出演者倍増で今年の春も最高だった「オールスター後夜祭’23春」

半期に一度のお楽しみ、TBS「オールスター感謝祭」の延長戦「オールスター後夜祭」(2023年4月9日/TBSテレビ)。この春も健在で誠にめでたい。
夜中にも関わらずゲラゲラ笑いながら見てすっかり満足しきっていたのだが、そういえば昨年の春は意味のわからない表をいろいろ作ったのを思い出したので、遅ればせながら今年も記録しておきたい。

目次

所属事務所別回答者一覧

今回も総合司会は有吉弘行と高山一実、今年の回答者は昨年の2倍の64名の勇者達。
今年も意味はないけど所属事務所別に並べてみたよ。

  • 吉本興業 (昨年10 /今年20)
    • 誠(ヨネダ2000)
    • 愛(ヨネダ2000)
    • 小田結希(オダウエダ)
    • 植田紫帆(オダウエダ)
    • 野澤輸出(ダイヤモンド)
    • 小野竜輔(ダイヤモンド)
    • 森下直人(ななまがり)
    • 初瀬悠太(ななまがり)
    • もう中学生
    • とにかく明るい安村
    • 藤本敏史(FUJIWARA)
    • 原西孝幸(FUJIWARA)
    • 金ちゃん(鬼越トマホーク)
    • 坂井良多(鬼越トマホーク)
    • 青山フォール勝ち(ネルソンズ)
    • 和田まんじゅう(ネルソンズ)
    • 岸健之助(ネルソンズ)
    • 鈴木もぐら(空気階段)
    • 水川かたまり(空気階段)
    • 村上(マヂカルラブリー)
  • 太田プロダクション (昨年6 /今年 11)
    • 草薙航基(宮下草薙)
    • 宮下兼史鷹(宮下草薙)
    • 福島敏貴(ストレッチーズ)
    • 高木寛太(ストレッチーズ)
    • 安部紀克(納言)
    • 薄幸(納言)
    • 山本浩司(タイムマシーン3号)
    • 関太(タイムマシーン3号)
    • 滝沢秀一(マシンガンズ)
    • 西堀亮(マシンガンズ)
    • 酒井健太(アルコ&ピース)
  • ワタナベエンターテインメント (昨年1 / 今年5)
    • 信子(ぱーてぃーちゃん)
    • 金子きょんちぃ(ぱーてぃーちゃん)
    • すがちゃん最高No.1(ぱーてぃーちゃん)
    • サンシャイン池崎
    • あばれる君
  • 松竹芸能 (昨年3 / 今年5)
    • クロちゃん(安田大サーカス)
    • 那須晃行(なすなかにし)
    • 中西茂樹(なすなかにし)
    • みなみかわ
    • ヒコロヒー
  • ASH&D (昨年0 / 今年4)
    • 塚本直毅(ラブレターズ)
    • 溜口佑太朗(ラブレターズ)
    • 渡辺江里子(阿佐ヶ谷姉妹)
    • 木村美穂(阿佐ヶ谷姉妹)
  • マセキ芸能社 (昨年2 / 今年4)
    • 岸大将(きしたかの)
    • 高野正成(きしたかの)
    • 芝大輔(モグライダー)
    • ともしげ(モグライダー)
  • サンミュージック (昨年0 / 今年2)
    • 大鶴肥満(ママタルト)
    • 檜原洋平(ママタルト)
  • ソニー・ミュージックアーティスツ (昨年1 / 今年2)
    • 渡辺隆(錦鯉)
    • 長谷川雅紀(錦鯉)
  • タイタン (昨年0 / 今年2)
    • 河本太(ウエストランド)
    • 井口浩之(ウエストランド)
  • プロダクション人力舎 (昨年2 / 今年2)
    • 林田洋平(ザ・マミィ)
    • 岡野陽一
  • ホリプロコム (昨年2 / 今年2)
    • 大津広次(きつね)
    • 淡路幸誠(きつね)
  • グレープカンパニー (昨年3 / 今年1)
    • お見送り芸人しんいち
  • レモンジャム (昨年0 / 今年2)
    • サーヤ(ラランド)
    • ニシダ(ラランド)
  • ケイダッシュステージ (昨年1 / 今年1)
    • 布川ひろき(トム・ブラウン)
  • フリー(所属なし)(昨年1 / 今年1)
    • フワちゃん

