「ミステリーゾーン シーズン1」第1話「そこには誰もいなかった」

はじめに

2021年1月から「スーパー!ドラマTV」で高解像度バージョンが放送されているのを知り、シーズン1の途中から見始めました。不思議な味わいのストーリー良し30分という尺良し60年代のレトロな雰囲気良し…ということで視聴継続決定。
シーズン2以降は最初から見ることができたので、せっかくなので番組データや感想をまとめることにしました(2022年1月に「スーパー!ドラマTV」でシーズン1の再放送がありました。 これで「ミステリーゾーン」1〜5コンプリートできます。スパドラさんありがとう!)。

※ネタバレおおいにありですので、これから見る予定がある方はご注意ください。

放送データ

「ミステリーゾーン HD版 シーズン1」
第1話「そこには誰もいなかった」
Where is Everybody?

自分が誰なのか、自分がいる場所が何処なのかも覚えていない男は、ある町にたどり着く。誰一人いない町のようなのだが、男は奇妙なことに人の気配を感じ……。

脚本:ロッド・サーリング
監督:ロバート・スティーブンス

放送日:2022/01/04(スーパー!ドラマTV)

オリジナル放送日:1959/10/02(米CBS)

出演者

マイク・フェリス:アール・ホリマン/医者:ポール・ラングトン/空軍大佐:ジョン・コンウェル/空軍キャプテン:カーター・ムラーリー・ジュニア/空軍軍曹:ジム・ジョンソン/空軍将軍:ジェームズ・グレゴリー/レポーター#1:ジェームズ・マッカリオン/レポーター#2:ジェイ・オーヴァーホルツ/レポーター#3:ギャリー・ヴァルベルグ
ナレーター:ロッド・サーリング

声の出演

堀井真吾/坂詰貴之 橋本信明 岩崎正寛 大須賀隼人/近松孝丞 酒井ほのか 豊田茂 草野峻平 樋山雄作/翻訳 渡辺ひとみ/演出 打越領一

コメント(ネタバレ有)

llustrated by Shinobu Yoshino

一人の男が街はずれを歩いていて一軒のカフェを見つける。店内には陽気な音楽が流れているが誰もいない。店の奥に呼びかけても誰も出てこない。彼には自分が誰なのか記憶がない。男はコーヒーを一杯飲むとこれは夢だと自分に言い聞かせ出ていく。
道路を歩いていくと街にでる。だが街に人影はなく、店を一軒一軒覗いていっても誰もいない。車の中に人影をみつけ近づいて話しかけるが、それはマネキンだった。その時公衆電話の電話が鳴る。彼は公衆電話に駆けより受話器を取るが誰も出ない。電話をかけようとするが自動応答の声が流れるだけだった。彼はずっと誰かに見られているような感覚を覚え、また電話ボックスに閉じ込められそうになると非常に恐怖を覚えるのだった。
夜になり彼が公園で暇をつぶしていると、急に映画館の電気がともる。映画館に貼られているポスターの服装が自分と同じことに気づき、自分は空軍の人間だと思い出す。彼は次第に錯乱して街を走りまわり、誰か助けてくれと叫び続ける。
シーンは切り替わってモニタを覗きこむ軍隊の高官たち。モニタに映された男の様子を見て高官が「限界だ」と言うと、密閉された箱から頭にコードを付けられた男が救い出され担架で運び出される。なだれこむ報道陣。報道陣の「実験は成功したか」との問いに高官は実験時間は480時間、これは月に行って軌道にのり戻ってくる時間と同じだと答える。これは月旅行の模擬実験だったのだ。
担架で運ばれながら男は空に浮かんだ月に向かって「おい、そこで待っててくれ」「もうすぐそこまでいくからな」と呼びかけるのだった。

男の行動に深刻な感じがなくアンバランスな演技という感想。男を演じるアール・ホリマンは「禁断の惑星」(1956)で印象深いコック役を演じている。
なおこの10年後アポロ11号が月面着陸を果たすが、発射から帰還までに要した時間は8日、200時間たらずだった。【吉】

出典

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