古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。
大盛堂書店
東京都渋谷区宇田川町22-1
1912年開業。2001年12月、渋谷センター街入り口付近に「TOKYO文庫タワー」を開設。1960年代に神南1丁目にオープンした本店は老朽化が進み2005年に休業。2005年3月からは「大盛堂駅前店」としてリニューアルオープン。(参考:シブヤ経済新聞)
映画「警視庁物語 顔のない女」(1959)
冒頭渋谷の街からハチ公前広場までが映し出される。中央で建設中なのが峯岸ビル(現「QFRONT」宇田川町21-6)。その左が七店街ビル(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22-1)。峯岸ビルの隣が「渋谷日活」と「渋谷松竹」(「現西武渋谷店A館」宇田川町21-1)。右下の三和銀行の一帯は現「MAGNET by SHIBUYA109」(神南1-23-10)。
1959(昭和34)年/東映東京
出演:松本克平、神田隆、堀雄二、南廣、花澤徳衛、山本麟一、須藤健、佐原広二、片山滉、岩上瑛 、佐久間良子、沢村貞子、加藤嘉 、菅井きん
7人の刑事達が足を使ってコツコツ捜査する「警視庁物語」シリーズの第9話。「マニキュアやペディキュアをしている女性は売春婦」という偏見、水上生活者、ダルマ船の酒場、ハンカチタクシーといった当時の風俗が描かれている。車の持ち主の妻に杉村春子、歯科医に加藤嘉、被害者が住んでいたアパートの大家に菅井きん、被害者が愛用していた訪問販売の化粧品会社の販売部長に高橋とよ…と脇役がやけに豪華な一作。【福】
映画「狂熱の季節」(1960)
明(川地民夫)と勝(郷鍈治)は鑑別所を出ると車を盗んで渋谷に向かい、ハチ公前広場で外国人の客を連れたユキ(千代侑子)と落ち合う。車から顔を出す明(川地民夫)の背後に「大盛堂書店」「西村フルーツパーラー」「渋谷松川」などが入った「七店街ビル」(現「渋谷西村總本店」宇田川町22−2)が見える。
1960(昭和35)年/日活
出演:川地民夫、郷鍈治、松本典子、千代侑子、長門裕之
富裕層の描き方がカリカチュアライズされすぎで、明の過剰に奔放な演技と併せて滑稽に見えてしまう点はあるが勢いのある映画だ。戦災復興とオリンピックで建設まっさかりの渋谷、いたるところが工事中だ。【福】
映画「真昼の誘拐」(1961)
右端の電光掲示板は「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6 )、「うたごえ全集」「週刊朝日」のネオンが並んで光っているビルが大盛堂書店が入っている「七店街ビル」(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22−1)、中央奥の交差点は道玄坂下交差点でその先端にあるのが「洋品店ミツマル」(現「SHIBUYA109 渋谷店」道玄坂2-29-1)、「丸南」は洋裁生地店「マルナン」(現「サンドラッグ渋谷道玄坂下店」道玄坂2-5-1)、その左の色々なネオンがついているのが戦後建てられたマーケット「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル・大外ビル」道玄坂2-3)。
1961(昭和36)年/日活
出演:高橋英樹、中尾彬、沢本忠雄、武内悦子、奈良岡朋子、山内明
映画「泥だらけの純情」(1963)
真美(吉永小百合)と東横線で別れた次郎(浜田光夫)が渋谷の街を歩く。右は峯岸ビル(現QFRONT)、左は七店街ビル(現渋谷西村總本店ビル)。中央奥の高いビルが大盛堂書店。「週刊朝日」「週刊文春」の大きな看板が見える。
1963(昭和38)年/日活
出演:浜田光夫、吉永小百合、小池朝雄、和泉雅子、滝沢修、細川ちか子
RELATED LINKS
東京福袋が作成している渋谷と日本映画に関するコンテンツです。こちらもぜひご覧ください。