古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。
渋谷駅前交差点
東京都渋谷区道玄坂2-1
通称「渋谷スクランブル交差点」。
ハチ公口を出たすぐ先にある、渋谷駅前交差点。1回の青信号で行き交う人数は多い時で3千人にもなるといわれ、世界最大級の交通量を誇る。多くの人々が四方八方から行き交う姿を見ようと、近年観光スポットとしても注目を集めている。「渋谷駅前交差点 (渋谷|現代都市) – Live Japan」より)
映画「丘は花ざかり」(1952)
野呂(二谷英明)にふられ、野崎(川地民夫)からもつれなくされた香山美和子(浅丘ルリ子)は同僚の山本(高田敏江)が呑んでいる渋谷のおでん屋に向かう。
渋谷駅前交差点の夜景。左側「週刊サンケイ」と赤い縦書きの「大興証券」の看板は戦後建てられたマーケット「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル」「大外ビル」道玄坂2-3)。その後の赤く丸いネオンは道玄坂の「渋谷東宝」(現「渋東シネタワー」道玄坂2-6-17)。白く光っているビルは「長谷川スカイラインビル」(現「ヤマダデンキ LABI 渋谷店」道玄坂2-29-20)、「パウリスタ」は「栄蘭ビル」(現「マツモトキヨシ渋谷Part2店」宇田川町23-4)、赤い縦書きの「宮田の家具」、白い「西村フルーツパーラー」、「千野時計店」「森永の洋菓子」は「七店街ビル」(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22-1)。
1952(昭和27)年/東宝
出演:杉葉子、池部良、山村聡、小暮実千代、上原謙
香山と野呂・野崎の恋愛、石山と高畑・白川の恋愛が進んでいく中で、現代的な価値観をもつ女性香山美和子は色々なことを学んでいく。
妻を亡くした野呂の家に平気で数日泊まり込む香山の感覚や、ラスト近く香山を諭す野呂のロジックなど色々受け入れ難い点がある。野崎がずっとかわいそう。川地民夫が可愛げのあるさわやかな青年を演じている。【福】
映画「プーサン」(1953)
野呂(伊藤雄之助)と家主の金森風吉(藤原釜足)がパチンコをし、自宅近くの代議士の五津(菅井一郎)を眺めるシーンの前に渋谷の駅前の風景がインサートされる。渋谷駅前交差点。後方に宮益ガード。左の足場が組んであるビルが「三千里薬品」の前身「三千里食堂」。ガードの後方「富士銀行」は現「みずほ銀行渋谷支店」。中央の高層建物は「宮益坂ビルディング」(現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」)。
1953(昭和28)年/東宝
出演:伊藤雄之助、越路吹雪、藤原釜足
妻を亡くした彼は金森風吉(藤原釜足)、らん(三好栄子)宅の下宿でつましく暮らし、娘のカン子(越路吹雪)にほのかな想いを寄せている。ある日教え子の左翼学生から誘われメーデーに参加した野呂は暴動に巻き込まれ逮捕されて職を失い、職探しに奔走する日々が始まる。
不器用な野呂と、スキャンダルを逆手にとって焼け太る代議士の五津(菅井一郎)、五津の後ろ盾を失い予備校を辞めてもしたたかに生きる学生泡田(小泉博)、挫折して故郷に帰る左翼学生古橋(山本廉)、医師をクビになり警察予備隊に入る手塚(木村功)らとを対比して描く。外食券を売り買いしたり、メーデー、警察予備隊など当時の風俗が色濃く描かれている。
原作は毎日新聞に連載されていた横山泰三の4コマ漫画「プーサン」と同じ作者の「ミス・ガンコ」。横山泰三と兄の横山隆一(「フクちゃん」「おんぶおばけ」などの作品がある漫画家/アニメーション作家)が警官役で1シーン出演している。【福】
映画「純愛物語」(1953)
ミツ子(中原ひとみ)を失った貫太郎(江原真二郎)は呆然と渋谷の街をさまよう。様々なネオンが映る中、最後に渋谷駅前交差点のネオンが映る。
