眺めでも同じ場所からのショットが流用されている。
仲次(長門裕之)と親しい玉枝(南風夕子)が彼と接触するとにらんだ警察は彼女のあとを尾行する。
玉枝は渋谷駅で銀座線に乗る。東急百貨店内を銀座線乗り場に向かう玉枝。
1958(昭和33)年/日活
出演:長門裕之、南風夕子、水島道太郎
映画「拳銃0号」(1959)
拳銃を拾った無軌道な男女(赤木圭一郎、丘野美子)が「東急文化会館」の屋上から銃を撃つ。警官が現れ二人はそばにいた売れない音楽家(浜村純)のポケットに銃を投げ込み逃げる。
「東急文化会館」の屋上から見た「東急百貨店東横店」。
1959(昭和34)年/日活
出演:川地民夫、稲垣美穂子、南風夕子
絶妙なアイデア。三保敬太郎の音楽がすばらしい。ナレーションを務める“拳銃0号”の声は小沢昭一(途中1度だけ女性の声で喋るシーンがあったがあれは渡辺美佐子?)。【福】
映画「ゆがんだ月」(1959)
神戸にいられなくなり東京に出た桂木正夫(長門裕之)は職を探し街々を歩き回る。桂木が渋谷駅から出てくるシーンの前、お中元セール中の「東急百貨店東横店」が大きく映る。
渋谷駅から出てハチ公前広場を歩く桂木。背後には「東急百貨店東横店」。
1959(昭和34)年/日活
出演:長門裕之、芦川いづみ、三島雅夫
撮影(姫田真佐久)が見事。主人公の長門裕之は同棲相手を演じた南田洋子と後に結婚。【福】
映画「素ッ裸の年令」(1959)
サブ(藤巻三郎)とクロ(清水義之)はペット屋から盗んだバイクで健(赤木圭一郎)のもとにかけつける。
サブたちが走っているのは首都高3号線建設前の玉川通り。道のこちら側が桜丘町、向こう側は道玄坂1丁目。中央に「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)と屋上の「五島プラネタリウム」、左側に「東急百貨店東横店」が見える。
拡幅中の道路に車が駐車している。
1959(昭和34)年/日活
出演:赤木圭一郎、堀恭子、左卜全
映画「浮気の季節」(1959)
オープニングで、「渋谷駅東口」から「ハチ公前広場」までの風景がパンで映される。
左側が「東急百貨店東横店」、その後ろに「渋谷東口駅前広場」と「銀座線」、「銀座線」越しに「東急文化会館」が見える。遠方に延びているのは宮益坂、遠方にある高層ビルは「宮益坂ビルディング」(現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」渋谷2-19-15)。
1959(昭和34)年/日活
出演:益田喜頓、岡田真澄、赤木圭一郎
映画「暗黒の旅券」(1959)
伊吹重夫(葉山良二)は親友森脇(梅野泰靖)の行動を怪しみ、最近森脇と頻繁に接触している芸能プロモーター石丸(近藤宏)のマンションを訪れる。伊吹が石丸の部屋のドアを叩く前、マンションからの眺望が映る。
左側に「東急百貨店東横店」、右側に「東急文化会館」屋上の「五島プラネタリウム」のドームが見える。撮影地点は直前のシーンから「川崎汽船代官山アパート」(現「プラウド代官山フロント」猿楽町11-3)と特定。
殺された西条弘美(沢たまき)のバッグの中に残されたプレゼントが、ゲイボーイのケニー(ケニー青木)からの贈り物ということをつきとめた伊吹重夫(葉山良二)は、ケニーの店「バー チドリ」に向かう。
右が山手線、遠方に「東急百貨店東横店」。「バー チドリ」は実在の店舗(桜丘町3)。当時の住宅地図より特定。再開発に伴い現在この道は廃道となり、沿道の街区を含め「渋谷サクラステージ」セントラルビルの一部となっている。
1959(昭和34)年/日活
出演:葉山良二、筑波久子、岡田眞澄
映画「おヤエの女中の大将」(1959)
二晩続けて帰宅しなかった英二郎(手塚茂夫)を心配しおヤエ(若水ヤエ子)は繁華街を探し回る。
渋谷駅に着いたおヤエの背後に「東急百貨店東横店」と銀座線、「東急文化会館」への連絡通路が見える。
1959(昭和34)年/日活
