渋谷駅|映像の中の渋谷

古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。

渋谷駅

東京都渋谷区渋谷2-24-1

1885年3月1日に日本鉄道、品川ー赤羽間開通、渋谷停車場開業(東横デパートとまちの歴史(1885-1964))。現在はJR東日本、京王電鉄、東急電鉄、東京メトロが乗り入れるターミナル駅。

目次

映画「あるぷす大将」(1934)

上京した陽洋先生(丸山定夫)と於菟(伊東薫)は渋谷に出る。渋谷駅前、ハチ公像のまわりに群がる人々。

作品データ
映画「あるぷす大将」
監督:山本嘉次郎

1934(昭和9)年/P.C.L.

出演:伊東薫、丸山定夫、竹久千恵子、徳川夢声

穂高の山村に暮らす自然児の於菟(伊東薫)は父をなくし教師の陽洋先生(丸山定夫)と暮らしていた。ある時東京から来ていた篤志家の園銀子(竹久千恵子)が行方不明になり皆で山狩りをしていたところ突然天候が変わり於菟は一人山小屋に逃げ込んだ。するとそこにいたのは銀子であった。彼女を発見したということで皆は於菟を称賛した。その後銀子の寄付で校舎を新築した学校は新体制となり、陽洋先生は学校を追い出され上京することになる。先生を慕っていた於菟は彼を追ってともに上京することになった。【福】

映画「盗まれた恋」(1951)

日比谷公園でかに良子(久慈あさみ)にいいなずけになってくれと突然言い寄られた似顔絵描きの三田門太(川喜多小六)は有楽町から山手線に乗り渋谷で降りる。

作品データ
映画「盗まれた恋」
監督:市川崑

1951(昭和26)年/新東宝

出演:久慈あさみ、加藤道子、森雅之、川喜多小六、志村喬、伊藤雄之助

劇場が解散して食い詰めていたダンサーのかに良子(久慈あさみ)と能登半子(加藤道子)は食うために結婚することを決意する。良子は彼女にたびたび花を送ってくる銀行員阿久根隆(森雅之)に連絡をとり結婚を申し込むが、一度結婚に失敗した彼は結婚などまっぴらだという。何でも自分の思い通りにならないことはないと豪語する彼に、彼女は自分には売れない画家のいいなずけがおり、それを一流の絵描きにできるかとでまかせの難題を吹きかけるが、阿久根は安々とそれに応じる。彼女が公園の似顔絵描きで糊口をしのぐ三田門太(川喜多小六)に目をつけると、数人の男が三田の家から勝手に絵を運び出し、銀座の画廊で彼の個展が開かれた。三田門太をいいなずけと騙り阿久根の気を引こうとする良子の作戦は続く。【福】

映画「プーサン」(1953)

代議士の五津(菅井一郎)が逮捕されたことを知った野呂(伊藤雄之助)は駅前で新聞を買いあさる。後方に渋谷駅。

作品データ
映画「プーサン」
監督:市川崑

1953(昭和28)年/東宝

出演:伊藤雄之助、越路吹雪、藤原釜足

野呂(伊藤雄之助)は善人で気弱な予備校教師。
妻を亡くした彼は金森風吉(藤原釜足)、らん(三好栄子)宅の下宿でつましく暮らし、娘のカン子(越路吹雪)にほのかな想いを寄せている。ある日教え子の左翼学生から誘われメーデーに参加した野呂は暴動に巻き込まれ逮捕されて職を失い、職探しに奔走する日々が始まる。
不器用な野呂と、スキャンダルを逆手にとって焼け太る代議士の五津(菅井一郎)、五津の後ろ盾を失い予備校を辞めてもしたたかに生きる学生泡田(小泉博)、挫折して故郷に帰る左翼学生古橋(山本廉)、医師をクビになり警察予備隊に入る手塚(木村功)らとを対比して描く。外食券を売り買いしたり、メーデー、警察予備隊など当時の風俗が色濃く描かれている。
原作は毎日新聞に連載されていた横山泰三の4コマ漫画「プーサン」と同じ作者の「ミス・ガンコ」。横山泰三と兄の横山隆一(「フクちゃん」「おんぶおばけ」などの作品がある漫画家/アニメーション作家)が警官役で1シーン出演している。【福】