「ミネビタール」(下に小さく「三千里食堂」)、「家の月拂 日本電建」、「中華料理寶華園」、「渋谷ランチ」の一帯は「三千里薬品神南店」がある現「MAGNET by SHIBUYA」(神南1-23-10)。縦長の「フジフィルム」、「マツダランプ」は「宮益坂ビルディング」(現「宮益坂ビルディング ザ・渋谷レジデンス」渋谷2-19-15)。「オンワード」は「小寺ビル」(「りそな銀行」がある現「渋谷協和ビル」渋谷2-20-11)、「ダンセット」は「上松絵絹店」(現「ウエマツ」渋谷2-20-8)。当時の住宅地図から特定。渋谷駅前交差点から宮益坂方面を見ている。
1953(昭和28)年/東映
出演:江原眞二郎、中原ひとみ、岡田英次、木村功、加藤嘉、宮口精二、東野英治郎、長岡輝子、楠田薫、藤里まゆみ、小林トシ子、岸輝子
映画「恋文」(1953)
終戦後帰国した真弓礼吉(森雅之)は、街々に出かけては意中の人、久保田道子(久我美子)の姿を探す毎日だった。そんなある日真弓は旧友の山路直人(宇野重吉)にばったり出会う。
二人が出会うのは渋谷。渋谷駅前の街並みが映る。場所は渋谷駅前交差点。「三千里」の看板は「三千里食堂」(現「三千里薬品神南店」神南1-23-8)。右手に「渋谷東映劇場」(現「渋谷Toeiプラザ」渋谷1-24-12)が見える。
真弓礼吉(森雅之)は、山路直人(宇野重吉)の代筆屋を訪れたかつての意中の人、久保田道子(久我美子)を追って店を出る。
場所は渋谷駅前交差点。奥の「三丸」は現「SHIBUYA109」(道玄坂2-29-15)。
真弓礼吉(森雅之)は久保田道子(久我美子)を追って店を出る。
場所は渋谷駅前交差点。奥の「丸南」の看板は洋裁生地店「マルナン」(現「サンドラッグ 渋谷道玄坂下店」道玄坂2-5-1)、「小田證券」、「日新火災海上」、「大林百貨店」の看板は「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル・大外ビル」道玄坂2-3)。
真弓礼吉(森雅之)は久保田道子(久我美子)を追いかける。
場所は渋谷駅前交差点。「果実」の看板は「渋谷西村」。隣の「宮田家具店」のあたりと合わせて現「渋谷西村總本店ビル」(宇田川町22-1)。その左の「第一銀行」は現「みずほ銀行渋谷中央支店」(宇田川町23-3)。
真弓礼吉(森雅之)は久保田道子(久我美子)を追いかける。
場所は渋谷駅前交差点。「小田證券」、「日新火災海上」、「甘味の店 うちだ」、「東京興業」、「モカ」、「みつわ玩具」、「明治生命」、「高田屋」、「青木商店」の看板は「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル・大外ビル」道玄坂2-3)。
1953(昭和28)年/新東宝
出演:森雅之、久我美子、宇野重吉、香川京子
映画「泥だらけの青春」(1954)
所属する劇団が破綻し加地(三國連太郎)と里村(山内明)はエキストラやフィルム運びで糊口をしのいでいた。雨の中フィルム運びをする加地。渋谷駅前交差点を通り宮益ガード方面へ向かう。
1954(昭和29)年/日活
出演:三國連太郎、乙羽信子、高杉早苗
名脇役として数多くの映画に出演している俳優菅井一郎の第一作目の監督作品。【福】
映画「踏みはずした春」(1958)
少年院帰りの笠原(小林旭)と再会した子分のトンガリ(野呂圭介)達が笠原の愛人の店へと向かうシーンで渋谷駅前交差点が映る。正面が渋谷駅、左手に渋谷駅横の宮益ガード、背後に「東急百貨店東横店」。
1958(昭和33)年/日活
出演:左幸子、小林旭、浅丘ルリ子、宍戸錠、殿山泰司
映画「どうせ拾った恋だもの」(1958)
オープニングの最後、駅前からの夜の全景がパンで映し出される。
「明治チョコレート」のネオンは現「マツモトキヨシ 渋谷Part2店」(宇田川町23-4)、「丸南」は「栄蘭ビル」(現「サンドラッグ渋谷道玄坂下店」道玄坂2-5-1)、「大興證券」「東宝 続社長三代記」は戦後建てられたマーケット「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル・大外ビル」道玄坂2-3)。
