はじめに
2021年1月から「スーパー!ドラマTV」で高解像度バージョンが放送されているのを知り、シーズン1の途中から見始めました。不思議な味わいのストーリー良し30分という尺良し60年代のレトロな雰囲気良し…ということで視聴継続決定。
シーズン2以降は最初から見ることができたので、せっかくなので番組データや感想をまとめることにしました(2022年1月に「スーパー!ドラマTV」でシーズン1の再放送がありました。 これで「ミステリーゾーン」1〜5コンプリートできます。スパドラさんありがとう!)。
※ネタバレおおいにありですので、これから見る予定がある方はご注意ください。
放送データ
「ミステリーゾーン HD版 シーズン1」
第23話「夢の中に消えた男」
A World of Difference
ビジネスマンの男は、ふと気づくと、映画のセットにいた。彼にはどうやらもう一つの人生があるようで……。
脚本:リチャード・マシスン
監督:テッド・ポスト
放送日:2022/01/155(スーパー!ドラマTV)
オリジナル放送日:1960/3/11(米CBS)
出演者
アーサー・カーティス:ハワード・ダフ/ブリンクリー:デビッド・ホワイト/マーティ・フィッシャー:フランク・マクスウェル/ノラ・ライガン:アイリーン・ライアン/サリー:ゲイル・コービー/サム:ピーター・ウォーカー/マリオン・カーティス:スーザン・ドーン/ケリー:ビル・イデルソン/技術者:チェット・ブランデンブルク(クレジットなし)/技術者:マイケル・ジェファーズ(クレジットなし)/技術者:トーマス・マーティン(クレジットなし)/カメラクルー:ロバート・マッコード(クレジットなし)
ナレーター:ロッド・サーリング
声の出演
堀井真吾/土師孝也 寺内よりえ 坂部文昭 巻島康一/柳沢栄治 村竹あおい 落合るみ
コメント(ネタバレ有)

朝、重役のアーサー・カーティスが出社した。彼は秘書のサリー言葉をかわした後自室で電話をかけようとした。だが電話が通じない。彼が秘書にそれを伝えようと席を立ったところで、どこからか大きな声が響いた。「カット!」。
驚いて周囲を見回すアーサー。気がつくと部屋は書割りで、横では大勢の人物がこちらを見つめていた。そこには照明器具やカメラがあった。とまどうアーサー。
監督らしき人物が声をかけた。「おいおいジェリー、電話もかけられないのか?」。混乱した彼は部屋を出て秘書に声をかけた。サリーが返事をした。「何か? レーガンさん。」。それはアーサーの名前ではなかった。
訳がわからないままの彼にいらだったマネージャーらしき男が近づき声をかける。「言ったろジェリー、彼を怒らせるな!」
監督がアーサーに声をかける。「もう一度だジェリー、電話をかけるところから。」
ふと見た窓の外の街は書割りだった。
混乱したアーサーをマネージャーらしき男が「ブリンクリーに知られたら終わりだ」と言い必死に引きとめようとしたが、彼はセットから出ていった。監督はやむなく休憩を指示した。
アーサーは自宅に電話をかけようとしたが番号が思い出せなかった。交換手に番号を調べさせようとしたが、アーサーの名は電話帳にはなかった。引き止める監督をおいて彼はスタジオの外に飛び出した。
スタジオを飛び出したところでアーサーは女性が運転する車にひかれそうになった。女性は車を降りるなりアーサーに詰めよった。「ジェリー、まさかまた酔っ払ってるんじゃ?」「くびになるのはあなたの勝手だわ。」「でも慰謝料だけはきっちり払ってもらうわよ!」。彼女は「現実世界」でのアーサーの妻ノラだった。
アーサーは妻を乗せ自宅へ車を走らせた。だが自宅付近に着いても彼の家は見つからなかった。彼が車を降り一軒の家に近づくと、娘のティナを見つけた。アーサーが彼女に声をかけると、見知らぬ男に肩をつかまれた少女は叫び声をあげて逃げていった。
呆然とする彼を車に乗せ妻は「本当の」自宅に向かった。
自宅には連絡を受けたエージェントのブリンクリーが来ていた。ブリンクリーはこの仕事をしくじったら彼はくびになることを伝え、今日のところはなんとか監督を説得するが明日から撮影に入るよう指示した。
妻は彼に今すぐ慰謝料を渡せと迫り、小切手帳にサインをさせようとした。
アーサーは叫んだ。「私はジェリー・レーガンじゃない!私はアーサー・カーティスだ!」「アーサー・カーティス、職業は……」そう言いかけたところで思いつき番号案内で彼の勤務先を調べようとした。やはり該当する会社はなかった。
電話口に向かって叫ぶアーサーの様子に、ノラもブリンクリーもようやくアーサーがおかしくなってしまったことを感じたようだった。
シーンが変わって横になっているアーサー。彼にブリンクリーがいたわるように声をかけた。不幸のもとはアーサーの強欲な妻、だがこれが現実なんだ、君が本当にアーサーだったらそのほうがよかった、と。そして彼に休養を勧め、映画の制作が中止になったことを伝えた。
アーサーは会社に戻ると言いだし、車に乗りこむとスタジオに急いだ。スタジオでは事務所のセットが撤収中だった。彼は事務所の椅子に座ると、こんなところに置き去りにしないでくれと言って顔を伏せた。
そして彼が顔を上げると、事務所はいつもの事務所に戻っていた。そこに妻のマリアンが訪ねてきた。マリアンと抱き合うアーサー。秘書のサリーもいつもどおりだった。どこからか監督の声が響くのを耳にしたアーサーは急いでマリアンと事務所を出た。
その後ブリンクリーがアーサーを探しにスタジオに来た。だがアーサーの姿はどこにも見あたらなかった。
なかなか意地悪そうな容貌で強欲なノラを演じるアイリーン・ライアンはショーン・ペンの母親。
ブリンクリー氏を演じるデヴィッド・ホワイトは「奥様は魔女」で夫のダーリンの上司ラリー・テイトを演じている。【吉】
出典