映画「恋文」(1953)

終戦後帰国した真弓礼吉(森雅之)は、街々に出かけては東京にいるはずの最愛の人、久保田道子(久我美子)の姿を探す毎日だった。そんなある日真弓は旧友の山路直人(宇野重吉)にばったり出会う。
二人が出会うのは渋谷、ハチ公像前。背後の建物は渋谷駅。

真弓礼吉(森雅之)は、山路直人(宇野重吉)の代筆屋を訪れたかつての意中の人、久保田道子(久我美子)を追って店を出る。
場所はハチ公前。背後の「山一證券」は駅前広場の造成に伴い現ハチ公前広場の中に移動させられた旧「三菱銀行ビル」(石榑督和「戦後東京と闇市 新宿・池袋・渋谷の形成過程と都市組織」)。

作品データ
映画「恋文」
監督:田中絹代

1953(昭和28)年/新東宝

出演:森雅之、久我美子、宇野重吉、香川京子

終戦後帰国した真弓礼吉(森雅之)は弟の洋(道三重三)と暮らしている。生活力のある洋に対し、礼吉は定職にもつかず日々街に出かけては戦時中愛しあいながら他人の妻になった久保田道子(久我美子)の姿を探す毎日だった。ある日渋谷に出かけた礼吉は旧友の山路直人(宇野重吉)と再会する。山路は英文の代書屋を営んでおり、礼吉もその店で働くことになった。ある日店の裏で休んでいた礼吉の耳に、店の客の声が届いた。それは長年探していた道子の声だった。【福】

映画「踏みはずした春」(1958)

少年院帰りの笠原(小林旭)と再会した子分のトンガリ(野呂圭介)達が笠原の愛人の店へと向かうシーンで正面に渋谷駅が映る。渋谷駅前交差点。左手に渋谷駅横の宮益ガード、背後に「東急百貨店東横店」。

作品データ
映画「踏みはずした春」
監督:鈴木清順

1958(昭和33)年/日活

出演:左幸子、小林旭、浅丘ルリ子、宍戸錠、殿山泰司

日活
踏みはずした春 | 映画 | 日活 一人の非行少年を更生させようとするボランティアの女性が、次第に少年に愛情を抱くようになる…。鈴木清順監督と小林旭が初顔合わせしたほろ苦い青春映画。

映画「南氏大いに惑う」(1958)

オープニングとエンディングに存分に渋谷駅前が映る。タイトルの背後に「東急百貨店東横店」、渋谷駅前交差点、ハチ公前広場、渋谷駅。

中央に渋谷駅、その手前にハチ公前広場。

作品データ
映画「南氏大いに惑う」
監督:枝川弘

1958(昭和33)年/大映東京

出演:船越英二、川上康子、市川和子、八潮悠子、立花宮子、清水谷薫、鶴見丈二、角梨枝子

小さな鉄工会社の社長南礼三(船越英二)はある日若い娘関沢はるみ(市川和子)から自分を買ってほしいと声をかけられる。事情を聞くと母の治療費が必要なのだという。礼三は彼女に無期限で一万円を貸し、また会うことを約束し別れた。はるみ、妻(八潮悠子)、妹の夫の愛人(川上康子)、バーの女(角梨枝子)、芸者(立花宮子 )と女性にモテモテの南氏の日々を描く。【福】

映画「俺は情婦を殺す」(1958)

