三丸|映像の中の渋谷

古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。

三丸

東京都渋谷区道玄坂2-29

1917年深川で創業、1948年渋谷に移転したアパレル店。1979年共同ビル「ファッションコミュニティー109」を建設。現在も「SHIBUYA109」内に本社を構える。

目次

映画「真昼の誘拐」(1961)

右端の電光掲示板は「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6 )、「うたごえ全集」「週刊朝日」のネオンが並んで光っているビルが「大盛堂書店」が入っている「七店街ビル」(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22−1)、中央奥の交差点は道玄坂下交差点でその先端にあるのが「洋品店ミツマル」(現「SHIBUYA109 渋谷店」道玄坂2-29-1)、「丸南」は洋裁生地店「マルナン」(現「サンドラッグ​渋谷​道玄坂​下​店」道玄坂2-5-1)、その左の色々なネオンがついているのが戦後建てられたマーケット「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル・大外ビル」道玄坂2-3)。

作品データ
映画「真昼の誘拐」
監督:若杉光

1961(昭和36)年/日活

出演:高橋英樹、中尾彬、沢本忠雄、武内悦子、奈良岡朋子、山内明

日活
真昼の誘拐 | 映画 | 日活 学生グループが刺激を求めて少女を連れ出したことから、思わぬ大事件に発展する。デビュー間もない高橋英樹、中尾彬が出演した異色青春ドラマ。

映画「銀座の若大将」(1962)

マネージャー江口敏(江原達怡)の伴走で田沼雄一(加山雄三)がロードワークをするシーン。奥に現「SHIBUYA109」の先端の土地にあった洋装店「三丸」が見えることから、道玄坂下交差点と特定。奥に伸びる道が道玄坂。

作品データ
映画「銀座の若大将」
監督:杉江敏男

1962(昭和37)年/東宝

出演:加山雄三、有島一郎、中真千子、飯田蝶子、星由里子、団令子、田中邦衛

京南大学の音楽部員田沼雄一(加山雄三 )は新聞部の団野京子(団令子 )に付き合って広告をとりに行った洋裁店らべるで店員の中里澄子(星由里子 )に見初められる。ある日拳闘部のマネージャー江口敏(江原達怡)が他大学との喧嘩に巻き込まれ、雄一がこれを助けたことから雄一は拳闘部に勧誘され、教授(左卜全)や祖母(飯田蝶子)の勧めもあり入部することになる。だが父の久太郎(有島一郎)は雄一がボクシングをすることに反対で、久太郎の友人島川金五郎(上原謙)のレストランに雄一を住み込みで働かせることを強引に決める。雄一のレストラン勤務と拳闘部の合宿の苦しい日々が始まる。一方レストランの隣にあるらべるの店員澄子と雄一は関係が深まっていく。【福】

映画「黒い太陽」(1964)

ギル(チコ・ローランド)から機関銃を奪い優勢になった明(川地民夫)は、ギルの顔をピエロのように白く塗りトランペットを吹かせながら車で渋谷を巡る。
左の道が「道玄坂」、右は「東急本店通り」。「三丸」と看板にあるのが現「SHIBUYA109」の先端の土地にあった洋装店「三丸」。

作品データ
映画「黒い太陽」
監督:藏原惟繕

1964(昭和39)年/日活

出演:川地民夫、チコ・ローラント、藤竜也

教会の廃墟に一人暮らす明(川地民夫)。そこへ殺人を犯した手負いの黒人脱走兵ギル(チコ・ローランド)が機関銃を持ち逃げ込んでくる。ジャズ好きで黒人に親近感を持つ明はギルと親しくなろうとするがギルは警戒心を解かず明に銃を突きつけたままだった。次第に傷が悪化するギル。ある日廃墟の解体が始まり住む場所を失った明は盗んだ車でギルと逃避行を始める。
登場人物の名前とキャスト、ジャズをベースにした点など「狂熱の季節」の兄弟的な位置づけの作品だが、前作に比べ暴力的な要素は少ない。【福】
日活
黒い太陽 | 映画 | 日活 ジャズに熱狂する青年と黒人脱走兵の逃避行を描く。『狂熱の季節』の蔵原惟繕監督×川地民夫コンビが放つクールなビート・アクション。本作のために来日したマックス...

