古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。
渋谷公会堂
東京都渋谷区宇田川町1-1
渋谷区にある多目的ホール。通称「渋公(シブコウ)」。
施設命名権により、2006年から2011年にかけて「渋谷C.C.Lemonホール」に名称変更。2015年10月、建て替えのため閉館。新ホールは2019年10月に開館。通称「LINE CUBE SHIBUYA」。(コトバンク)
映画「その人は遠く」(1963)
量介(山内賢)は母(小夜福子)の事故がきっかけで旅館の娘井波恵以子(和泉雅子)と出会う。しばらくはうまくいった量介と恵以子だが、量介の心がまだ奈津子(芦川いづみ)にあることを知り傷心の彼女は家出し渋谷の花屋に勤める。量介と奈津子が恵以子を迎えにいくシーン。
渋谷の花屋とされているのは神南1-15にあった「レストラン ナカタニ」(現「中谷ビル」)。映画中に映る店名で場所を特定。隣接地では「渋谷区総合庁舎」と「公会堂」が建設中。残念ながら工事中の様子は映っていない。
1963(昭和38)年/日活
出演:芦川いづみ、和泉雅子、山内賢
奈津子が量介の心を翻弄し、それに最後彼が愛想をつかしたように見えてしまうのは多分描き方がうまくないのだろう。【福】
映画「大冒険」(1965)
悦子(団令子)がニセ札偽造団に誘拐され、植松(植木等)と谷井(谷啓)は悦子のコンパクトに仕込んだ発信機の信号を追って森垣金融にたどりつく。森垣金融の社屋は「渋谷公会堂」だ。
森垣金融に駆け込もうとしている後ろ姿のオレンジのスーツの男性は植木等。
1965(昭和40)年/東宝
出演:植木等、谷啓、団令子、ハナ肇、犬塚弘、石橋エータロー、桜井センリ、安田伸、越路吹雪
クレージー・キャッツ結成10周年記念映画だけに予算が潤沢、アクションシーンや特撮がたっぷりの見応えのある作品。【福】
映画「処女喪失」(1965)
天野(川地民夫)が送られてきたアンケート中最も悲惨な経験を持つ桃井ミキ(柏木優子)を取材するため彼女が巫女として勤める結婚式場東都会館に行くと、実はそれは創作で彼女自身はまだ処女だという。しかし彼女はアンケートの回答者の一人、看護師の今西すえ子(填洋子)のその後を知っていた。
結婚式場東都会館として使われているのは「渋谷公会堂」(現「LINE CUBE SHIBUYA」宇田川町1-1)。
結婚式場東都会館の屋上で話を聞く天野。結婚式場東都会館のとして使われているのは「渋谷公会堂」(現「LINE CUBE SHIBUYA」宇田川町1-1)。奥には「国立代々木競技場」、右手に「岸体育館」が見える。
1965(昭和40)年/日活
出演:川地民夫、和田浩治、柏木優子、藤江リカ、内田高子、槇洋子
竹中労「処女喪失―未婚女性の性行動」(1965)をもとに映画化した珍作。処女を失うと結婚はできないという当時の純潔主義の壁の高さと一方でそれを乗り越える男女の姿も描く。映画として処女性についてどう考えるかというスタンスは曖昧になってしまっている。【福】
映画「顔役」(1965)
関東城政会幹部会が開催され、ホテルにやくざが大量に集結する冒頭のシーン。ホテルとして使われている左の建物が「渋谷区役所」、右が「渋谷公会堂」。区役所をよくやくざ映画に開放したものだと思うが、区役所がこの場所に移転したのがこの映画が公開された1965年なので、建設直後で区役所として稼働する前にロケしたのだろうか。
1965(昭和40)年/東映
出演:鶴田浩二、佐久間良子、藤純子、三田佳子、江原真二郎、アイ・ジョージ、長門裕之、待田京介、曽根晴美、佐々木孝丸、神田隆、安部徹、内田朝雄、遠藤辰雄、潮健児、大村文武、曽我廼家明蝶、天知茂、大木実、高倉健