タイトルバックで渋谷駅に到着する銀座線。

タイトルバックで渋谷駅が映る。ハチ公前広場。右側は「東急百貨店東横店」。

タイトルバックでハチ公前広場が映る。
渋谷駅、渋谷駅前交差点、ハチ公前広場、背後の「東急百貨店東横店」。画面左手に山手線が見える。

仲次(長門裕之)と親しい玉枝(南風夕子)が彼と接触するとにらんだ警察は彼女を尾行する。
玉枝は渋谷駅で銀座線に乗る。東急百貨店内を銀座線乗り場に向かう玉枝。

玉枝(南風夕子)は渋谷駅で銀座線に乗る。銀座線の改札。

作品データ
映画「俺は情婦を殺す」
監督:野口博志

1958(昭和33)年/日活

出演:長門裕之、南風夕子、水島道太郎

親分の倉三(伊藤寿章)の身代わりとして刑務所に入っていた仲次(長門裕之)が出所してきた。忠実な子分だった仲次は、服役中に倉三が妻の礼子(月玲子)に手を出したという噂を耳にして復讐心に燃えていた。倉三は仲次ともみあううちに銃が偶発して死亡。仲次は弟分の岡健(弘松三郎)の助けを得て逃亡しながら、次に自分を裏切った妻を殺そうと狙うのだった。【福】
日活
俺は情婦を殺す | 映画 | 日活 弟分の仕組んだわなに落ちたとも知らず、狂ったように血を求めるやくざの男を迫真のカメラで描いた異色活劇篇。

映画「ゆがんだ月」(1959)

神戸にいられなくなり東京に出た桂木正夫(長門裕之)は職を探し街々を歩き回る。渋谷駅から出てハチ公前広場を歩く桂木。背後には「東急百貨店東横店」。

作品データ
映画「ゆがんだ月」
監督:松尾昭典

1959(昭和34)年/日活

出演:長門裕之、芦川いづみ、三島雅夫

神戸のやくざ立花組の桂木正夫(長門裕之)と米山辰吉(高原駿雄)は店から出たところを襲われ、米山は射殺される。桂木と暮らす恋人江田奈津子(南田洋子)は立花組の幹部立石純平(梅野泰靖)が米山を殺すのを見ていた。やがて立花組のチンピラ五郎(近江大介)が自首し、この件を怪しんだ新聞記者木元(大坂志郎)に問いただされても桂木は口をつぐんでいた。だが米山の葬儀の日妹の米山文枝(芦川いづみ)に桂木は真実を話してしまう。桂木は木元にも真相を告げ、江田に別れの電話をし身の安全を確保するため東京へ移り住んだ。
撮影(姫田真佐久)が見事。主人公の長門裕之は同棲相手を演じた南田洋子と後に結婚。【福】
日活
ゆがんだ月 | 映画 | 日活 恋のため暗黒街の掟に反抗した若いヤクザが、復讐の銃口に追われながら対決する凄絶アクション大作。

映画「浮気の季節」(1959)

オープニングで、渋谷駅東口からハチ公前広場までの風景がパンで映される。
左側に渋谷駅、中央にハチ公前広場。

作品データ
映画「浮気の季節」
監督:阿部豊

1959(昭和34)年/日活

出演:益田喜頓、岡田真澄、赤木圭一郎

桐野省三(益田喜頓)は早くに妻をなくし、男手一つで道子(吉行和子)、マキ(中原早苗)、桃子(沢村みつ子)の三人の娘を育ててきた。娘たちは省三にお見合いをさせようともくろんでいた。ある日省三は社長の印藤(小川虎之助)から社員の宮本(岡田眞澄)の首切りを命ぜられる。社長は宮本が息子の良平(赤木圭一郎)にダンサーの原田(白木マリ)を紹介したことに腹をたてていたのだ。しかし宮本は道子のボーイフレンドだった。【福】
日活
浮氣の季節(浮気の季節) | 映画 | 日活 現代三人娘の陽気な恋愛模様と老サラリーマン課長の悲哀、そして風俗を爆笑とユーモア、ペーソスで描く超娯楽喜劇篇。

映画「狂熱の季節」(1960)