昨年に引き続き吉本強し(母数が圧倒的に多いからね!)。そしてMC有吉の所属事務所太田プロも人数が倍になり今年も堂々2番手に。
旬のトリオぱーてぃちゃん参戦でワタナベ急上昇。

永久追放者リスト

  • 2018年春最下位:新道竜巳(馬鹿よ貴方は)
  • 2018年秋最下位:見浦彰彦(アイデンティティ)
  • 2019年春同点最下位:野田クリスタル(マヂカルラブリー)
  • 2019年春同点最下位:ちゅうえい(流れ星)
  • 2021年春最下位:みちお(トム・ブラウン)
  • 2021年秋最下位:平子祐希(アルコ&ピース)
  • 2022年春最下位:酒井貴士(ザ・マミィ)
  • 2022年秋最下位:ハリウッドザコシショウ

この番組では、最下位になると翌年から「永久追放」になるという無情なルールがある。
村上(マヂカルラブリー)、酒井健太(アルコ&ピース)、林田洋平(ザ・マミィ)、布川ひろき(トム・ブラウン)がひとりで参戦しているのはこのルールのせいだ。

「誇張しすぎたものまねクイズ」の出題者として毎回活躍し、2022年春は「エヴァーに乗れ」の大技を見せつけた常連のザコシが永久追放になってしまったのは本当に残念。

芸歴&年齢ベスト3

今年も特に意味はないけど芸歴と年齢のベスト3。
所属事務所のサイト、M-1グランプリのサイト、ウィキペディアを参照して作った。間違いがあったらごめんね。

芸歴ベスト3

  1. 藤本敏史(FUJIWARA)(33年)
  2. 原西孝幸(FUJIWARA)(33年)
  3. 長谷川雅紀(錦鯉)(29年)

年長者ベスト3

  1. 藤本敏史(FUJIWARA)(52歳)
  2. 原西孝幸(FUJIWARA)(52歳)
  3. 長谷川雅紀(錦鯉) (51歳)

年少者ベスト3

  1. 誠(ヨネダ2000)(24歳)
  2. 愛(ヨネダ2000)(26歳)
  3. サーヤ(ラランド)(27歳)

昨年、芸歴も年齢もぶっちぎりでトップだったハリウッドザコシショウは、最下位出禁ルールのため今回は不参戦となったのだが、仮にザコシが今回参戦していたとしてもトップは取れなかった。

だって、今年はFUJIWARA参戦だもの!

もちろん年長者部門もFUJIWARAと錦鯉長谷川がトップ3。
そして、年少者部門はヨネダ2000とラランドの参戦によりメンバー総入れ替え。

去年、「ナイツ塙が浅草の“師匠”達を引き連れて参戦するとか、さんまやたけしやとんねるずやダウンタウンが殴り込んでこない限り、この番組でザコシを抜いて年長者トップを狙えるのは現状では1971年生まれの長谷川雅紀(錦鯉)くらいしかいない」とか書いた自分が恥ずかしい。そうだよね、FUJIWARAがいたじゃないか。どうして去年思いつかなかったんだろう。

ちなみに、今年の参加者の平均年齢は36.92063492(※年齢非公開のフワちゃんを除いた63人の平均)でした。

盛り上がる体重数珠つなぎチャレンジ

「オールスター後夜祭」はふざけたお笑いバラエティみたいなフリをしつつ実はキレッキレに冴えた問題が多いのが特徴だが、もうひとつのお楽しみはイベントだ。いつの時代のどこのチャンネルでも見たことのないようなユニークでとんでもないイベントが毎回用意されている。
昨年は、歯数少なめの一般人を指名して歯の合計本数21本を目指すチーム戦「歯ブラックジャック」という謎イベントでおおいに楽しませてもらった。

さて、今年のチーム戦「全員成功で100万円! 体重数珠つなぎチャレンジ」もなかなか面白かった。
体重が重い人から順に体重計に乗って次の人が前の人より体重が少なければクリア、「64人全員が体重の順に並べたら賞金100万円を山分け」というシンプルなゲーム。
なお、前の人の体重を上回ってしまった場合、一度だけ着衣や持ち物をはずして再計量できるお助けルールがある。