出演:若水ヤエ子、沢村みつ子、香月美奈子
映画「おヤエの女中と幽霊」(1959)
恋人との結婚を考えるが資金難で悩んでいる鍋山桃子(香月美奈子)のために、おヤエ(若水ヤエ子)は前に勤めていたご隠居の形見の指輪を売ろうと二人で渋谷へ出るが、鑑定してもらったところダイヤの指輪が偽物だとわかり二人は失意のうちに家へ帰る。
二人が歩いているのは首都高3号線建設前の玉川通り。道のこちら側が桜丘町、向こう側は道玄坂1丁目。「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)と屋上の「五島プラネタリウム」、左側に「東急百貨店東横店」が見える。一番左は「駒澤大学経済学部渋谷校舎」(現「渋谷道玄坂東急ビル」道玄坂1-10-8)。「渋谷区火災保険特殊地図」(1958)より特定。
1959(昭和34)年/日活
出演:若水ヤエ子、飯田蝶子、森川信、新井麗子、香月美奈子、藤村有弘
映画「狂熱の季節」(1960)
外国人の客を連れたユキ(千代侑子)と車に乗った明(川地民夫)と勝(郷鍈治)がハチ公広場で落ち合うシーンの背後に東急百貨店東横店西館。
明(川地民夫)が渋谷駅南口広場を歩いているシーンで、後方右側に見える「パチンコバンビーホール」があるのは「釣具の上州屋」が入っていた「ビレッジ101ビル」のあたり。現在は再開発中。高速3号線はまだ建設されていない。
明(川地民夫)が渋谷の街を歩いている途中、東急文化会館で開催されている文子(松本典子)の個展のポスターを見かけるシークエンス。背後中央奥に東急百貨店東横店西館。
明(川地民夫)と勝(郷鍈治)とユキ(千代侑子)が宮益橋を通りかかると勝の知り合いの子供が渋谷川で鉄くず拾いをしているところに出くわす。その背後に東急百貨店東横店東館が見える。
1960(昭和35)年/日活
出演:川地民夫、郷鍈治、松本典子、千代侑子、長門裕之
富裕層の描き方がカリカチュアライズされすぎで、明の過剰に奔放な演技と併せて滑稽に見えてしまう点はあるが勢いのある映画だ。戦災復興とオリンピックで建設まっさかりの渋谷、いたるところが工事中だ。【福】
映画「けものの眠り」(1960)
失踪した植木順平(芦田伸介)の行方を追う娘の啓子(吉行和子)とその恋人で新聞記者の笠井正太郎(長門裕之)は、バー・エメラルドで、失踪した夜順平と一緒にいた男を見つけ車で追う。
場所は宮益坂。右奥に「東急百貨店東横店」(壁面に「T」のマークと「東横」の文字)が見える。「三菱信託銀行」の看板は現「三菱UFJ信託銀行渋谷支店」(渋谷2-19-12)。当時の住宅地図から確認。
1960(昭和35)年/日活
出演:長門裕之、吉行和子、芦田伸介、西村晃、小沢昭一、草薙幸二郎、下元勉、信欣三、山岡久乃、楠侑子、初井言栄
数日後何事もなかったかのように帰宅し温泉に行っていたと言った順平だったが、娘の啓子(吉行和子)の恋人で新聞記者の笠井正太郎(長門裕之)は、バーで順平と一緒にいた男が旅館で心中をしたこと、その男が順平が乗っていた船の船員、王(野呂圭介)の知人であることまで突き止めており、順平の行動の裏に何か大きな暗い影があることを察知していた。【福】
映画「勝利と敗北」(1960)
経営する連れ込み宿「あたり荘」に訪ねてきた峰岸(山村聡)を見送りに出る旗(本郷功次郎)の母親きよ(村田知英子)の後ろ姿。場所は銀座線渋谷車庫横の坂。電柱に「富士見台街」の表示が光る。右側が実在の旅館「あたり荘」(現「プリメーラ道玄坂」道玄坂1-15-3)。遠方に「東急百貨店東横店」が見える。
1960(昭和35)年/大映
出演:川口浩、本郷功次郎、若尾文子、野添ひとみ、安部徹、山村聰、新珠三千代
吉川と山中葉子(野添ひとみ)、山中と阿部志津子(若尾文子)、峰岸と高松小夜子(新珠三千代)の3組の恋愛や、旗をめぐる郷田と峰岸・近藤の戦いを織り交ぜつつ3人の若者のチャンピオンに向けた戦いが繰り広げられる。【福】