外国人の客を連れたユキ(千代侑子)と車に乗った明(川地民夫)と勝(郷鍈治)がハチ公広場で落ち合うシーンの背後に渋谷駅の入口が映っている。

作品データ
映画「狂熱の季節」
監督:蔵原惟繕

1960(昭和35)年/日活

出演:川地民夫、郷鍈治、松本典子、千代侑子、長門裕之

鑑別所帰りの明が富裕層の文子と出会ったことで、彼女の人生に再生不能な傷跡を残していく。刹那的に生きる明と難しい理屈で自らを追い詰めていく文子の対比。
富裕層の描き方がカリカチュアライズされすぎで、明の過剰に奔放な演技と併せて滑稽に見えてしまう点はあるが勢いのある映画だ。戦災復興とオリンピックで建設まっさかりの渋谷、いたるところが工事中だ。【福】
日活
狂熱の季節 | 映画 | 日活 インテリ族とビート族、二組の若い男女の対比の中に虚しく燃焼する青春の狂態を、鋭い感覚で描破する異色問題篇。

映画「黒い画集 あるサラリーマンの証言」(1960)

冒頭、石野貞一郎(小林桂樹)が通勤で使う渋谷駅の空撮が映る。左右に横切るのが山手線、右下に伸びるのが京王井の頭線等。手前がハチ公前広場と駅前交差点。中央に「東急百貨店東横店」、その背後に「東急文化会館」が映る。

作品データ
映画「黒い画集 あるサラリーマンの証言」
監督:堀川弘通

1960(昭和35)年/東宝

出演:小林桂樹、原知佐子、中北千枝子

石野貞一郎(小林桂樹)は妻子を持ちながら職場の梅谷千恵子(原知佐子)と不倫の関係にあった。ある日梅谷の部屋の近くで石野は隣人の杉山(織田政雄)を見かけ思わず会釈を交わす。後日杉山は殺人の容疑で身柄を拘束されるが、アリバイとして石野と新大久保で会ったことを主張した。石野が杉山と会ったことを認めれば世間に不倫が明るみになる。石野は我が身を守るか、隣人を救うかの間で思い悩む。【福】

映画「真昼の誘拐」(1961)

ラストシーン、左手に東急東横線渋谷駅ホームが映る。

作品データ
映画「真昼の誘拐」
監督:若杉光

1961(昭和36)年/日活

出演:高橋英樹、中尾彬、沢本忠雄、武内悦子、奈良岡朋子、山内明

日活
真昼の誘拐 | 映画 | 日活 学生グループが刺激を求めて少女を連れ出したことから、思わぬ大事件に発展する。デビュー間もない高橋英樹、中尾彬が出演した異色青春ドラマ。

映画「泥だらけの純情」(1963)

次郎(浜田光夫)と真美(吉永小百合)が東横線改札で別れるシーン。手前が東横線乗場、左の階段を上ると国電・玉川線・井の頭線。
柱に広告が出ている「渋谷全線座」は渋谷全線座ビル(渋谷1-24-10)にあった映画館。ポスターは、1963年に公開された「特ダネ監獄」(ウィリアム・マクガン監督)。

次郎(浜田光夫)と真美(吉永小百合)が東横線改札で別れるシーン。左の階段を上ると国電、玉川線、井の頭線、後方の階段を上ると銀座線。

浜田光夫が吉永小百合を見送るシーンに登場する渋谷駅東横線ホーム。売店に貼ってある「特報」の「毒牛乳」が気になるが、「無限回廊」さんの「戦後の主な毒殺事件によると1963年1月に「大阪青酸牛乳殺人事件」という事件があったとのこと。この件に関する記事かもしれない。

一度は別れたものの次郎(浜田光夫)が思い直して東横線に乗った真美(吉永小百合)を追うシーンの渋谷駅東横線ホーム。

作品データ
映画「泥だらけの純情」
監督:中平康

1963(昭和38)年/日活

出演:浜田光夫、吉永小百合、小池朝雄、和泉雅子、滝沢修、細川ちか子

日活
泥だらけの純情 | 映画 | 日活 社会の断層に冷たく拒まれた街のチンピラと清純な少女とのひたむきな純愛の悲劇を描く。日活の黄金コンビによるセンセーショナルな純愛映画の決定版。鬼才・中平康の演出も...