映画「君は恋人」(1967)
劇中劇のラストシーン、更生して歌手としての才能を見いだされた光夫(浜田光夫)は、「君は恋人」が流れる中、雅子(和泉雅子)と手に手をとって渋谷の街を走っていく。ロケ地は国立代々木体育館前の道路。正面右に「渋谷公会堂」、正面左は「渋谷区役所」。その右手は「NHK放送センター」、左側手前の建物「メイジハイツ」は2019年建て替えられ「ラ・トゥール渋谷神南」(神南1-5-14)になった。さらに手前の「桑沢デザイン研究所」は建替えてこの位置に現存。
1967(昭和42)年/日活
出演:浜田光夫、和泉雅子、克美しげる、林家こん平、清川虹子、舟木一夫、田辺昭知とザ・スパイダース、荒木一郎、ジャニーズ、黛じゅん、岡田真澄、中村八大、坂本九、石原裕次郎、小林旭、浅丘ルリ子、芦川いづみ、高橋英樹、渡哲也、松原智恵子、山本陽子、山内賢、和田浩治、川地民夫、葉山良二、深江章喜、郷鍈治、太田雅子、宍戸錠、二谷英明、吉永小百合
浜田光夫の右目負傷からの復帰第一作という現実と、浜田が演じるやくざ組織に入ろうとする「光夫」のストーリーが並行して進められる珍しい構成の映画。浜田の復帰を祝して日活のスターが一同に会する豪華大作。【福】
映画「二人の銀座」(1967)
ラスト、ジャズフェスティバルで村木健一(山内賢)らのバンド「ヤング&フレッシュ」と瀬川マコ(和泉雅子)が演奏する中、会場の外で瀬川玲子(小林哲子)がかつての恋人戸田周一郎(新田昌玄)と再会する。会場の外観は「渋谷公会堂」。階段の特徴や、これに続くシーンで「渋谷区役所」や特徴ある地下へのスロープが映ったことから特定。
1967(昭和42)年/日活
出演:山内賢、和泉雅子、和田浩治、片山明彦、新田昌玄
映画「ごろつき」(1968)
キックボクシングジムの場所を教えもらって以来交流をしていた新聞配達の少年弘(吉井永二)に大場勇(高倉健)は試合のチケットを渡す。しかしその直後、弘は浅川正義(石山健二郎)と敵対する唐沢重吉(渡辺文雄)の乗る車にはねられてしまう。背景に「渋谷区役所」、右に「渋谷公会堂」(現「LINE CUBE SHIBUYA」)が見える。
1968(昭和43)年/東映
出演:高倉健、吉村実子、菅原文太
映画「恋のつむじ風」(1969)
アカネ(松原智恵子)がアオイ(太田雅子)、ミドリ(長谷川照子)と暮らすマンションに別れを告げにくる俊平(杉良太郎)とそれについてきた妹(丘みつ子)。背後右側は「NHK放送センター」、左側は「渋谷公会堂」とその前の時計塔。「グリーンマンション」というマンションの設定の建物は「近江美容室」(現「アップル近江東京」神南1-5)。
1969(昭和44)年/日活
出演:松原智恵子、長谷川照子、山本陽子、杉良太郎、川口恒、和田浩治、太田雅子、沖雅也
映画「夜の手配師 すけ千人斬り」(1971)
オープニング、優雅にクルーザーを楽しんだ足立卓也(梅宮辰夫)が高級車で東京に戻ってくる。
足立が走っているのは「国立代々木競技場」の南側の通り。右側が「国立代々木競技場」の駐車場、つきあたりが「渋谷区役所」と「渋谷公会堂」、その背後の白い建物が1970年建設の「原宿パークマンション」(現存 / 宇田川町6-11)、左側は「北谷神社」、「桑沢デザイン研究所」(現存、2005年新校舎に建替え / 神南1-4-17)と背後の「メイジハイツ」(現「ラ・トゥール渋谷神南」神南1-5-14)。
1971(昭和46)年/東映
出演:梅宮辰夫、川口浩、榊ひろみ、賀川雪絵、松井康子、石井富子、円山理英子、正司歌江、サリー・メイ、松尾和子、園井啓介、小池朝雄 、室田日出男、小松方正、由利徹、南利明
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