渋谷区役所|映像の中の渋谷

古い映画やドラマの中から
昭和の渋谷の風景を探しています。

渋谷区役所

東京都渋谷区宇田川町1-1

1965年に神南1-12から宇田川町1-1に移転。2019年に渋谷公会堂とともに再開発が行われ地上15階の庁舎に建替えられた。

目次

映画「その人は遠く」(1963)

量介(山内賢)は母(小夜福子)の事故がきっかけで旅館の娘井波恵以子(和泉雅子)と出会う。しばらくはうまくいった量介と恵以子だが、量介の心がまだ奈津子(芦川いづみ)にあることを知り傷心の彼女は家出し渋谷の花屋に勤める。量介と奈津子が恵以子を迎えにいくシーン。
渋谷の花屋とされているのは神南1-15にあった「レストラン ナカタニ」(現「中谷ビル」)。映画中に映る店名で場所を特定。隣接地では「渋谷区総合庁舎」と「公会堂」が建設中。残念ながら工事中の様子は映っていない。

作品データ
映画「その人は遠く」
監督:堀池清

1963(昭和38)年/日活

出演:芦川いづみ、和泉雅子、山内賢

受験生の岡田量介(山内賢)は母(小夜福子)と二人暮らし。ある日遠縁の親戚が亡くなり、そこの一人娘細川奈津子(芦川いづみ)が岡田家で暮らすことになる。美しく成長した奈津子に量介の心は動く。奈津子は量介の心を知ってか知らずか彼に親密に接し、量介の想いは日に日に募るのだった。そして合格発表の朝、親戚から奈津子の縁談の手紙が舞い込む。心穏やかではない量介は…。
奈津子が量介の心を翻弄し、それに最後彼が愛想をつかしたように見えてしまうのは多分描き方がうまくないのだろう。【福】
日活
その人は遠く | 映画 | 日活 同居する美しい従姉へ寄せる淡き初恋にも似た少年の憧れ通じ、青春の歓びと悩みを美しく描く純愛ロマン篇。

映画「大冒険」(1965)

谷井(谷啓)の妹悦子(団令子)がニセ札偽造団に誘拐された。植松(植木等)と谷井は悦子のコンパクトに仕込んだ発信機の信号を追って森垣金融にたどりつく。背後に渋谷区役所。

作品データ
映画「大冒険」
監督:古澤憲吾

1965(昭和40)年/東宝

出演:植木等、谷啓、団令子、ハナ肇、犬塚弘、石橋エータロー、桜井センリ、安田伸、越路吹雪

国際的なニセ札偽造団が問題になっていた。週刊トップの記者植松唯人(植木等)と隣人の発明家谷井哲介(谷啓)は日本にもニセ札が上陸しているのを発見、植松の書いた記事は大スクープになった。一方警察の花井刑事部長(ハナ肇)、乾刑事(犬塚弘)、市橋刑事(石橋エータロー)は植松が知らずに使った一万円札がニセ札だったことから偽造団の一味と勘違いして植松の追跡を開始する。偽造団の東京地区の責任者、金融会社森垣金融の森垣久美子(越路吹雪)は植松の命を狙う一方日本からの撤退を図り、人質として警察のスパイの疑いがある谷井の妹悦子(団令子)を拉致して移動を始める。植松と谷井は悦子のコンパクトに仕込んでいた発信機の信号を追って名古屋、神戸、さらには偽造団の潜水艦の艦内と移動、警察がこれを追う。偽造団に発見された植松と谷井は処刑されそうになるがその時……。
クレージー・キャッツ結成10周年記念映画だけに予算が潤沢、アクションシーンや特撮がたっぷりの見応えのある作品。【福】

映画「顔役」(1965)

関東城政会幹部会が開催され、ホテルにやくざが大量に集結する冒頭のシーン。ホテルとして使われている左の建物が「渋谷区役所」、右が「渋谷公会堂」。区役所をよくやくざ映画に開放したものだと思うが、区役所がこの場所に移転したのがこの映画が公開された1965年なので、建設直後で区役所として稼働する前にロケしたのだろうか。

作品データ
映画「顔役」
監督:石井輝男

1965(昭和40)年/東映

出演:鶴田浩二、佐久間良子、藤純子、三田佳子、江原真二郎、アイ・ジョージ、長門裕之、待田京介、曽根晴美、佐々木孝丸、神田隆、安部徹、内田朝雄、遠藤辰雄、潮健児、大村文武、曽我廼家明蝶、天知茂、大木実、高倉健