映画「ギャング同盟」(1963)

出所した風間(内田良平)を迎えた高本(佐藤慶)は風間が服役中に変わってしまった東京を見せ「ご覧のとおりさ。もう焼け跡もねえし闇市もねえ」とつぶやく。左側に東急文化会館。中央に渋谷駅と工事中の高速3号線。立っている場所は現セルリアンタワー(桜丘町26-1)の前あたり。

作品データ
映画「ギャング同盟」
監督:深作欣二

1963(昭和38)年/東映

出演:内田良平、三田佳子、佐藤慶、曾根晴美、山本麟一、平 幹二朗、楠侑子、戸浦六宏

刑務所から出所する風間(内田良平)を昔の仲間高本(佐藤慶)が迎える。しかし彼らの縄張りはすっかり新興の巨大勢力に乗っ取られていた。風間はある計画を思いつき高本とかつての仲間尾形(戸浦六宏)、楠(山本麟一)、柾江(楠侑子)、志賀(曽根晴美)、ジョージ(アイ・ジョージ)を集める。風間の計画とは敵対勢力のボスを誘拐することだった。
悪い顔の俳優勢揃い。街なかで銃撃戦を始めるわ、ダイナマイトを投げるわの大暴れ。日本版「オーシャンと十一人の仲間」といったところか。東京オリンピックに向けて大開発中の東京各所が見られる貴重な作品。【福】

映画「アリバイ」(1963)

渋谷駅に出た畑中刑事(二谷英明)、佐川刑事(宮口精二)、高橋刑事(高品格)は渋谷駅前で雑誌を売る犠牲者の妻子を見かける。

作品データ
映画「アリバイ」
監督:牛原陽一

1963(昭和38)年/日活

出演:二谷英明、 小高雄二、 渡辺美佐

経理士が自宅で銃殺され、現場から100万円の小切手が紛失した。畑中部長刑事(二谷英明)は拳銃の出どころを追ううち拳銃ブローカーの大野(小高雄二)という男に行き着く。警察は大野が犯人と目星をつけるが、大野には同時刻にある薬局にいたという目撃者がおり、また店内からは大野の指紋も検出された。一方小切手の発行主から汚職担当の捜査二課が長年目をつけていた中央貿易公司社長の呉羽(陶隆)が浮かび上がり、事件は複雑さを増していった。
警視庁協力のもと作られた本作は当局に配慮したためか堅実さはあっても今ひとつスリルに欠ける。【福】
日活
アリバイ | 映画 | 日活 偽装されたアリバイ工作を崩すべく、必死の努力を傾ける捜査担当刑事の活躍を描く。

映画「僕はボデイガード」(1964)

北一平(渥美清)が巡査を務める街として渋谷の道玄坂1丁目付近が映る。
左側のナショナルの看板は「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6)。
赤いビルとその下の屋根は京王井の頭線渋谷駅。その手前のオレンジ色の車両が見えるのは銀座線の車庫。中央に東急百貨店東横店、ドームがあるのが「東急文化会館」(現「渋谷ヒカリエ」渋谷2-21-12)。その下のかまぼこ状の屋根が東急東横線渋谷駅。左下にランプがいくつもついているのは「リキ・スポーツパレス」(現「ヒューマックス渋谷ビル」道玄坂1-14-6)の屋上にあった王冠型モニュメント。同ビルの屋上からの撮影と思われる。

