「桃色つるべ~お次の方どうぞ~」(2019年11月18日 / 関西テレビ)。
最初に申し上げておくが、ワタクシみやしたはモノノフである。
モノノフというのはアイドルグループ「ももいろクローバーZ」ファンのこと。
なお、私の父方の先祖は会津藩の下級武士だったので、由緒正しい文字通りのモノノフといえよう。下級だけど。
昭和6年生まれの亡父に聞いた話によると、子どもの頃は家の表札に「士族」と書いてあったそうだ。
さて、それはともかく、「桃色つるべ」の今回のゲストは漫才コンビの宮下草薙であった。
関西テレビの本放送は去年の11月だが、私は今年の1月にBS12トゥエルビで見た。
だみ声でグイグイ迫ってくる鶴瓶のムッチリとした圧の強さが若干苦手なことと、番組開始当時の一般人ゲストと語り合うスタイルがピンとこなかったので通常は見ていない番組なのだが、今回は贔屓の宮下草薙が出演するというので録画しておいた。
モノノフならFOD契約して毎週見ろよという話であるが、私はダメノフなので番組を選り好んで見ているのだった。
えっ、ももクロの番組を選り好み?
と、今アナタは思ったことだろう。
Mステにも紅白にも出てないじゃん、ももクロって今やすっかり落ちぶれてテレビなんか出てないんじゃねえの?と。
まあ、ももクロが落ちぶれたかどうかは別として、実は意外とテレビに出ているのだ。
- 地上波
- 「ももクロChan〜Momoiro Clover Z Channel」(テレビ朝日)
- 「松崎しげるとももクロのくろ旅」(NHK広島放送局)
- CS放送
- 「ももいろクローバーまる裸バラエティ 別冊ももクロChan」(テレ朝チャンネル)
- 「しおこうじ 玉井詩織×坂崎幸之助のお台場フォーク村NEXT」(フジテレビNEXT) 玉井のみ
- BS放送
- 「とびだせ!ぐーちょきぱーてぃー」(BS日テレ)
- 「ももクロと行く」(BS日テレ)
- 「土曜も!ももクロと行く!」(BS日テレ)
どうですか、CS&BS中心とはいえ、結構テレビに出てるでしょう?
これらレギュラー番組のほか、地上波のバラエティや情報番組のゲストとしてちょこちょこ出ていたり、ドキュメンタリー番組のナレーターを務めていたりする。スズキのハスラーのCMにも出てるよ!
あ、そうだ。
2020年2月現在、ももクロが何人組かご存知ですか?
「確か青が抜けてー」とか「緑が辞めたんだっけ?」とか言えたアナタはかなりの情報通。
正解は♥高城れに、♥佐々木彩夏(あーりん)、♥百田夏菜子、♥玉井詩織(しおりん)の4人組です(青の早見あかりは2011年4月、緑の有安杏果は2018年1月に脱退)。
さて、モノノフ芸人というと、不祥事で芸能界を去った高橋健一(元キングオブコメディ)を頂点に、ドランクドラゴン塚地、はんにゃ金田、千鳥ノブ、ハライチ澤部らが有名だが、若手のモノノフ代表は霜降り明星せいやだろう。モノノフ第7世代。
で、ダメノフの私は全然知らなかったのだけれど、宮下草薙のご両人もモノノフだという。
そして、ふたりともあーりん(佐々木彩夏)推し。
「少しは気を使え」「普通、あーりんが一番好きだけど他のメンバーも好きとか言うだろ」などとももクロ達に罵られていたが、一切動じず平然としてあーりん推しを貫く宮下。
ふたりともなんですけど、デリカシーないんです。
一方、草薙は気を使って「特にあーりんが好きなんです」と言うが、鶴瓶から「それは遅いわ」とツッコまれ、若干あたふたしたところに宮下が追撃砲。
宮下に「じゃ、どの曲が好きなんだよ、お前」と問われた草薙、「全部好きです!」。
その答えでは許さない宮下、「しいてあげれば? 曲名は?」とさらに追撃。
あ、あの、デビュー曲がやっぱ……♪世〜界の〜、ってやつ。
紅白でも披露したももクロの代表曲「行くぜっ!怪盗少女」のタイトルが出てこないとは。歌詞も間違ってるしな。
確かに「怪盗少女」はメジャーデビューシングルではあるのだが、モノノフならインディーズデビューシングルの「ももいろパンチ」を挙げてほしいところ。
ははーん、わかった。
さては草薙、キミは形ばかりの薄いももクロファンだな?
相方の影響でうっすらハマったウスノフなんだろう。そんな言葉があるかどうか知らんけど。
と、ここまで見て「草薙ウスノフ説」を提唱した私だったが、この後、話は大きく転換していくのだった。
草薙が影響を受けたのは相方の宮下ではなかったのだ。
そもそもお父さんがモノノフなのだという。しかもあーりん推し。
父親が好きだったんで、家にグッズとかスゴい置いてあったんで、その流れで好きになったんです。
そうだったのか草薙。モノノフは父譲りだったんだね。
ウスノフとかテキトーなことを言って悪かった。すまん草薙。
「芸能人同士でサインを貰うのは芸能界のルール違反なのは知っているが」と前置きし、「親孝行ということで、ももクロさんのサインを…なんでもやるので!」と、おそるおそるももクロにサインをねだる草薙。
いや、嬉しいだろうねえ、お父さん。親孝行にも程があるじゃないか草薙。
草薙のお父さんは最近ももクロの後輩のTEAM SHACHIに鞍替えしたそうだが、息子がももクロの冠番組に出てその場でサインしてもらった色紙だよ。額装して家の一番良い場所に飾るでしょ。家宝決定でしょ。
おやじ死んだ時、棺にコレ入れます。
ところで、私のペンネーム「みやしたゆきこ」は旧姓の「宮下」に由来しているのだが、そのせいもあって宮下草薙の宮下は「宮下」というだけでつい贔屓にしたくなる。
バラエティでよく見せる何かをこじらせているようなふるまいも憎めない。
母のような気持ちで、というか田舎のばあちゃんみたいなゆるゆるな気持ちで応援しているのだ。
しかも彼がモノノフと知った今、思い入れもより一層深くなるというものである。
これまで女優の宮下順子と漫画家の宮下あきらが長らく宮下界のツートップだったが、ここに颯爽と登場したのが宮下草薙の宮下。宮下界のヤングライオンである。
特に珍しい名字ではないと思うのだが、実は宮下姓の芸能人は意外といないのだ。
そんな希少な宮下姓の持ち主の芸能人として今後の活躍におおいに期待したい。がんばれ宮下のホープ!【み】
MC:笑福亭鶴瓶、ももいろクローバーZ(百田夏菜子、玉井詩織、佐々木彩夏、高城れに)
ゲスト:宮下草薙(草薙航基、宮下兼史鷹(けんしょう)