「ミステリーゾーン シーズン1」第2話「死神につかれた男」

はじめに

2021年1月から「スーパー!ドラマTV」で高解像度バージョンが放送されているのを知り、シーズン1の途中から見始めました。不思議な味わいのストーリー良し30分という尺良し60年代のレトロな雰囲気良し…ということで視聴継続決定。
シーズン2以降は最初から見ることができたので、せっかくなので番組データや感想をまとめることにしました(2022年1月に「スーパー!ドラマTV」でシーズン1の再放送がありました。 これで「ミステリーゾーン」1〜5コンプリートできます。スパドラさんありがとう!)。

※ネタバレおおいにありですので、これから見る予定がある方はご注意ください。

放送データ

「ミステリーゾーン HD版 シーズン1」
第2話「死神につかれた男」
One for the Angels

死神の訪問を受けた露天商の老人は、一世一代の名口上が完成するまでは死ねないと交渉。だが、死神は露天商の代わりに少女の命を奪うと言い……。

脚本:ロッド・サーリング
監督:ロバート・パリッシュ

放送日:2022/01/04(スーパー!ドラマTV)

オリジナル放送日:1959/10/09(米CBS)

出演者

ルー・ブックマン:エド・ウィン/Mr. Death:マーレイ・ハミルトン/マギー・ポランスキー:ダナ・ディラウェイ/医者:ジェイ・オーヴァーホルツ/トラック運転手:メリット・ボーン/リッキー:ミッキーマガ(クレジットなし)
ナレーター:ロッド・サーリング

声の出演

堀井真吾/滝口順平 小林勝也 久保田恵 園田恵子/金子由之 清水明彦/翻訳 松田海/演出 中野洋志

コメント(ネタバレ有)

llustrated by Shinobu Yoshino

露天商のブックマンがビルの前で商売をしている。すこし離れた所でビジネスマン風の男が何かメモしながら彼の様子をみている。
商売を終え街に帰ってくるブックマン。子供たちに人気の彼は、売り物のおもちゃを気前よく子どもたちに渡す。彼が部屋に戻ると部屋の隅に先ほどの男が座っている。男はブックマンの年齢や職業などを確認すると出発は今夜12時だと伝える。
その時先ほどおもちゃをもらった少女マギーがおもちゃを直してもらいにやってくる。ブックマンは男をマギーに紹介しようとするが、少女には男は見えない。男は「一緒に来ることになっている者だけがみえる」といい、支度をするように言うと鉢の花に触れる。花は一瞬で枯れ、ようやくブックマンは男が死神だと認識する。

死神の「やり残した重要な事があれば出発を遅らせることはできる」という言葉に、ブックマンは「大きな露天『天使のための露天』を開いてみたい」という。死神は一度は断りそうになるが、ブックマンの様子にふと心を動かされ、出発を伸ばすことに同意する。だがブックマンが行かない場合、かわりの者を連れて行く必要があるという。
その時アパートの外で車のブレーキの音がする。マギーが交通事故にあったのだ。介抱するブックマンにマギーが「あの人は誰?」と聞く。死神が見えるようになってしまったのだ。
ブックマンは今すぐ自分が行くというが死神は聞き入れない。
その夜。マギーを診察した医者は12時が山だといって帰る。死神を入れさせまいとアパートの外で待つブックマン。そこに死神が現れる。

ブックマンは死神と言葉をかわすと突然露天を開きだす。ブックマンの巧みなセールストークに次第にひきいれられていく死神。最後には糸やネクタイ、靴下を次々に買いだす。ブックマンは最後の商品として非常に有能な人間のしもべ、つまり自分を売りに出す。
その時12時の時報が鳴る。死神はブックマンのセールスに夢中になり時間を逃してしまったのだ。少女の容体を見にきた医師はもう大丈夫だと告げる。
ブックマンは死神に夢に見ていた大きな「天使のための露天」ができたと告げ、「じゃあ、そろそろ行こうか」と声をかける。連れ立って夜の道を歩きだす2人。ブックマンは指で天を指し「上だろ?」と死神に聞く。「上だ。おめでとう、ブックマンさん。」と死神は答えた。

ブックマン役のエド・ウィンは「メリー・ポピンズ」で笑うと体が浮くアルバートおじさんを演じている。死神役のマーレイ・ハミルトンの演技が固く、あまり感情の動きが伝わってこないのが残念。ハミルトンは「卒業」(1967)ではミスター・ロビンソン役、「ジョーズ」(1975)ではビーチの閉鎖を拒否する市長役を演じている。【吉】

出典

目次