テレビをこじらせた東京福袋が書いたノンキなテレビコラム集。

「ミステリーゾーン HD版 シーズン2」第19話「強いぞディングル君」

トワイライトゾーン

はじめに

「ミステリーゾーン」(原題「The Twilight Zone」)は、日本で1960年代に放送されていたアメリカ製作のドラマシリーズ。
脚本家のロッド・サーリングがホスト(案内役)を務める1話30分完結方式のSFドラマで、アメリカでは1959年から1964年までCBSで放送されていました。
今年の1月から「スーパー!ドラマTV」で高解像度バージョンが放送されているのを知り、シーズン1の終盤から視聴開始。不思議な味わいのストーリー良し30分という尺良し60年代のレトロな雰囲気良し…ということで視聴継続決定。
シーズン2以降は最初から見ることができたので、せっかくなので番組データや感想をまとめておくことにしました。ネタバレおおいにありなのでこれから見る予定がある方はご注意ください。

不思議な物語が決して不思議ではなくなる世界。
空想の力によってのみ知ることのできる謎の世界。
ではミステリーゾーンのお話をこのテレビでご覧ください。

「ミステリーゾーン」OPナレーションより

放送データ

「ミステリーゾーン HD版 シーズン2」
第19話「強いぞディングル君」
Mr. Dingle, the Stron
 
2つの頭を持つ火星人はある実験を試みる。気弱な掃除機のセールスマンの男に300人分の力を授けてみるのだ。
 
出演:バージェス・メレディス、ジェームズ・ウェスターフィールド、エドワード・ライダー
脚本:ロッド・サーリング
監督:ジョン・ブラーム
 
放送日:2021/02/11(スーパー!ドラマTV)
オリジナル放送日:1961/03/03(米CBS)

声の出演

久米明
千葉耕市 金内吉男 天草四郎 勝田久
浦野光 山本嘉子 栗葉子 肝付兼太 原孝之

コメント(ネタバレ有)

強いぞディングル君
llustrated by Shinobu Yoshino

酒場で常連の馬券屋と賭け事好きな男が、野球の試合の判定をめぐって口論をしている。賭け好きの男はそばに座っていた常連の気弱な電気掃除機のセールスマン、ディングルに判定をどう思うか問い詰める。問い詰められたディングルが審判が判定したとおりアウトだと答えると、賭け好きの男に殴られてしまう。
その後も2人の口論に巻き込まれて責めたてられるディングル。
すると突然店に頭が2つある火星人が滑るように入ってくる。地球人には見えていないようだ。火星人は2つの頭で会話を始め、下等な地球人の中でももっとも弱いディングルに300人分の力を与える実験を行うことにする。
火星人の体のランプがぐるぐる回転し光がディングルを照らすと、火星人は消えていく。

自分の体の異常に気づいたディングルが売り物の掃除機を持ち上げると羽のように軽い。店を出ようとドアノブを引くとドアごとひきちぎってしまう。
売り込み先の家の子供にも馬鹿にされてボールを投げつけられるディングル。しかしディングルがボールを投げ返すとはるか離れた家の窓に入り、ドアを突き破ってしまう。
タクシーを拾ってドアを開けようとするとノブが外れ、タクシーにもたれかかるとタクシーを傾けてしまう。
公園のベンチで自らの身に起こった出来事を考えているディングル。横に乳母車を引いた女性が腰をかける。女性に自分の身に起こったことを説明するために片手でベンチを女性ごと持ち上げたり、公園の石を手で割ったりして見せていると、通りかかった新聞のカメラマンがそれを見つけ、公園の銅像を片手で持ち上げている写真を撮らせる。

朝起きるなり目覚まし時計を叩き潰したディングルは、自信に満ちて電話帳を手に持つと軽々と引き裂いてしまうのだった。
シーンは変わりいつもの酒場。ディングルを大勢の人々が取り囲み、ショーやボクシングへ勧誘している。そこへテレビカメラが入ってくる。司会者がディングルを紹介する。ディングルは客が増えて上機嫌な店主の許可を得ると、手始めに壁を拳で打ち抜き、机を拳で叩き割る。次に固定の椅子を指一本で引き抜き、いつもディングルを殴る賭け好きの男を持ち上げ頭の上で回してみせる。
その時部屋の隅にまた火星人が現れる。火星人は300倍の力を与えたのにテレビで見世物に使うだけとは全くくだらないということで、ディングルから力を奪うことに決める。
そうとも知らないディングルは店全体を持ち上げると豪語し、梁に手をかけたところで火星人のランプがまた光る。
異常に気づいたディングルが酒を一杯飲み、椅子を両手で引き抜こうとするがもはや抜けず、机や柱を叩いても手が痛いばかり。彼が物笑いのたねになり始めたのを見た店主は客をみな追い出す。

火星人が去ろうとしたところ、小型の双頭の金星人が入ってくる。金星人は地球人に知能を与える実験をしにきたのだという。火星人はディングルを紹介する。金星人が手から放つ光線でディングルに普通の地球人の500倍の知力を与える。
皆を追い返した後店で野球の試合を見ている常連。いつものようにディングルに意見を求めると、彼は難解な説明を始めた上でホームランを予告する。すると予告通り選手はホームランを打つ。ディングルはまた得意げに葉巻をふかし、難解な説明を始めるのだった。

火星人と金星人の造形がとにかく愉快なエピソード。酒場での揉め事が起きている場面で前置きも何もなくすーっと滑るように火星人が入ってきたときは度肝を抜かれた。
ディングルを演じるバージェス・メレディスはご存知「ロッキー」のトレーナーや「バットマン」のペンギン役で有名。トワイライト・ゾーンでもシーズン1「廃墟(Time Enough at Last)」、シーズン2「無用な男(The Obsolete Man)」、シーズン4「魅いられた男(Printer’s Devil)」など数多く出演し、1983の映画「トワイライトゾーン/超次元の体験」ではナレーターを務めている。
賭け好きの男を演じるドン・リックルズは「トイ・ストーリー」のMr.ポテトヘッドの声を演じている。
金星人を演じる少年の一人、グレッグ・アーウィンがWikipediaでは日本で声優としても活躍しているグレッグ・アーウィン氏(https://www.gregirwin.com/)にリンクされているが、氏のプロフィールではトワイライト・ゾーンに触れられておらず、また年齢も合わない気がするので同姓同名の別人ではないか。【吉】