オープニングの最後、駅前からの夜の全景がパンで映し出される。
「週刊サンケイ」「けいりん」「コーヒーの店ハチ」「中華料理」「東急文化会館」「パンテオン」 のネオンは、戦後建てられたマーケット「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル・大外ビル」道玄坂2-3)。下の「地下商店街」は現在の渋谷駅A5-1出口。
伸次の子分(高品格)と佐藤婦長(新井麗子)が喫茶店で取引しているところを偶然目撃した秋山医師(安井昌二)は、渋谷の地下街入口の階段で子分を問い詰める。地下街入口は現在の渋谷駅A5-2出口、背後の建物は戦後建てられたマーケット「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル・大外ビル」道玄坂2-3)。
1958(昭和33)年/日活
出演:安井昌二、香月美奈子、コロムビア・ローズ、高品格
初代コロンビア・ローズの同名の曲をベースにした歌謡映画で彼女自身も看護師を演じ、歌う(意外と演技も巧い)。非常にシンプルなメロドラマ。婦長役新井麗子がわかりやすい悪役を好演。【福】
映画「明日を賭ける男」(1958)
白藤大四郎(大坂志郎)が生き別れの息子と認めた薫(川地民夫)は大四郎の家に暮らしながらボクシングの指導を受けることになる。朝のロードワークのシーン。
渋谷駅前交差点。左奥に「三千里薬品」の前身「三千里食堂」(現「三千里薬品神南店」神南1-23-8)が見える。右奥は宮益ガード。右側はハチ公前広場。
1958(昭和33)年/日活
出演:浅丘ルリ子、川地民夫、大坂志郎、中原早苗
一方守彦が勤める美容学校では理事長の白藤賢良(十朱久雄)が学校の拡張を目論んでいたが、土地が弟で用務員を勤める元ボクサー大四郎(大坂志郎)の名義になっていることがハードルとなっていた。大四郎は生き別れになった息子が帰ってきた時のことを考えて土地を持ち続けていたのだ。
そんな時、大四郎のもとに生き別れの息子が大阪でボクサーをしているとの知らせが入る。薫(川地民夫)の試合を見た大四郎はひと目で自分の息子だと確信する。彼は美容学校の自分の土地にジムを建てることを夢見るようになる。【福】
映画「南氏大いに惑う」(1958)
オープニングとエンディングに存分に渋谷駅前が映る。タイトルの背後に「東急百貨店東横店」、渋谷駅前交差点、ハチ公前広場、渋谷駅。
1958(昭和33)年/大映東京
出演:船越英二、川上康子、市川和子、八潮悠子、立花宮子、清水谷薫、鶴見丈二、角梨枝子
映画「俺は情婦を殺す」(1958)
タイトルバックでハチ公前広場が映る。
渋谷駅、渋谷駅前交差点、ハチ公前広場、背後の「東急百貨店東横店」。画面左手に山手線が見える。
1958(昭和33)年/日活
出演:長門裕之、南風夕子、水島道太郎
映画「警視庁物語 顔のない女」(1959)
冒頭渋谷の街からハチ公前広場までが映し出される。中央で建設中なのが峯岸ビル(現「QFRONT」宇田川町21-6)。その左が七店街ビル(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22-1)。峯岸ビルの隣が「渋谷日活」と「渋谷松竹」(「現西武渋谷店A館」宇田川町21-1)。右下の三和銀行の一帯は現「MAGNET by SHIBUYA109」(神南1-23-10)。
渋谷駅前交差点とハチ公前広場。ハチ公は広場内の地下商店街入口の四角い屋根の上にみえる。
ドラマの最初に刑事達の休日の様子が描かれる。渋谷で彼女と待ち合わせの山村刑事(南廣)。渋谷駅前交差点の駅をはさんだ向かい、渋谷駅前ビル(道玄坂2-3)前あたりの地下鉄入口。
渋谷で待ち合わせをする山村刑事(南廣)のもとに彼女がやってくる。後方にJRと京王線の連絡橋。現「渋谷マークシティ」(道玄坂1-12-1)のあたり。
1959(昭和34)年/東映東京
出演:松本克平、神田隆、堀雄二、南廣、花澤徳衛、山本麟一、須藤健、佐原広二、片山滉、岩上瑛 、佐久間良子、沢村貞子、加藤嘉 、菅井きん