映画「縄張はもらった」(1968)

東京に戻った寒河江(小林旭)を狭間組がつけ狙う。寒河江、飯塚(大浜詩郎)、中津(郷鍈治)の3人は寒河江を狙い、つけてきた狭間組の組員を「長谷川スカイラインビル」の裏におびきよせ痛めつける。
カメラは乱闘の様子をビルの上から映す。右下の白い影が乱闘する寒河江たち。映っている木造建物は洋品店「三丸」および「マルクニマーケット」一帯(道玄坂2-29)。現「SHIBUYA109」。左側が文化村通り、上が道玄坂。道玄坂の「アメリカ屋靴店」は現在「エクセルシオール・コーヒー」がある「岩崎ビル」(現存、道玄坂2-6-1)、その右隣は「渋谷東宝」(現「渋東シネタワー」道玄坂2-6-17)。

作品データ
映画「縄張はもらった」
監督:長谷部安春

1968(昭和43)年/日活

出演:小林旭、宍戸錠、二谷英明

8年ぶりに出所した一文字組の代貸寒河江(小林旭)。だが組長の源造(加原武門)は病床にあり、組の縄張りもすっかり狭間組に奪われていた。源造の勧めで寒河江は狭間組に世話になることになる。組長の狭間(戸上城太郎)は青葉組と遠野一家から振興工業地帯の縄張りを奪えばその土地は好きにしてよいと言われ、話に乗る。青葉組と遠野一家を争わせ共倒れにすることをもくろみ、狭間は寒河江をリーダーとしていかさま師の新庄(藤竜也)、元俳優の鳴瀬(川地民夫)、元歌手の飯塚(大浜詩郎)と中津(郷鍈治)、目付役として狭間組の箱崎(二谷英明)でチームを組んだ。これに一文字組時代の舎弟ジョージ(岡崎二朗)、寒河江を兄の仇と狙う日野(宍戸錠)が加わった。【福】
日活
縄張はもらった | 映画 | 日活 小林旭、宍戸錠、二谷英明の競演で暴力団同士の熾烈な潰し合いを描く。長谷部安春監督のシャープな演出が冴える日活ニューアクションの代表作。

映画「女子学園 ヤバい卒業」(1970)

吉田拓郎の「青春の詩」(歌うご本人も登場)にのせて流れる様々なイメージシーンのひとつ。久保忠江(夏純子)らのグループが渋谷の街を闊歩する。後方に現「SHIBUYA109」の先端の土地にあった洋装店「三丸」が見えることから道玄坂下と渋谷駅前の間の場所と特定。

作品データ
映画「女子学園 ヤバい卒業」
監督:澤田幸弘

1970(昭和45)年/日活

出演:夏純子、岡崎二朗、城野ゆき、応蘭芳、河津清三郎、玉川伊佐男、藤圭子

白ばら学園に通う久保忠江(夏純子)ら5人の中学生グループはチンピラの小石(岡崎二朗)とも交流があり学校や警察から目をつけられている。彼女のグループは次々に起こす問題に対し学校側は無期停学処分を下す。これに対し忠江らは学園長の不正を暴こうと行動を始める。
他愛もないストーリーで、ピンク要素もそれほどなく映画としては見るべきものはない。夏純子が中学生という設定も無理筋だが、柳家金語楼の娘有崎由見子、唐突に歌謡ショーのシーンがはさまる藤圭子、宮下公園で歌う吉田拓郎が見られるのは収穫。【福】
日活
女子学園 ヤバい卒業 | 映画 | 日活 純潔教育の名のもと、風紀粛正に乗り出した学校に卒業を控えた女子中学生が、汚れ切っている大人たちに目をむくセックス革命を描く

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