作品データ
映画「僕はボデイガード」
監督:久松静児

1964(昭和39)年/東宝

出演:渥美清、浪花千栄子、浜美枝、笠智衆、団令子、加東大介、清川虹子

北一平(渥美清)は巡査を務めていたが、柔道の腕が認められ要人のボディガードに起用される。杉浦大臣(京塚昌子)の担当となった一平は大臣の歓楽街の視察に随行した際の業績が認められる。様々な大臣の護衛をつとめる中で、大臣の愛人問題、デモ隊との衝突、暴漢の死など様々な経験を積んでいく。【福】

映画「東京は恋する」(1965)

ミチコ(伊藤るり子)の祖父母がはとバスで東京見物をする場面の後半、首都高速3号線を走るバスを俯瞰で撮影するシーンで、左手に東横線渋谷駅が映る。

作品データ
映画「東京は恋する」
監督:柳瀬観

1965(昭和40)年/日活

出演:舟木一夫、伊藤るり子、山本陽子、堺正章、和田浩治

日活
東京は恋する | 映画 | 日活 20歳の舟木一夫が和田浩治と共演した青春歌謡映画。主題歌『東京は恋する』にのせて、美大を目指す青年とバンドの成功を夢見る青年の恋と挫折を描く。

映画「父と娘の歌」(1965)

紘子(吉永小百合)が父のバンド仲間吉行(山内賢)に会いにいくシーン。渋谷東口駅前広場を横切る。背後に東横線渋谷駅が見える。

紘子(吉永小百合)が父のバンド仲間吉行(山内賢)と会うシーン。
場所は「渋谷フランセ」(現「渋谷フランセ奥野ビル」渋谷2-22-11)。店に入るショットで店名が見えたため特定。窓の向こうに東横線渋谷駅が見える。

作品データ
映画「父と娘の歌」
監督:斎藤武市

1965(昭和40)年/日活

出演:吉永小百合、浜田光夫、山内賢

音楽大学を目指す学生、紘子(吉永小百合)は父(宇野重吉)と二人暮らし。父はかつて交響楽団のクラリネット奏者だったが今では小さなバンドで演奏をし、貧しく暮らしていた。父はある日心臓を病み演奏を禁じられやむなく運送会社で働いていたが娘には秘密にしていた。そのことを知った紘子はバイトで溜めた貯金を父のバンド仲間吉行(山内賢)を通じ父に渡すのだった。高校の先輩の阿川(浜田光夫)、父、吉行の愛情に支えられ音楽家として成長していく紘子を描く。【福】
日活
父と娘の歌 | 映画 | 日活 貧しくとも微笑みを忘れぬ前向きの少女が父の愛情にあたたかく包まれながら音楽の世界に栄光を求めて躍動する父と娘の涙と感動の大ドラマ。

映画「青春前期 青い果実」(1965)

河合奈津子(太田雅子 / 現・梶芽衣子)が自殺を図ったことを知った椎ノ木武志(太田博之)は渋谷の街を歩き回り奈津子を襲った大学生3人組を探す。
武志が立っているのは渋谷駅前交差点、渋谷駅A5-2出口。背後に「東急百貨店東横店」と渋谷駅が見える。

作品データ
映画「青春前期 青い果実」
監督:堀池清

1965(昭和40)年/日活

出演:太田博之、太田雅子(現梶芽衣子)、吉村実子、山岡久乃、初井言榮、高橋とよ、佐野浅夫、内藤武敏

広島から転校してきた椎ノ木武志(太田博之)は無口で笑顔を見せない影のある少年。同級生の河合奈津子(太田雅子=梶芽衣子)はそんな彼に惹かれていた。やがて親しくなった二人は、武志の叔父中瀬安芸男(内藤武敏)が働く乗馬クラブへ馬を見に行く約束をする。母親(山岡久乃)に夜間の外出を厳しく止められた奈津子は家を抜け出して約束の場所へ向かうが、そこで3人の大学生に暴行されてしまう。奈津子は事件を忘れようとするが、教師(初井言栄)から親たち、親たちから生徒たちに噂が広まっていく。【福】
日活
青春前期 青い果実 | 映画 | 日活 セックスによる激しいショックを受けた二人の男女高校生の心の交流をクールなタッチで描いた異色純愛大作。

