安藤なつ大好演のドラマ「ナンシー関のいた17年」

プレミアムドラマ「ナンシー関のいた17年」(2014年12月14日/NHK BSプレミアム)。

独特の観察眼による「テレビ批評」と唯一無二の「消しゴム版画」で多くの熱狂的なファンを獲得したナンシー関。稀代のコラムニストの短くも激しい人生を余すところなく描く。『私は“顔面至上主義”を謳(うた)う。見えるものしか見ない。しかし目を皿のようにして見る。そして見破る。』テレビ画面に映ったものがすべて、という一般視聴者と同じ視点で批評する。それがナンシー関の矜持(きょうじ)であった。

NHKアーカイブス

主演のナンシー関役は納得の安藤なつ(メイプル超合金)。
ナンシーを見出した編集者・伊藤正幸(いとうせいこう)役に中村靖日、親友の田嶋美智代役に木南晴夏

主演の安藤なつが予想通りの大好演。
読者のイメージ通りの風貌、動き、喋り方。
素晴らしい出来だった。まるでナンシー関が帰ってきたみたいだったよね。

ただし、彼女が書いていない文章をドラマに入れこむのは無粋の極みだと思う。無粋というか蛮勇?
あの「ナンシー関の文章」なんて怖くて書けないでしょ普通。ネットで時々見かける「ナンシー風文体」も似ているようで全然違うしね。

それはともかく、ドラマだろうが映画だろうがCMだろうが再現ドラマだろうが、今後すべての映像作品でのナンシー役は安藤なつでお願いしたい。【み】

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