映画「にっぽんGメン 摩天楼の狼」(1960)
オープニングに渋谷の街が映る。渋谷駅前から山手線越しに宮益坂方向を見る。中央に延びるのが宮益坂、右の「東横」のネオンが「東急百貨店東横店」、その背後に「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)のプラネタリウムが見えている。宮益坂の奥の高層建物は「宮益坂ビルディング」(現「現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」渋谷2-19-15)。左端手前に「渋谷東映劇場」(現「渋谷東映プラザ(渋谷TOEI)」渋谷1-24-12)が映っている。
オープニングに渋谷の街が映る。左下の屋根は渋谷駅、中央は東急百貨店東横店、右に延びるのは井の頭線とJRの連絡通路。
1960(昭和35)年/第二東映
出演:梅宮辰夫、三田佳子、波島進
映画「黒い画集 あるサラリーマンの証言」(1960)
冒頭、石野貞一郎(小林桂樹)が通勤で使う渋谷駅の空撮が映る。左右に横切るのが山手線、右下に伸びるのが京王井の頭線等。手前がハチ公前広場と駅前交差点。中央に「東急百貨店東横店」、その背後に「東急文化会館」が映る。
1960(昭和35)年/東宝
出演:小林桂樹、原知佐子、中北千枝子
映画「真昼の誘拐」(1961)
ラストシーン、左手に東急百貨店東横店西館、東館が映る。
そのままカメラがティルトアップして東急百貨店東横店西館、東館の上部が映る。
1961(昭和36)年/日活
出演:高橋英樹、中尾彬、沢本忠雄、武内悦子、奈良岡朋子、山内明
映画「ファンキーハットの快男児」(1961)
日の丸建設の株を大量に買う桜井とも子(八代万智子)を見かけた境野みどり(中原ひとみ)はタクシーで桜井の後を追う。
玉川通りの桜丘町付近から渋谷駅方面を見る。「東急百貨店東横店」と「東急文化会館」が見える。
1961(昭和36)年/ニュー東映
出演:千葉真一、中原ひとみ、岡本四郎、新井茂子、花沢徳衛
今では考えられないが千葉真一が軽いノリの主人公を演じている。色々リアリティある演出で深作欣二を再評価。なおファンキーハットとは冒頭一郎と茂が学生帽を脱ぎ捨ててかぶったパナマ帽のこと。【福】
映画「女は二度生まれる」(1961)
後ろ盾の筒井(山村聡)を亡くした小えん(若尾文子)は映画館で工員泉山(高見国一)を待ち、泉山が前から行きたがっていた上高地へ誘う。
背後に見えるのは「東急百貨店東横店」。
1961(昭和36)年/大映東京
出演:若尾文子、藤巻潤、山村聡、山茶花究
映画「警視庁物語 謎の赤電話」(1962)
新たな誘拐事件の発生の連絡を受け、渋谷警察署に向かう捜査一課の面々。渋谷警察署の前にまず渋谷駅前が映る。中央の電車は車庫から渋谷駅に向かう銀座線。その下はJR、東急東横線から井の頭線に渡る連絡通路。左側の建物は「東急百貨店東横店西館」。
1962(昭和37)年/東映
出演:神田隆 、堀雄二 、花澤徳衛(花沢徳衛)、南廣 、山本麟一 、須藤健、大木史朗 、小金井秀春 、久保一、滝島孝二 、最上逸馬 、山の内修、久保比左志 、桂京子 、亀石征一郎、岡部正純 、杉義一 、藤里まゆみ、愛川かおる 、伊澤一郎 、風見章子、水上竜子
逆探知をする電話局内のロケ、地下鉄内のロケなどシリーズの中でも力の入った、緊迫感ある一作。【福】
映画「女の座」(1962)
四女夏子(司葉子)の見合いのシーンの前に窓から見た渋谷の街が映る。
渋谷駅西口方面から見たアングル。右端が「東急百貨店東横店」、その左のナショナルのネオンがあるのは「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6)、その左の塔状の建物は「七店街ビル」(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22−1)、左端の「タカラヤ」の垂れ幕があるのは「渋谷駅前会館」(現存、道玄坂1-3-1)。中央に車庫に向かう銀座線が見える。