映画「一発かましたれ」(1965)

右側が日森千太郎(藤田まこと)の下宿である「日本会館」(現「渋谷日本会館ビル」桜丘町18-6)。
奥は渋谷駅と「東急百貨店東横店」。

作品データ
映画「一発かましたれ」
監督:小山幹夫

1965(昭和40)年/東映

出演:藤田まこと、花澤徳衛 、待田京介、中西杏子、園まり、藤村有弘、益田キートン、若宮忠三郎、由利徹 、上田吉二郎、佐藤晟也、潮健児、ミヤコ蝶々

日森千太郎(藤田まこと)は社内での評価は低く、嫌味な半間課長(藤村有弘)にこき使われるさえないサラリーマンだった。彼は社長秘書の美川涼子(中西杏子)に憧れていた。ある日千太郎の下宿にやくざの大村(花澤徳衛)と 丘(待田京介)が現れた。千太郎の父である組長が死んだため、千太郎を組長にしようというのだ。最初は断っていた千太郎だったが、ライバル会社との競争のためやむなくやくざの組長に扮したところ、美川涼子の方からアプローチしてきた。【福】

映画「女子学園 ヤバい卒業」(1970)

性教育の授業をきっかけに「セックスに関する調査」を行おうとする久保忠江(夏純子)のグループは、街なかで男子中学生のグループを調査対象としてつかまえる。男子中学生が歩いているのは渋谷駅前交差点。後方に渋谷駅の表示があり、その手前に当時ハチ公前広場にあった派出所がみえる。ハチ公前広場から道玄坂方面へ向かう横断歩道を渡っているところ。

作品データ
映画「女子学園 ヤバい卒業」
監督:澤田幸弘

1970(昭和45)年/日活

出演:夏純子、岡崎二朗、城野ゆき、応蘭芳、河津清三郎、玉川伊佐男、藤圭子

白ばら学園に通う久保忠江(夏純子)ら5人の中学生グループはチンピラの小石(岡崎二朗)とも交流があり学校や警察から目をつけられている。彼女のグループは次々に起こす問題に対し学校側は無期停学処分を下す。これに対し忠江らは学園長の不正を暴こうと行動を始める。
他愛もないストーリーで、ピンク要素もそれほどなく映画としては見るべきものはない。夏純子が中学生という設定も無理筋だが、柳家金語楼の娘有崎由見子、唐突に歌謡ショーのシーンがはさまる藤圭子、宮下公園で歌う吉田拓郎が見られるのは収穫。【福】
日活
女子学園 ヤバい卒業 | 映画 | 日活 純潔教育の名のもと、風紀粛正に乗り出した学校に卒業を控えた女子中学生が、汚れ切っている大人たちに目をむくセックス革命を描く

映画「実録安藤組 襲撃篇」(1973)

中江昭麿襲撃事件で安藤興業のメンバーが全国指名手配される。渋谷駅前に貼られたポスター。場所はハチ公口、右手に忠犬ハチ公像。

作品データ
映画「実録安藤組 襲撃篇」
監督:佐藤純彌

1973(昭和48)年/東映

出演:安藤昇、梅宮辰夫、安岡力也、郷鍈治、小林稔侍、丹波哲郎

安藤興業社長安藤昇(本人)は中江産業社長中江昭麿(中丸忠雄)を襲撃した。警察は安藤らを指名手配したが、安藤は愛人宅や友人宅を転々として潜伏を続けた。1958年に実際に起きた事件を再現した作品。【福】

映画「昭和枯れすすき」(1975)