関東のやくざの幹部が一同に集まる関東城政会幹部会が開かれ、地方に飛ばされていた檜山会の幹部中神(鶴田浩二)と早見(高倉健)が東京に帰ってきた。新山市の酪農用地造成工事について関西同志会の関東進出を阻止するため、会長檜山(安部徹)の指名で中神、早見、宮田(江原真二郎)、染谷(待田京介)、桑原(アイ・ジョージ)、安積(曽根晴美)が現地に駐在することになる。早見が新山市長(神田隆)を脅迫し関東勢が無事工事を入札したが、工事を進めるうち埋立用の土が草木一本生えない質の悪い土であることが判明する。中神は檜山会長に改善を申し入れるが……。【福】

映画「哀愁の夜」(1966)

勤務している法律事務所の用事で宇月産業社長宇月英治(神田隆)を訪ねた木塚正彦(舟木一夫)は社長室で娘の美沙緒(和泉雅子)に再会、事務所まで車で送ってもらう。
木塚が車を下りるのは公園通りの「渋谷区役所」前。左に「渋谷区役所」、正面に「国立代々木競技場」が見える。右の3階建の建物は「レストランナカタニ」。

作品データ
映画「哀愁の夜」
監督:西河克己

1966(昭和41)年/日活

出演:舟木一夫、和泉雅子、山本陽子、藤竜也

新進の弁護士木塚正彦(舟木一夫)は不良に絡まれている宇月美沙緒(和泉雅子)を助けたことから彼女と親密になる。一方木塚の旧友吉田(藤竜也)が殺人の容疑者として取り調べを受けるが、吉田が犯人とは思えない不審な点が多く、木塚は刑事の田宮(武藤章生)と協力し真相の究明にかかる。調べるうちに宇月美沙緒の父親英治(神田隆)が事件に関わっている疑いが生じ、木塚は旧友を救うことと美沙緒への想いの間で苦しむ。【福】
日活
哀愁の夜 | 映画 | 日活 舟木一夫の同名ヒット曲の映画化。青年弁護士が友人の冤罪を晴らすため事件を究明する中で、犯人の令嬢との恋に悩むムード歌謡篇。

映画「君は恋人」(1967)

劇中劇のラストシーン、更生して歌手としての才能を見いだされた光夫(浜田光夫)は、「君は恋人」が流れる中、雅子(和泉雅子)と手に手をとって渋谷の街を走っていく。ロケ地は国立代々木体育館前の道路。正面右に「渋谷公会堂」、正面左は「渋谷区役所」。その右手は「NHK放送センター」、左側手前の建物「メイジハイツ」は2019年建て替えられ「ラ・トゥール渋谷神南」(神南1-5-14)になった。さらに手前の「桑沢デザイン研究所」は建替えてこの位置に現存。

作品データ
映画「君は恋人」
監督:斎藤武市

1967(昭和42)年/日活

出演:浜田光夫、和泉雅子、克美しげる、林家こん平、清川虹子、舟木一夫、田辺昭知とザ・スパイダース、荒木一郎、ジャニーズ、黛じゅん、岡田真澄、中村八大、坂本九、石原裕次郎、小林旭、浅丘ルリ子、芦川いづみ、高橋英樹、渡哲也、松原智恵子、山本陽子、山内賢、和田浩治、川地民夫、葉山良二、深江章喜、郷鍈治、太田雅子、宍戸錠、二谷英明、吉永小百合

工員の光夫(浜田光夫)は工場を辞め、より高収入を求めてやくざの宍戸組に入るためチンピラのこん平(林家こん平)の手伝いをしながら何らかのチャンスを求めていた。そこへ宍戸組と対立する深江組の組長(深江章喜)暗殺の話が起こり、光夫は名乗りをあげる。なんとか自らの手は汚さずに済んだ光夫だったが、組の中での地位はぐんと上がる。次の光夫への指示は流しで光夫に想いを寄せる雅子(和泉雅子)の兄、井上(克美しげる)を刺殺することだった。光夫は井上を刺すが自らも負傷してしまい一命を落とす……というシナリオの暗いストーリーに不満を感じたザ・スパイダース(本人役)の面々は脚本家の赤井(渡哲也)に強引に書き直しを迫る。
浜田光夫の右目負傷からの復帰第一作という現実と、浜田が演じるやくざ組織に入ろうとする「光夫」のストーリーが並行して進められる珍しい構成の映画。浜田の復帰を祝して日活のスターが一同に会する豪華大作。【福】
日活
君は恋人 | 映画 | 日活 41年7月不測の事故で目を負傷した浜田光夫が、ファンの激励で奇跡のカムバックをとげた再起第1作。友情出演に、日活やポップス界のトップスターが集結した青春超大作。