芳子(高峰秀子)の妹静子(団令子)が同僚と街を歩いていると、同僚を捨てた六角谷(宝田明)が芳子に家庭教師を紹介しているところに出くわす。
玉川通りを桜丘町付近から渋谷駅方面を見る角度。中央遠方に「東急百貨店東横店」。左端に「街から街へつむじ風」(1960)の舞台となった「大下外科」。
1962(昭和37)年/東宝
出演:高峰秀子、杉村春子、笠智衆、草笛光子、司葉子、小林桂樹
ある日松代夫婦が経営する下宿に入った六角谷(宝田明)という青年があきの生き別れの息子ということが判明する。長らく独身だった梅子は六角谷に好意を抱くが、一方六角谷は芳子に言い寄っていた。なかなか九州の自宅に帰らず疎まれる路子夫婦、勉学に悩む健、気象庁に勤める青年青山(夏木陽介)に思いを寄せる夏子と雪子、オリンピック道路の開通に伴う立ち退き問題など様々な問題が石川家に起き始める。
いつになく穏やかな杉村春子、一見好男子だが信用がおけない宝田明、悪い人ではないが女性皆に疎まれる三橋達也の演技が冴える。【福】
映画「東京アンタッチャブル」(1962)
隠しておいた宝石を取り戻した川本五郎(丹波哲郎)だが、バーテンを射殺した銃声を聞きつけた警官に追われ、銃撃されて負傷する。負傷した川本は「渋谷川」沿いに逃走する。
渋谷川沿いに「東急百貨店東横店」方面を映すシーン。正面が「東急百貨店東横店」、中央の橋は「稲荷橋」。右側の足場は「渋谷川」の改修か。
1962(昭和37)年/東映
出演:三國連太郎、高倉健、渡辺美佐子、三田佳子、丹波哲郎、筑波久子
映画「抜き射ち風来坊」(1962)
日本へ梨花(松原智恵子)を連れ帰国した神原(宍戸錠)。二人は日本の休日を楽しむ。
二人が渋谷の町を眺めているのは「東急百貨店東横店」屋上の時計台の下。平凡社「社会科見学パノラマ図鑑 5 (大都会のいとなみ)」(1958)の同百貨店の図から時計台の下と特定。
1962(昭和37)年/日活
出演:宍戸錠、松原智恵子、金子信雄
映画「星の瞳を持つ男」(1962)
光郎(山内賢)は人気が低迷し生活が荒れていた。光郎の友人峰かおり(田代みどり)は、彼を連れ彼の復帰のために新曲を書いた作曲家の杉森徹(北村和夫)のアパートに向かう。
かおりと光郎を乗せたタクシーが走っているのは桜丘町15と桜ヶ丘8の間に現存するヘアピンカーブの坂。遠方に「東急百貨店東横店」が見える。正面の黒い板塀の民家は現「ガーデンホテル渋谷」(桜丘町15-4)。坂の右側は再開発に伴い「渋谷サクラステージ」SAKURAテラスとなった。
1962(昭和37)年/日活
出演:高橋英樹、吉永小百合、山内賢、田代みど、吉行和、北村和夫、深江章喜、杉狂児
映画「泥だらけの純情」(1963)
タイトルバックが東京の中心部から次第に渋谷へ移っていく。中央に東急百貨店東横店西館が映る。
1963(昭和38)年/日活
出演:浜田光夫、吉永小百合、小池朝雄、和泉雅子、滝沢修、細川ちか子
映画「俺の背中に陽が当る」(1963)
出所した健三(内田良平)は更生し弟の滋(浜田光夫)とともにビルの窓拭きの仕事を始める。健三達が窓拭きをしているのは住友生命渋谷ビル(現「JMFビル渋谷02」桜丘町31-15)と推定される。隣の屋上に「奥の松」の看板がある「奥の松ビル」(こちらも現「JMFビル渋谷02」の一部)との位置関係から推定した。
遠方に「東急文化会館」が、中央左には大きく「東急百貨店東横店」が見える。下の道路は玉川通り、中央の空き地は高速3号線用地。なお左下の隅に「街から街へつむじ風」(日活/1960)の舞台となった「大下外科」(現「大下ビル」道玄坂1-16-5)が見える。
1963(昭和38)年/日活
出演:吉永小百合、浜田光夫、小高雄二
生々しい刺殺シーンなど強めの暴力描写がある。榎木兵衛と野呂圭介の滑稽な下っ端コンビが印象的。【福】