典子(秋吉久美子)の行動を怪しんだ原田(高橋英樹)はひそかに典子の後をつける。典子が歩いているのは渋谷ハチ公前広場。右端にハチ公像が見える。

作品データ
映画「昭和枯れすすき」
監督:野村芳太郎

1975(昭和50)年/松竹

出演:高橋英樹、秋吉久美子、池波志乃、伊佐山ひろ子、鈴木瑞穂、松橋登、下条アトム、稲葉義男

新宿署の刑事原田(高橋英樹)は洋裁学校に通う妹の典子(秋吉久美子)と二人暮らし。だが実は典子は洋裁学校を辞めスナックで働き、チンピラの吉浦(下絛アトム)とつき合う自堕落な生活を送っていた。その噂を耳にした原田が典子の後をつけていくと、昔もてあそばれた男中川(松橋登)とホテルで密会していたことがわかる。一方ある日吉浦が殺され、そばに典子が中川からもらったネックレスが落ちていたことから、原田は典子が犯人ではないかと疑いはじめる。【福】
松竹株式会社
昭和枯れすすき 松竹株式会社の公式サイトです。当社配給の映画作品やアニメ・特撮の劇場作品、OVAおよびテレビ作品の情報をご紹介しています。

映画「ニッポン警視庁の恥といわれた二人組 刑事珍道中」(1980)

オープニングで渋谷駅周辺の空撮が入る。中央白と黒の高層ビルが「東東邦生命ビル」(現「渋谷クロスタワー」渋谷2-15-1)、その右下が渋谷駅付近。

作品データ
映画「ニッポン警視庁の恥といわれた二人組 刑事珍道中」
監督:斎藤光正

1980(昭和55)年/角川春樹事務所=東映

出演:中村雅俊、勝野洋、大楠道代

斑島祥介(中村雅俊)と樺屋隆治(勝野洋)の二人組は出来の悪い刑事。ある日銀行強盗の訓練で強盗に扮した二人が現金入りのジュラルミンケースを奪って逃走中にそれを何者かに奪われてしまう。【福】

映画「なんとなく、クリスタル」(1981)

劇中、東京の風景がインサートされる。
中央が首都高3号線、左が桜丘町、右が道玄坂1丁目。首都高横の「東急プラザ渋谷」は現「渋谷フクラス」(道玄坂1-2-2)。下に見えるかまぼこ型の屋根は東急東横線渋谷駅。位置関係から「渋谷クロスタワー」(当時は「東邦生命ビル」、渋谷2-15-1)からの撮影と思われる。

作品データ
映画「なんとなく、クリスタル」
監督:松原信吾

1981(昭和56)年/松竹

出演:かとうかずこ、亀井登志夫、清水善三、有田奈穂子、横山エミー、前橋汀子、原田美枝子

アルバイトでファッションモデルをやっている女子大生由利(かとうかずこ)と、大学生でミュージシャンとして活躍する淳一(亀井登志夫)の恋愛を描く。
原作は1981年に第84回芥川賞の候補になった田中康夫の同名の小説。【福】
松竹株式会社
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映画「極道渡世の素敵な面々」(1988)

圭子(麻生祐未)は亮(陣内孝則)と約束した渋谷駅前で待つが、その頃亮は神埼(室田日出男)を狙撃したことで刑務所送りになっていた。
駅の出口前にあるハチ公像。

作品データ
映画「極道渡世の素敵な面々」
監督:和泉聖治

1988(昭和63)年/東映

出演:陣内孝則、麻生祐未、室田日出男

坂井亮(陣内孝則)は賭けマージャンで金が払えずやくざの中川(日下武史)に袋叩きに会うが、それが縁で中川の家に居候することになる。やくざの道に入った坂井は債権回収に才能を見せ、次第に周囲から認められていく。ある日喧嘩で腹を刺され病院に入院したことがきっかけで院長の娘小宮圭子(麻生祐未)と知り合い、互いに好意を抱くようになる。
元暴力団員で後に作家となった安部譲二原作の同名小説の映画化。原作者の安部譲二とかつてこの作品に登場する渋谷界隈で「安藤組」の組長だった安藤昇も出演している。【福】

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