テレビをこじらせた東京福袋が書いたノンキなテレビコラム集。

「ミステリーゾーン HD版 シーズン2」第27話「群集よさらば」

トワイライトゾーン

はじめに

「ミステリーゾーン」(原題「The Twilight Zone」)は、日本で1960年代に放送されていたアメリカ製作のドラマシリーズ。
脚本家のロッド・サーリングがホスト(案内役)を務める1話30分完結方式のSFドラマで、アメリカでは1959年から1964年までCBSで放送されていました。
今年の1月から「スーパー!ドラマTV」で高解像度バージョンが放送されているのを知り、シーズン1の終盤から視聴開始。不思議な味わいのストーリー良し30分という尺良し60年代のレトロな雰囲気良し…ということで視聴継続決定。
シーズン2以降は最初から見ることができたので、せっかくなので番組データや感想をまとめておくことにしました。ネタバレおおいにありなのでこれから見る予定がある方はご注意ください。

不思議な物語が決して不思議ではなくなる世界。
空想の力によってのみ知ることのできる謎の世界。
ではミステリーゾーンのお話をこのテレビでご覧ください。

「ミステリーゾーン」OPナレーションより

放送データ

「ミステリーゾーン HD版 シーズン2」
第27話「群集よさらば」
The Mind and the Matter
 
人嫌いの男は、ある本を読んだ後、自分好みの世界を創造する。
 
出演:シェリー・バーマン、ジャック・グリネージ、チェット・ストラットン
脚本:ロッド・サーリング
監督:バズ・キューリック
 
放送日:2021/02/15(スーパー!ドラマTV)
オリジナル放送日:1961/05/12(米CBS)

声の出演

久米明
黒沢良 西桂太

コメント(ネタバレ有)

群集よさらば
llustrated by Shinobu Yoshino

会社員のビーチクロフトは毎日の満員電車での通勤、慌ただしいオフィスにストレスを感じていた。
疲れた様子の彼に声をかけた上司に、彼はいらだちながら、完全な孤独の生活がしたい、自分が神なら自分以外の人間を全員消し去ると答える。

昼食時、彼の服にコーヒーをこぼした後輩社員がお詫びにと言って一冊の本を渡される。「心と物質 精神統一によって物事をなす方法」という本だ。
帰りの電車や自宅で本を読み終えた彼は、精神統一の力を信じるようになる。そこへ大家が家賃の取り立てにやってくるが、ビーチクロフトが精神統一して念じると大家は消えてしまうのだった。

翌日の朝、満員のブラットフォーム。彼が念じると誰もいなくなる。入線してきた無人の電車に乗ると席に寝そべり、無人の会社に到着した。窓の外には無人の街。席につき鼻歌を歌いながらタイプライターを打ち始める彼。しかしそのうちやることがなくなり紙飛行機を折ったりし始める。精神統一の力で地震や嵐を起こしてみるがつまらない。帰り道、誰もいない駅のポスターに落書きをしても虚しい。

家に帰った彼は、他人は嫌いである、かといって誰もいないのはつまらない、ならば他人ではない自分と同じ人間をたくさんつくればいいのではないかと思いつく。
翌日、満員電車に乗り会社につくと新聞の売り子は偏屈で口うるさい自分になっている。自分ばかりのエレベーターに乗り自分だらけのオフィスに着く。すると全員が全員偏屈で口々に愚痴をこぼすという最悪の環境になっている。辟易した彼は元のオフィスに戻すことを決意し、もう一度念じるとオフィスはいつもの状態に戻る。

本を勧めてきた後輩がやってくる。本はどうだったか聞く彼に、ビーチクロフトは「あまり役にたたなかったよ」と答えた。しかし彼自身は性格が少し温厚に変化しているのだった。

軽快な音楽が流れるコミカル回。アメリカの社食はアルミのプレートに包まれたTVディナーのようなものを温めプラスチックのフォーク、スプーンで食べる味気ないものだった。会社の質にもよるのだろうが。【吉】