7人の刑事達が足を使ってコツコツ捜査する「警視庁物語」シリーズの第9話。「マニキュアやペディキュアをしている女性は売春婦」という偏見、水上生活者、ダルマ船の酒場、ハンカチタクシーといった当時の風俗が描かれている。車の持ち主の妻に杉村春子、歯科医に加藤嘉、被害者が住んでいたアパートの大家に菅井きん、被害者が愛用していた訪問販売の化粧品会社の販売部長に高橋とよ…と脇役がやけに豪華な一作。【福】
映画「狂熱の季節」(1960)
明(川地民夫)が渋谷の街を歩いている途中、東急文化会館で開催されている文子(松本典子)の個展を見かけるシークエンスに渋谷駅前交差点が映る。
1960(昭和35)年/日活
出演:川地民夫、郷鍈治、松本典子、千代侑子、長門裕之
富裕層の描き方がカリカチュアライズされすぎで、明の過剰に奔放な演技と併せて滑稽に見えてしまう点はあるが勢いのある映画だ。戦災復興とオリンピックで建設まっさかりの渋谷、いたるところが工事中だ。【福】
映画「にっぽんGメン 摩天楼の狼」(1960)
オープニングに渋谷の街が映る。渋谷駅前交差点。左手にハチ公前広場、背後に「東急百貨店東横店」と井の頭線とJRの連絡通路。右手に「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル」「大外ビル」道玄坂2-3)。
1960(昭和35)年/第二東映
出演:梅宮辰夫、三田佳子、波島進
映画「黒い画集 あるサラリーマンの証言」(1960)
冒頭、石野貞一郎(小林桂樹)が通勤で使う渋谷駅の空撮が映る。左右に横切るのが山手線、右下に伸びるのが京王井の頭線等。手前がハチ公前広場と駅前交差点。中央に「東急百貨店東横店」、その背後に「東急文化会館」が映る。
1960(昭和35)年/東宝
出演:小林桂樹、原知佐子、中北千枝子
映画「殺られてたまるか」(1960)
ラスト近く、車で家に帰る都築敏(二谷英明)。
渋谷駅前交差点から道玄坂方向の眺め。
右から洋装生地「ミノリ」があるのは「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6)、「森永の洋菓子」「千野時計店」「西村」「宮田の家具」は「七店街ビル」(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22-1)、「東亜」のネオンは現在「アディダス」がある「FPGリンクス渋谷道玄坂」(宇田川町23-5)、照明が水平に並んでいるのは「長谷川スカイラインビル」(現「ヤマダデンキ LABI 渋谷店」道玄坂2-29-20)、その背後◯に「緑」の看板が「緑屋」(現「渋谷プライム」道玄坂2-29-5)
1960(昭和35)年/第二東映東京
出演:梅宮辰夫、三田佳子、久保菜穂子
映画「真昼の誘拐」(1961)
渋谷駅前交差点の夜景。現在の渋谷スクランブル交差点。
1961(昭和36)年/日活
出演:高橋英樹、中尾彬、沢本忠雄、武内悦子、奈良岡朋子、山内明
ドラマ「特別機動捜査隊 第001話『最後の犯人を追え』」(1961)
犯人の山口(日尾孝司)は渋谷駅の東口からハチ公口方面へ向かう。
渋谷駅前交差点から道玄坂方面風景。右側「第一銀行」は現「みずほ銀行渋谷中央支店」(宇田川町23-23)。左側手前はハチ公前広場、奥の「週刊実話」「週刊サンケイ」の看板は「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル」道玄坂2-3)。当時の住宅地図より特定。
右側の「宮田の家具」は現「渋谷西村總本店ビル」(宇田川町22−1)、「第一銀行」は現「みずほ銀行渋谷中央支店」(宇田川町23-23)。現「渋谷駅前ビル」(道玄坂2-3)前。
1961(昭和36)年/NET
出演:波島進、佐原広二、南川直、轟謙二、巽秀太郎、神田隆、室田日出男、柳生博、志村妙子(後の太地喜和子)
第001話「最後の犯人(ホシ)を追え」