映画「殺しの烙印」(1967)

暗殺に失敗し幻の殺し屋No.1に狙われる花田五郎(宍戸錠)。自宅にこもる花田が窓からNo.1の居場所を探すシーンで「国立代々木競技場」「渋谷区役所」「宇田川団地」(現「渋谷ホームズ」宇田川町2-1)が映る。

作品データ
映画「殺しの烙印」
監督:鈴木清順

1967(昭和42)年/日活

出演:宍戸錠、南原宏治、真理アンヌ、小川万里子

殺し屋のNo.3である花田五郎(宍戸錠)は組織から追放された元殺し屋春日義平(南廣)の復帰を賭けた仕事に手を貸すことになる。それは籔原(玉川伊佐男)という男からの依頼である組織の幹部(南原宏治)の護送を引き受ける仕事だった。花田たちは途中トンネルで襲撃を受け春日は命を落とすが幹部の男は見事な銃さばきで相手を皆殺しにする。後日花田は藪原から税関職員、眼科医、宝石商の殺害依頼を受け、見事なテクニックで次々に殺していった。しかし謎の女中条美沙子(真理アンヌ)から依頼を受けた外国人殺しをミスし、無関係な一般人を殺してしまう。失敗した花田は組織から命を狙われる側になる。
スタイリッシュが過ぎてストーリーを理解し楽しむにはちょっと厳しかった。【福】
日活
殺しの烙印 | 映画 | 日活 “失敗は死”という宿命を背負いながらNo.1の地位を目指す殺し屋たちの姿を描く。宍戸錠演じる、炊き立てのご飯の匂いを嗅いで恍惚となる殺し屋など、全編に緊張...

TVドラマ「忍者ハットリくん+忍者怪獣ジッポウ 第16話『これぞヤマトダマシイでござる』」(1967)

フジ夫(江原一哉)は大場組組長(由利徹)の息子からの挑戦状を受け、トレーニングにはげむ。
後方に「渋谷区役所」(宇田川町1-1)。

作品データ
TVドラマ「忍者ハットリくん+忍者怪獣ジッポウ 第16話『これぞヤマトダマシイでござる』」
監督:小山幹夫

1967(昭和42)年/NET

出演:市村俊幸、関千恵子、松坂慶子、江原一哉、堺駿二、由利徹、熊倉一雄(声)、丸山裕子(声)

藤子不二雄A原作の漫画「忍者ハットリくん」の実写版第2作。伊賀忍者・脳屁之斎斎の高弟、ハットリくんが武者修業のため再び山を降りてきた。忍者怪獣・ジッポウとともに、東京のサラリーマン家庭フジノ家に居候することに。(「東映チャンネル」より)

第16話「これぞヤマトダマシイでござる」
公園を独占していたところをハットリくんに退治されたやくざの大場組の組員たちはハットリくんへの復讐をたくらむ。一方大場組組長(由利徹)の息子にいじめられていたフジ夫(江原一哉)に、げたよ婆さん(堺駿二)はボクシングを通じ大和魂を教えようとする。ここに組長の息子とフジ夫のボクシング対決が行われることになる。【福】

映画「ごろつき」(1968)

キックボクシングジムの場所を教えもらって以来交流をしていた新聞配達の少年弘(吉井永二)に大場勇(高倉健)は試合のチケットを渡す。しかしその直後、弘は浅川正義(石山健二郎)と敵対する唐沢重吉(渡辺文雄)の乗る車にはねられてしまう。背景に「渋谷区役所」、右に「渋谷公会堂」(現「LINE CUBE SHIBUYA」)が見える。

