映画の感想文「散歩する霊柩車」

散歩する霊柩車」。(1964年/佐藤肇)を観た。
グラマー女房の浮気に悩まされる小柄な亭主が、浮気の相手から500万円をユスリ奪ったことから続発する事件を、エロチックなムードで描いたコミック・スリラー篇。」(日本映画製作者連盟より)というお話で、グラマー女房に春川ますみ、小柄な亭主は西村晃。この主演ふたりに加えて「運転手」役の渥美清がドラマに大きく関わってくる。

「散歩する霊柩車」春川ますみ
まんまるな体を60sミセスなミニワンピースに包んだ春川ますみがとても可愛い

浜村純加藤嘉小沢昭一大辻伺郎花澤徳衛というユニークな俳優達がそれぞれワンポイントだけ顔を出すのも見どころ。さながら脇役名鑑の趣。というか何故ワンポイント? もったいなくない?
相方のヨシノと話し合った結果、「主演の西村晃がこの映画の製作に深く関わっており彼の人脈で豪華な脇役陣が投入されたのではなかろうか」という結論に。「嘉さんお願いします」「ああ、わかった」、「伺郎チャン頼むよ」「オッケーオッケー」…みたいな感じ?

終盤に西村晃が歌い上げるナイスなテーマ曲は西村晃自身の作曲(音源欲しい!)。お父さんはロボット博士だわ、本人は作曲者だわ黄門様だわで、どこまで奥深いのか西村晃。

騙し騙されで状況は二転三転、乾いた味の良ミステリー。シャーリーズ・セロンとジョー・ペシあたりでハリウッドでリメイクされないかしら。【み】

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