3人組の男が盗難車を使い民家に押し入り夫を銃で撃つという事件が発生した。警視庁の立石主任(波島進)率いる立石班が捜査を進めるうち第二の事件が発生、犯人は不動産屋に強盗に入り社員を射殺した。犯行の手口から山口(日尾孝司)が容疑者としてあがり、続いて不動産屋への聞き込みから以前同店で働いていた関口(室田日出男)が関与していることがわかった。【福】
映画「警視庁物語 謎の赤電話」(1962)
新たな誘拐事件の発生の連絡を受け、渋谷警察署に向かう捜査一課の面々。渋谷警察署の前にまず渋谷駅前が映る。中央の電車は車庫から渋谷駅に向かう銀座線。その下はJR、東急東横線から井の頭線に渡る連絡通路。左側の建物は「東急百貨店東横店西館」。
1962(昭和37)年/東映
出演:神田隆 、堀雄二 、花澤徳衛(花沢徳衛)、南廣 、山本麟一 、須藤健、大木史朗 、小金井秀春 、久保一、滝島孝二 、最上逸馬 、山の内修、久保比左志 、桂京子 、亀石征一郎、岡部正純 、杉義一 、藤里まゆみ、愛川かおる 、伊澤一郎 、風見章子、水上竜子
逆探知をする電話局内のロケ、地下鉄内のロケなどシリーズの中でも力の入った、緊迫感ある一作。【福】
映画「僕チン放浪記」(1962)
信也(四方晴美)が資産家の孫であることを知った愚連隊の留吉(清村耕次)は一儲けをたくらみ祖父英介(小川虎之助)に身代金を要求、相棒の健次(三上真一郎)が受け渡し場所として渋谷を指定する。指定場所をうっかり交番前にしてしまったので声をかけられず何度もバイクで行き来する留吉。
場所は渋谷駅前交差点。左にハチ公前広場と井の頭線への連絡橋、正面は「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル」「大外ビル」道玄坂2-3)。
何度もバイクで行き来する留吉。場所は渋谷駅前交差点。背景の「花蝶寿司」「渋谷キラク」「都寿司」「富士食堂」「天津甘栗」「ニイクラ花店」等の看板が見える一帯は現在「三千里薬品神南店」がある「MAGNET by SHIBUYA109」(神南1-23-10)。地下道入口に「渋谷東光ストア」の表示がある。
1962(昭和37)年/松竹
出演:四方晴美、大坂志郎、高森和子、三上真一郎、榊ひろみ、清村耕次、藤間紫
映画「泥だらけの純情」(1963)
タイトルバックの渋谷駅前交差点。左下がハチ公前広場、上に伸びるのが道玄坂。
1963(昭和38)年/日活
出演:浜田光夫、吉永小百合、小池朝雄、和泉雅子、滝沢修、細川ちか子
映画「アリバイ」(1963)
事件解決後渋谷の街を歩く畑中刑事(二谷英明)と佐川刑事(宮口精二)が被害者の妻子を見かけるシーン。
渋谷駅ハチ公前広場から現「三千里薬品神南店」(神南1-23-10)の方向を見る。「らんぶる」「紅茂」の看板から特定。なお「住友信託銀行」の看板の陰に「天津甘栗」「三千里食堂(三千里薬局の前身)」の看板が見える。
ラストシーン。
渋谷駅前交差点の夜景。左側ネオンが集積しているのは戦後建てられたマーケット「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル」「大外ビル」道玄坂2-3)。その後の丸いネオンは道玄坂の「渋谷東宝」(現「渋東シネタワー」道玄坂2-6-17)。「マタンゴ」を上映中のようだ。各階が白く光り屋上に縦長のネオンがあるのは「長谷川スカイラインビル」(現「ヤマダデンキ LABI 渋谷店」道玄坂2-29-20)、「東亜」は現「ハイマンテン渋谷ビル」(宇田川町23-5)。「TEXTILE WORLD TOA」と名称を変更し神南で現在も営業中。「渋谷西村」「森永の洋菓子」は「七店街ビル」(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22-1)、一番右は「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6)。
1963(昭和38)年/日活
出演:二谷英明、 小高雄二、 渡辺美佐
警視庁協力のもと作られた本作は当局に配慮したためか堅実さはあっても今ひとつスリルに欠ける。【福】
映画「夜の勲章」(1963)
