「ミステリーゾーン シーズン2」第29話「無用な男」

はじめに

2021年1月から「スーパー!ドラマTV」で高解像度バージョンが放送されているのを知り、シーズン1の途中から見始めました。不思議な味わいのストーリー良し30分という尺良し60年代のレトロな雰囲気良し…ということで視聴継続決定。
シーズン2以降は最初から見ることができたので、せっかくなので番組データや感想をまとめることにしました(2022年1月に「スーパー!ドラマTV」でシーズン1の再放送がありました。 これで「ミステリーゾーン」1〜5コンプリートできます。スパドラさんありがとう!)。

※ネタバレおおいにありですので、これから見る予定がある方はご注意ください。

放送データ

「ミステリーゾーン HD版 シーズン2」
第29話「無用な男」
The Obsolete Man

宗教も書籍も禁じられた未来。社会に即さないと判断された司書は、死刑を言い渡される。司書は処刑についてある提案を申し出る。

脚本:ロッド・サーリング
監督:エリオット・シルヴァースタイン

放送日:2021/02/16(スーパー!ドラマTV)

オリジナル放送日:1961/06/02(米CBS)

出演者

ロムニー・ワーズワース:バージェス・メレディス/首相:フリッツ・ウィーバー/サバルタン:ジョセフ・エリック/警備員:ハリー・フリアー/理事会メンバー:リー・ブルックス/理事会メンバー:ハロルド・イノセント/理事会メンバー:ジェーン・ロメイン
ナレーター:ロッド・サーリング

声の出演

久米明/田村錦人 田口計 大河内稔 伊藤惣一/山田早苗 桑原たけし 広沢英雄

コメント(ネタバレ有)

llustrated by Shinobu Yoshino

未来の独裁国家の法廷。被告の図書館員ワーズワースは「無用」の罪で裁かれようとしている。
この国家では神や書物は無用なものとして否定されており、彼は別の職業を選ぶよう勧告されていたのに従わなかったのだ。職業は「図書館員」、神を信じていると答えると法廷内からはブーイングがとぶ。彼の「無用な人間などいない」という主張は認められず、有罪の判決が下され、彼の処刑が決まる。
処刑の方法と時刻は被告が決めることが許されている。彼は明日の真夜中、自分の部屋での処刑を望み、さらに方法は処刑人にじかに希望を伝えたい、自分の処刑は放送で公開してほしいと告げる。前例のない希望であったが裁判官はこれを認める。

翌日、処刑時間が迫った彼のもとにワーズワースに呼びつけられた裁判官が現れる。国家が何も恐れていないことを示すために訪れたという。裁判官は他の罪人同様処刑時刻の直前になれば泣き叫んで命乞いをするだろうと告げる。
やがて公開処刑の放送が始まる。裁判官は立ち去ろうとするがドアが開かない。ワーズワースは裁判官に自分は爆死を選んだことを告げ、残された時間を椅子に座り聖書を読み始める。
威厳を保とうと落ち着いた様子を装っていた裁判官だったが、ついに助けを呼びはじめる。だが死刑囚の周囲には人を置かないという規則から誰も助けにこない。直前になり命乞いを始めたのは裁判官の方だった。ワーズワースは直前にドアの鍵を開け裁判官を逃すとそのまま爆死した。
裁判官が裁判所に戻ると席には別の裁判官が座っており、卑怯な振る舞いで国家の体面を汚したとして彼の裁判が始められ、彼もまた「無用」の罪を言い渡される。

ワーズワースを演じるバージェス・メレディスはご存知「ロッキー」のトレーナーや「バットマン」のペンギン役で有名。「トワイライト・ゾーン」でもシーズン1「廃墟(Time Enough at Last)」、シーズン2「強いぞディングル君(Mr. Dingle, the Strong)」、シーズン4「魅いられた男(Printer’s Devil)」など数多く出演し、1983年の映画「トワイライトゾーン/超次元の体験」ではナレーターを務めている。【吉】

出典

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