映画「警視庁物語 十代の足どり」(1963)
ラストシーン、全ての捜査が完了し署に戻る刑事たち。山手線沿いの道路を恵比寿方面から渋谷に向かう。山手線との高低差から渋谷区東1丁目あたりか。正面に「東急百貨店東横店」のシルエットがみえる。その左、ナショナルのネオンが輝くのは「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6 )。
1963(昭和38)年/東映東京
出演:堀雄二、神田隆、花沢徳衛、南廣、須藤健、山本麟一、大木史朗、小川守、新井茂子、田村雪枝
十代の性の問題を題材にした作品。目撃者の本屋の店員役、佐藤晟也が明るい大男を演じていてよい。【福】
映画「東京は恋する」(1965)
ミチコ(伊藤るり子)の祖父母がはとバスで東京見物をする場面の後半、首都高速3号線を走るバスを俯瞰で撮影するシーンで、左手に東急百貨店東横店東館が映る。
1965(昭和40)年/日活
出演:舟木一夫、伊藤るり子、山本陽子、堺正章、和田浩治
映画「大冒険」(1965)
警官に追われる植松唯人(植木等)。植松が住んでいる「日本会館」の横の「さくら坂」の後方に「東急百貨店東横店西館」が見える。
1965(昭和40)年/東宝
出演:植木等、谷啓、団令子、ハナ肇、犬塚弘、石橋エータロー、桜井センリ、安田伸、越路吹雪
クレージー・キャッツ結成10周年記念映画だけに予算が潤沢、アクションシーンや特撮がたっぷりの見応えのある作品。【福】
映画「青春前期 青い果実」(1965)
椎ノ木武志(太田博之)が自宅に帰宅するシーン。右側は山手線、奥に「東急百貨店東横店」が見える。桜丘町4-24、現在の桜ヶ丘平井ビル付近からの撮影。
道と鉄道、東横店との位置関係から桜丘町の山手線沿いの道と推定し、2009年時点のGoogleストリートビューに画像中のビルがあることを確認、隣接地に建っている「桜ヶ丘平井ビル」(現存)の住所、桜丘町4-24付近であると特定した。
椎ノ木武志(太田博之)が叔父の中瀬安芸男(内藤武敏)と夕食のすき焼きの買い出しにいった先でこちらを見つめている同じクラスの河合奈津子(太田雅子=現・梶芽衣子)に気づくシーン。
背後に首都高速3号線の橋脚、その後に渋谷駅南口駅前広場と「東急百貨店東横店」が見える。武志たちが肉を買う店は桜丘町25-1にあった「荒木肉店」(現「荒木ビル」)と思われる。
河合奈津子(太田雅子 / 現・梶芽衣子)が自殺を図ったことを知った椎ノ木武志(太田博之)は渋谷の街を歩き回り奈津子を襲った大学生3人組を探す。
武志が立っているのは渋谷駅前交差点、渋谷駅A5-2出口。背後に「東急百貨店東横店」と渋谷駅が見える。
河合奈津子(太田雅子 / 現・梶芽衣子)が自殺を図ったことを知った椎ノ木武志(太田博之)は渋谷の街を歩き回り奈津子を襲った大学生3人組を探す。
3人を見つける喫茶「珈琲苑」(現「渋谷ストリーム」渋谷3-18-1)入口からのショット。「東急百貨店東横店」と東急東横線のホームが見える。
1965(昭和40)年/日活
出演:太田博之、太田雅子(現梶芽衣子)、吉村実子、山岡久乃、初井言榮、高橋とよ、佐野浅夫、内藤武敏
映画「クレージー大作戦」(1966)
脱走した石川五郎(植木等)ら一味を追って警察官達が渋谷駅周辺を警備するシーン。背後のビルが「東急百貨店東横店東館」。
脱走した石川五郎(植木等)ら一味を追って警察官達が渋谷駅周辺を警備するシーン。「東急百貨店東横店西館」とそこから車庫にのびる銀座線の高架。
1966(昭和41)年/東宝
出演:植木等、ハナ肇、谷啓、犬塚弘、桜井センリ、石橋エータロー、安田伸、野川由美子
映画「ゴー!ゴー!若大将」(1967)