タイトルバックに東京の繁華街が次々映る中、渋谷駅前交差点の「峯岸ビル」、「大林百貨店」、地下街入口が映る。右側「ナショナル」のネオンのある建物が「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6)、「中華料理」「週刊大衆」のネオンのある建物が「大林百貨店」(現「渋谷駅前ビル」道玄坂2-3-1)。地下街入口は現渋谷駅A5b出口。
1963(昭和38)年/日活
出演:小林旭、小沢昭一、内田良平、星ナオミ、大坂志郎
映画「暗黒街大通り」(1964)
冒頭、東京の繁華街各所が映るが、その中で渋谷の駅前が映る。
左側の丸に緑のネオンは「緑屋」(現「渋谷プライム」道玄坂2-29-5)、横に照明が何本も延び上に長谷川工務店の赤いネオンがあるのは「長谷川スカイラインビル」(現「ヤマダデンキ LABI 渋谷店」道玄坂2-29-20)、大きく「東亜」の文字の看板は生地専門店「東亜」(現「FPGリンクス渋谷道玄坂」宇田川町23-5)、「宮田の家具」「森永の洋菓子」のネオンは「七店街ビル」(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22-2)。
1964(昭和39)年/東映
出演:高倉健、梅宮辰夫、待田京介、三田佳子、金子信雄、安部徹、大木実
映画「青春前期 青い果実」(1965)
河合奈津子(太田雅子 / 現・梶芽衣子)が自殺を図ったことを知った椎ノ木武志(太田博之)は渋谷の街を歩き回り奈津子を襲った大学生3人組を探す。
武志が立っているのは渋谷駅前交差点、渋谷駅A5-2出口。背後に「東急百貨店東横店」と渋谷駅が見える。
1965(昭和40)年/日活
出演:太田博之、太田雅子(現梶芽衣子)、吉村実子、山岡久乃、初井言榮、高橋とよ、佐野浅夫、内藤武敏
映画「その人は昔」(1967)
青年(舟木一夫)と洋子(内藤洋子)が上京した最初のシーン。渋谷駅前の空撮。左上を横切るのが山手線、画面を横断しているのが銀座線の車庫に向かう路線と井の頭線。赤い屋根が井の頭線渋谷駅。左上の山手線をまたぐ白い建物が「東急百貨店東横店東館・西館」。足元にハチ公前広場が広がる。銀座線の向こうの赤い看板の建物は「渋谷駅前会館」(現存、道玄坂1-3-1)、その向こうが「渋谷東急ビル」(のちに「渋谷東急プラザ」、現「渋谷フクラス」道玄坂1-2-2、)。中央の黄色い「サントリー」の看板は「渋谷駅前ビル」(現存、道玄坂2-3)、ナショナルの看板は「峯岸ビル」(現「QFRONT」宇田川町21-6)。建設中なのは「西武渋谷店A館」。
1967(昭和42)年/東宝
出演:舟木一夫、内藤洋子、山中康司、大木徹三
内藤洋子のヒット曲「白馬のルンバ」が聴ける。脳を揺らすような摩訶不思議なデュエット曲「恋のホロッポ」はクセになる。原作が「レコードドラマ」(音楽と音声のドラマでストーリーを構成したものか?)であったせいか、全体的にストーリーが希薄でイメージビデオのような印象。音楽担当の船村徹の演歌調のテイストが全編を支配し、ロック調やジャズ調の曲も垢抜けなさがぬぐえない。【福】
映画「女子学園 ヤバい卒業」(1970)
性教育の授業をきっかけに「セックスに関する調査」を行おうとする久保忠江(夏純子)のグループは、街なかで男子中学生のグループを調査対象としてつかまえる。男子中学生が歩いているのは渋谷駅前交差点。後方に渋谷駅の表示があり、その手前に当時ハチ公前広場にあった派出所がみえる。ハチ公前広場から道玄坂方面へ向かう横断歩道を渡っているところ。
1970(昭和45)年/日活
出演:夏純子、岡崎二朗、城野ゆき、応蘭芳、河津清三郎、玉川伊佐男、藤圭子
他愛もないストーリーで、ピンク要素もそれほどなく映画としては見るべきものはない。夏純子が中学生という設定も無理筋だが、柳家金語楼の娘有崎由見子、唐突に歌謡ショーのシーンがはさまる藤圭子、宮下公園で歌う吉田拓郎が見られるのは収穫。【福】
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