映画の感想文「大頭脳」

デビッド・ニーブン、ジャン・ポール・ベルモンド、イーライ・ウォラックという味のあるビッグスター競演の映画「大頭脳(Le Cerveau / The Brain)」(1969年/ジェラール・ウーリー)。

フランス脱退によるNATO本部の移転とともに運ばれる現金1200万ドルを狙い、犯罪の天才ブレイン(ニーブン)、マフィアのボス(ウォラック)、フランスの脱獄囚(ベルモンド)が英仏伊米4か国を舞台に三つ巴の戦いを繰り広げるクライムコメディ……と書くといかにも面白そうな筋書き。
しかし、楽しいことがてんこ盛りで面白くなる要素満載なのにテンポの悪さから傑作になれなかったちょっと残念な映画だった。
ジャン=ポール・ベルモンドのちょっと悪そうだけど愛嬌たっぷりな感じと世界一のジェントルマンのデビッド・ニーブンの組み合わせは誠に魅力的なんだけどね。

それはともかく、冒頭のタイトルロールからデビッド・ニーブンが登場するロンドンのシーンはとにかく最高だった!
多少誇張しているのかもしれないが、おサイケ真っ盛りの頃のロンドンの街角がしっかり記録されている。これぞスウィンギング・シックスティーズ!
ただいま我々東京福袋に時ならぬ60sブームが巻き起こっているので、こんな感じの映像をもっともっと見たいよ!【福】

「大頭脳のオープニング。つくりものではないリアルタイムのサイケ。世界サイケ遺産に指定したい。
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