澄子(星由里子)は雄一(加山雄三)の実家のすき焼き屋「田能久」に挨拶にいく予定だったが、偶然先に訪ねてきた京奴(浜木綿子)を雄一の相手と家族が誤解したため澄子は門前払いを食う。澄子が雄一に「用事ができたので実家には行けない」と嘘の電話をする場所は「渋谷駅東口駅前広場」。右端が「東急文化会館」、中央が銀座線と「東急文化会館連絡通路」、左端が「東急百貨店東横店東館」。「安田信託銀行」の看板は宮益坂下交差点に面して現存する「小林ビル」(渋谷1-14-11)。
1967(昭和42)年/東宝
出演:加山雄三、飯田蝶子、有島一郎、中真千子、星由里子、田中邦衛、北竜二、江原達怡、浜木綿子
緊張感のないラリーのシーンの後、これで終わりかと思うとまたひと悶着ある。あれは蛇足。【福】
映画「クレージーの怪盗ジバコ」(1967)
姫野ナナ(浜美枝)と怪盗ジバコ(植木等)のデートがマスコミに大々的に報じられ、姫野の上司の中塚(犬塚弘)が姫野の家に文句を言いに行くシーン。姫野の家が屋上に建っている「東西観光株式会社」のビルは「大和証券渋谷支店」(現「桜丘フロントビル」桜丘町16-12)。姫野宅からの渋谷駅側の風景。背後の右側のビルは「東急百貨店東横店西館」。左側のビルは「渋谷東急ビル」(のちの「渋谷東急プラザ」、現「渋谷フクラス」道玄坂1-2-2)。中央の「トリス」の看板があるのは現存する「渋谷駅前ビル」(道玄坂2-3)。
1967(昭和42)年/東宝
出演:植木等、谷啓、ハナ肇、犬塚弘、桜井センリ、石橋エータロー、安田伸、アンドリュー・ヒューズ、R・バルボン、浜美枝、東野英治郎、進藤英太郎、左卜全、立川談志、山本リンダ、人見明、青島幸男
原作は北杜夫の小説「怪盗ジバコ」だが、神出鬼没の大怪盗という設定以外はほぼ別のストーリー。【福】
映画「その人は昔」(1967)
青年(舟木一夫)と洋子(内藤洋子)が上京した最初のシーン。渋谷駅前の空撮。左上を横切るのが山手線、画面を横断しているのが銀座線の車庫に向かう路線と井の頭線。赤い屋根が井の頭線渋谷駅。左上の山手線をまたぐ白い建物が「東急百貨店東横店東館・西館」。足元にハチ公前広場が広がる。銀座線の向こうの赤い看板の建物は「渋谷駅前会館」(現存、道玄坂1-3-1)、その向こうが「渋谷東急ビル」(のちに「渋谷東急プラザ」、現「渋谷フクラス」道玄坂1-2-2、)。中央の黄色い「サントリー」の看板は「渋谷駅前ビル」(現存、道玄坂2-3)、ナショナルの看板は「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6)。建設中なのは「西武渋谷店A館」。
1967(昭和42)年/東宝
出演:舟木一夫、内藤洋子、山中康司、大木徹三
内藤洋子のヒット曲「白馬のルンバ」が聴ける。脳を揺らすような摩訶不思議なデュエット曲「恋のホロッポ」はクセになる。原作が「レコードドラマ」(音楽と音声のドラマでストーリーを構成したものか?)であったせいか、全体的にストーリーが希薄でイメージビデオのような印象。音楽担当の船村徹の演歌調のテイストが全編を支配し、ロック調やジャズ調の曲も垢抜けなさがぬぐえない。【福】
映画「不良少女魔子」(1971)
タイトル直後、渋谷駅前交差点より宮益坂方向の空撮で右手に見えるのが東急東横店東館。
徹(小野寺昭)のグループが渋谷の街を闊歩するシーン。背後に東急百貨店東横店東館。
洋次(岡崎二朗)と徹(小野寺昭)が安岡組のコールガール組織に接触する場面。宮益坂下交差点から東急百貨店東横店東館を見る。
1971(昭和46)年/日活
出演:夏純子、藤竜也、小野寺昭、岡崎二朗、宍戸錠
映画「女囚さそり けもの部屋」(1973)
権藤の腕を切り落としたナミは手錠に権藤の血まみれの腕をぶら下げたまま渋谷の街を疾走する。
映っているのは渋谷駅南口駅前広場、後方は東急百貨店東横店南館。
1973(昭和48)年/東映
出演:梶芽衣子、成田三樹夫、李礼仙、渡辺やよい、南原宏治
梶芽衣子や成田三樹夫の鋭い目、李礼仙の突飛な衣装などギラギラとどぎつい魅力に満ちた作品。【福】
RELATED LINKS
東京福袋が作成している渋谷と日本映画に関するコンテンツです。こちらもぜひご覧ください。