作品データ
映画「ごろつき」
監督:マキノ雅弘

1968(昭和43)年/東映

出演:高倉健、吉村実子、菅原文太

炭鉱町で苦労しながら家族を養っていた大場勇(高倉健)。後輩の山川一郎(菅原文太)は喧嘩が強い彼にキックボクシングの道を勧め、二人は東京に出る。道場が見つからず、金もなく道で寝ていた二人に、屋台にいた老紳士がおでんをふるまい、名も告げず去っていく。翌日二人は沢村忠(本人)が所属するキックボクシングジムを訪れ、大場は家事手伝いをしながらの入門を認められ、山川は近所の裕福な家の犬の世話の仕事につく。大場のトレーニングが順調に進む中、ある日盛り場でやくざに乱暴されていた流しを助ける。流しの元締は以前おでんをおごってくれたあの老紳士浅川正義(石山健二郎)だった。【福】

映画「モナリザお京」(1971)

お京(渥美マリ)とガチャ子(正司敏江)が別れるシーン。
場所は「国立代々木競技場」。お京の背後に「旧渋谷区役所」が見える。

作品データ
映画「モナリザお京」
監督:石井岩太郎

1971(昭和46)年/大映

出演:渥美マリ、川津祐介、早川雄三、正司敏江、菅野直行

スリのお京(渥美マリ)は、海外で時価数億円のブローチ「海の星」が盗まれたというニュースを知り、怪盗シャドウの仕業とにらんだ。ある日「海の星」を追っている探偵の青柳(川津祐介)とバーで知り合った彼女は、「海の星」を狙って行動を始める。老刑事のデカヒゲ(早川雄三)がこれを追う。【福】

映画「夜の手配師 すけ千人斬り」(1971)

オープニング、優雅にクルーザーを楽しんだ足立卓也(梅宮辰夫)が高級車で東京に戻ってくる。
足立が走っているのは「国立代々木競技場」の南側の通り。右側が「国立代々木競技場」の駐車場、つきあたりが「渋谷区役所」と「渋谷公会堂」、その背後の白い建物が1970年建設の「原宿パークマンション」(現存 / 宇田川町6-11)、左側は「北谷神社」、「桑沢デザイン研究所」(現存、2005年新校舎に建替え / 神南1-4-17)と背後の「メイジハイツ」(現「ラ・トゥール渋谷神南」神南1-5-14)。

作品データ
映画「夜の手配師 すけ千人斬り」
監督:内藤誠

1971(昭和46)年/東映

出演:梅宮辰夫、川口浩、榊ひろみ、賀川雪絵、松井康子、石井富子、円山理英子、正司歌江、サリー・メイ、松尾和子、園井啓介、小池朝雄 、室田日出男、小松方正、由利徹、南利明

足立卓也(梅宮辰夫)はコールガールの元締として羽振りのよい日々を送っていた。彼は赤坂の一流クラブのホステス、元人気歌手、田園調布の奥様などに目をつけては確実に自分のコールガール組織に引き込む手腕を持っていた。しかしそんな彼を快く思わない者がいた。地元やくざの東友会である。悪徳弁護士小河内(小池朝雄)と組んで権勢を振るう東友会は足立のかつての友人江口(川口浩)を使い足立の妨害を始める。【福】

映画「胸さわぎの放課後」(1982)

沢田知佳(坂上とし恵)が親友の荻窪弘美(山下美樹)、川本紀子(美加里)と原宿や渋谷で遊んでいてハンバーガーショップに入ると、あこがれの桑田一平(ひかる一平)がそこで働いていた。
桑田一平が働いているのは実在の店「ハーディーズ」。公園通り沿い渋谷区役所の隣の渋谷ホームズ(宇田川町2-1)にあった。主婦と生活社「あのころangle 街と地図の大特集1979 渋谷・六本木・銀座・横浜・下町編」で看板の店名から特定。背後に「渋谷区役所」が見える。

作品データ
映画「胸さわぎの放課後」
監督:石山昭信

1982(昭和57)年/東映

出演:ひかる一平、坂上とし恵、山下美樹

高校生の沢田知佳(坂上とし恵)は素敵な恋人が現れることを願っていた。ある日部活の練習中に出会った上級生の桑田一平(ひかる一平)に心を惹かれるが、級友の川本紀子(美加里)もまた一平に恋をしており、合同合宿の日に知佳は紀子から一平宛のラブレターを渡すようお願いされてしまう。【福】

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