ママタルト肥満、きしたかの岸、マヂカル村上、クロちゃん、ヨネダ2000愛、オダウエダ植田など重量級の芸人達が、互いの体重をひそひそと明かしつつ「どっちが重いか」をマジメに相談しながら体重計に乗る様子がバカバカしくもスリリング。
次に体重計に乗る人を決めるために大鶴肥満が抱き上げてどちらが重いか確認するというパターンができあがり、実際に重いほうをズバズバ当てていたのが面白かった。
このゲームに芸人達が盛り上がっている最中にエリック・ワイナイナがスタジオを笑顔で走り抜けていくのも楽しかったし、走り抜ける途中のワイナイナを大鶴肥満が呼び止めてひょいと抱き上げていたのもまた良かった。ワイナイナの重さを確認しても何の意味もないのに!

それでは「体重数珠つなぎ」スタート!

数珠つなぎ挑戦者体重
1人目大鶴肥満(ママタルト)189.5kg
2人目岸大将(きしたかの)123.2kg
3人目愛(ヨネダ2000)121.5kg
4人目鈴木もぐら(空気階段)116.3kg
5人目村上(マヂカルラブリー)113.5kg
6人目植田紫帆(オダウエダ)114.9kg
114.4kg(再計量)

オダウエダ植田、村上の体重を下回ることができずチャレンジ失敗! 残念!
ここで有吉が「もうちょっとやりたいです」と発言。「賞金はナシですけど、ただやりたいだけ」。
生放送なので6人だけではこのコーナーの尺が足りず、急遽制作側から延長の指示が出たのかもしれないが、なんにせよ私はこのチャレンジをもっと見たかったので延長大歓迎だ。

それはそうと、オダウエダ植田。
チャレンジに失敗してふてくされた顔で「天気のせい!」と怒鳴りあげ、ずっとステージのド真ん中でイライラした様子をしてみせるリアクションはいかがなものかと思ったよ(この人の基本の芸風ではあるけれど)。

というわけで、ここからは「体重数珠つなぎ」エキシビションゲーム。

数珠つなぎ挑戦者体重
6人目関太(タイムマシーン3号)108.1kg
7人目坂井良多(鬼越トマホーク)108.6kg
107.1kg(再計量)
8人目クロちゃん(安田大サーカス)102.4kg
9人目ニシダ(ラランド)102.4kg
102.0kg(再計量)
10人目ともしげ(モグライダー)98.9kg
11人目金ちゃん(鬼越トマホーク)99.8kg
98.6kg(再計量)
12人目和田まんじゅう(ネルソンズ)98.2kg
13人目初瀬悠太(ななまがり)96.5kg
14人目とにかく明るい安村95.7kg
15人目中西茂樹(なすなかにし)88.1kg
16人目西堀亮(マシンガンズ)86.1kg
17人目長谷川雅紀(錦鯉)85.8kg
18人目原西孝幸(FUJIWARA)83.5kg
19人目岡野陽一84.1kg
82.7kg(再計量)

19人目の岡野がクリアしたところでCMへ。
CM明け、有吉が「すいません、体重はかるやつ、意外に盛り上がって、もう時間がないんでやめました」。
これに反応して、芸人達が立ち上がって抗議の声をあげるのもバラエティらしくて良い光景だった。立ち上がってわーっと盛り上がってさっと静まって何事もなかったかのように次のクイズコーナーに行くあたりもプロの仕事っぷり。

普段、芸人の体格はいつも隣にいる人、つまり相方や同じグループのメンバーと並んでいる姿から想像するわけだが、見た目よりもだいぶ重たかったヨネダ2000愛とオダウエダ植田、意外と軽かった鬼越金ちゃん。今回こんなに大勢の大柄な芸人達の体重が明らかになったのは大収穫だった。そして、大鶴肥満は桁違いにデカい。
次回は小柄な芸人達が活躍する「逆体重数珠つなぎ」が見たい。

今回のトピックス

今回の初っ端のクイズは、4つの選択肢すべて真っ白の「次のうち正解はどれでしょう?」
これは、当日の新聞のラテ欄に「1問目の正解は②」と書いてあったことから出題された問題。

