古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。
渋谷西村總本店
東京都渋谷区宇田川町22−2
2022年現在も同じ場所で営業中。
明治43年に駕籠町(現文京区小石川町)に高級果実店としてスタートし渋谷スクランブル交差点に面した店舗は1935年に開設したとのこと。(参考:渋谷西村 会社概要)
映画「どうせ拾った恋だもの」(1958)
オープニングからタイトルバックまで存分に渋谷の夜景が映る。「西村フルーツパーラー」「宮田の家具」「とんかつ」「うなぎ松川」のネオンは七店街ビル(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22−1)。「渋谷東映」のネオンは現「渋谷Toeiプラザ」(渋谷1-24-12)。渋谷駅前を道玄坂下からJRのガードに向かって移動するショット。
1958(昭和33)年/日活
出演:安井昌二、香月美奈子、コロムビア・ローズ、高品格
初代コロンビア・ローズの同名の曲をベースにした歌謡映画で彼女自身も看護師を演じ、歌う(意外と演技も巧い)。非常にシンプルなメロドラマ。婦長役新井麗子がわかりやすい悪役を好演。【福】
映画「警視庁物語 顔のない女」(1959)
冒頭渋谷の街からハチ公前広場までが映し出される。中央で建設中なのが峯岸ビル(現「QFRONT」宇田川町21-6)。その左が七店街ビル(現「渋谷西村總本店ビル」宇田川町22-1)。峯岸ビルの隣が「渋谷日活」と「渋谷松竹」(「現西武渋谷店A館」宇田川町21-1)。右下の三和銀行の一帯は現「MAGNET by SHIBUYA109」(神南1-23-10)。
1959(昭和34)年/東映東京
出演:松本克平、神田隆、堀雄二、南廣、花澤徳衛、山本麟一、須藤健、佐原広二、片山滉、岩上瑛 、佐久間良子、沢村貞子、加藤嘉 、菅井きん
7人の刑事達が足を使ってコツコツ捜査する「警視庁物語」シリーズの第9話。「マニキュアやペディキュアをしている女性は売春婦」という偏見、水上生活者、ダルマ船の酒場、ハンカチタクシーといった当時の風俗が描かれている。車の持ち主の妻に杉村春子、歯科医に加藤嘉、被害者が住んでいたアパートの大家に菅井きん、被害者が愛用していた訪問販売の化粧品会社の販売部長に高橋とよ…と脇役がやけに豪華な一作。【福】
映画「狂熱の季節」(1960)
明(川地民夫)と勝(郷鍈治)は鑑別所を出ると車を盗んで渋谷に向かい、ハチ公前広場で外国人の客を連れたユキ(千代侑子)と落ち合う。車から顔を出す明(川地民夫)の背後に「大盛堂書店」「西村フルーツパーラー」「渋谷松川」などが入った「七店街ビル」(現「渋谷西村總本店」宇田川町22−2)が見える。
明(川地民夫)が渋谷の街を歩いていて肩が当たったチンピラに殴られるシーンは「大盛堂書店」、「西村フルーツパーラー」、「渋谷松川」などが入った「七店街ビル」の前。うなぎの「渋谷松川」の奥に「西村」が映っている。
1960(昭和35)年/日活
出演:川地民夫、郷鍈治、松本典子、千代侑子、長門裕之
富裕層の描き方がカリカチュアライズされすぎで、明の過剰に奔放な演技と併せて滑稽に見えてしまう点はあるが勢いのある映画だ。戦災復興とオリンピックで建設まっさかりの渋谷、いたるところが工事中だ。【福】
映画「泥だらけの純情」(1963)
左手奥に西村フルーツパーラーが映っている。
1963(昭和38)年/日活
出演:浜田光夫、吉永小百合、小池朝雄、和泉雅子、滝沢修、細川ちか子
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