新聞のラテ欄なんてノーチェックでしょ普通! 考えもしなかったよ! そもそも我が家は新聞とってないし!
しかし、今回、古くから懇意にしている二十代男子と一緒に番組を見たのだが、彼はちゃんとラテ欄をチェックしていた。実は彼は大学時代はクイズサークルに所属し今も休日には時々クイズを出したり答えたりしている人なのだが、やはりクイズプレイヤーというのはこういうところを抜け目なく確認するのだね。感心した。

え? 何? どういうこと? …と回答者達が混乱する中、「見てましたよ」と余裕の表情のウエストランド井口ときつね大津。ラテ欄をチェックしていたとのことでもちろん正解。ふたりともスゴいな。
それにしてもナイスアイデアにも程がある。ラテ欄の仕掛けを思いついた人は本当に偉い。この問題はクイズバラエティ史に残るような気がする。

その他のトピックスは以下の通り。

  1. エリック・ワイナイナが深夜に真っ暗なTBS構内をひたすらぐるぐる走る「赤坂5丁目ワイナイナマラソン」。番組放送中に何周できるかを予想する。スタジオの中を通り抜けるコースなので、1周走り終わるたびにワイナイナがカメラの前を横切り、芸人達が声援を送る様子がなんだかとても楽しかった。
  2. 前回最下位になり出禁を喰らったハリウッドザコシショウが、恒例の「誇張しすぎたモノマネクイズ」で出題者としてVTR出演していた(正解はマツコ・デラックス)。
  3. 毎度おなじみの「旧満州クイズ」今回も出題される。
  4. 番組中やたらと流れていた「綾鷹カフェ」のCMのイケメン風のマスター役がモグライダー芝
  5. この番組でありえないほど出題されているTHE 虎舞竜「ロード」問題の最新作は「CM中に練習しておけ」という過酷なチャレンジ「ロード64連イントロハーモニカ」。
    ひとり成功すると100円、ふたりで200円…と賞金は倍々にアップし全員成功で9垓円獲得! という企画。結果は4人であっさりチャレンジ失敗(お見送り芸人しんいち→空気階段もぐら→フワちゃん→ヨネダ2000誠)。

総合成績

優勝は高木寛太(ストレッチーズ)!
相方の福島も7位にランクインしており、さすがはクイズの名門浦和高校〜慶応大出身の底力。ストレッチーズ高木おめでとう!

しかし、「オールスター後夜祭」は最下位を決めて永久追放するのが目的というヘンテコすぎる番組である。
今回永久追放リストに載せられて「オールスター後夜祭」に二度と出演できなくなってしまったのは、金子きょんちぃ(ぱーてぃーちゃん)。これは私の勘違いかもしれないが、番組中有吉の強引な進行に不満そうな表情を見せていたシーンがあったような気がするので本人はかえって満足だったりするかも? いやいや、最下位が発表された瞬間に顔を伏せ、その後「イヤイヤイヤ…」とちゃんと嘆いていたからそんなことないわね。ごめんね金子きょんちぃ。

というわけで、次回からぱーてぃーちゃんはすがちゃん最高No.1と信子のみで出演することになる。ホント変な番組!
なお、去年の春は31位(ブービー)、今年は55位のフワさんはそろそろ危ないぞ。

今年の最下位への罰ゲームは、グレート・カブキならぬ“カブナイナ”によるスプレーで毒霧噴射。金子きょんちぃの顔めがけて「シュー!」と叫びながら延々と毒霧を浴びせたワイナイナは、「ワイナイナマラソン」での朗らかな態度も含めて今回のMVPだろう。
今回の毒霧にも悪臭がつけられているようで、むせて咳き込みながら「くっせ」「もうよくね?」「めっちゃくせーし不味ぃーし」と彼女の持ち味を発揮したのだった。


ああ、やっぱり今回も楽しかったね「オールスター後夜祭」。もう1時間早く始まってくれると老いた体にやさしいのだが、なかなかそうもいかないんだろうね。オトナの事情があるのはわかるが、前番組の「感謝祭」が1時間早くスタートしてくれたらありがたいなあ。
それはともかく、どんなユニークな出題があるかどんな謎のイベントがあるか。秋の「後夜祭」が今から楽しみ。そして、来年の春もまた記事を書こう、そして意味のない表をまたこしらえようと思ったワタシなのだった。【み】

参考:ウィキペディア、芸人データベース

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