「あるある議事堂」伝説的バンドのドラマー回の程の良さ。

ある共通の特徴を持つその道のプロ・あるある議員をスタジオに招き、同じカテゴリーの人だけが共感できる深~い“あるある”を発表。『あるある』か『なしなし』かをジャッジするとともに議長の今田耕司がさらに掘り下げ、その業界の実情を明らかにする

公式サイトより

新番組「あるある議事堂」(2016年4月9日深夜2時15分/テレビ朝日)。
第1回目の議題は「伝説的バンドのドラマー」。

4月8日に放送された事前特番は「副議長」が私の苦手な劇団ひとりであり、「週末 大型商業施設でトークショーをしている芸能人」(鈴木奈々、GENKING、舟山久美子、辺見えみり、水沢アリー)と「いまいち仕事の入らない二世タレント」(北村まりこ、平尾勇気、紘毅、布川桃花)という2本の議題もメンバーもまるでピンとこなかったのでスルー。

今回のドラマー特集はちょっと面白そうだったので試しに録画してみた。
ちなみに「あるある議事堂」なので、司会の今田耕司は「議長」でアシスタントは「副議長」、出演者は「あるある議員」と呼ばれる。

招集されたのは、熱狂的な人気や超一流の実績を築いた伝説的なバンドの「ドラマー」の面々。ヴォーカルとドラマー、バンド内のギャラの配分は一体どうなっているのか?などそこにはマニアックな“あるある”が存在した!

「テレ朝キャッチアップ」より

今回顔を揃えたのはJUDY AND MARY、LUNA SEA、PENICILLIN、シャ乱Q、TUBEと、J-POPに疎い私でも知っている有名バンドのドラマー達。

人気バンドのドラマーというとやたらと個性が強い人が多い気がする。歌番組でもボーカルの次にMCと会話しているイメージ。
かつてダウンタウンがMCを務めた「HEY! HEY! HEY! MUSIC CHAMP」(フジテレビ)でまこと(シャ乱Q)や真矢(LUNA SEA)が盛んにイジられていた記憶があるし、最近はO-JIRO(PENICILLIN)が「有吉反省会」で達者なトークを見せている。

さて、今回は以下のような「ドラマーあるある」が披露された。

  1. 車を運転中、ウインカーのカッチカッチというリズム音が気になる(真矢)
  2. 点滴の落ちるリズムはドラマー泣かせ(まこと)
  3. ライブ中、尿意を催した時はテンポを少し速める(松本玲二)
  4. 生まれ変わってバンドを組むなら絶対ボーカル(まこと)
  5. (「CDTVをご覧のみなさん」のような)番組の決め台詞を言ったことがない(今田耕司)
  6. ジャケット写真が半目(まこと)
  7. ドラマーはバンドの中で一番モテます(五十嵐公太)
  8. ドラマーは、ドラマーだけが集まるドラム会でテンションが上がる(O-JIRO)
  9. ギャラはバンドのメンバー間で完全折半(真矢)

案の定、ドラマーの皆さんはトークが達者である。目立ちたがりすぎず、退屈すぎず、笑わせようと気負いすぎず。
まことと真矢は若干ガツガツ押してくるタイプだが、全体的に控えめながらもポイントはハズさない勘の良いトークっぷり。

勘が良いといえば、今田耕司は現在のバラエティ界で一番勘の良い司会者だと思う。押すところ引くところのバランスが良く、ひな壇のイジり方の硬軟というか、品のよさと下衆さ加減がちょうどいい塩梅。いわゆるインテリ芸人ではないが芸能に関する知識は幅広い。誰が相手でも安定したトークができる印象だ。
そして澤部佑。私はこの人が若干苦手なのだが、進行役でもひな壇トークでもロケでもバラエティ的な技術が今の若手の中ではピカイチ。いついかなる時でも最適な立ち居振る舞いをしているので感心してしまう。バラエティの若き天才。
今田耕司×澤部佑、2016年4月10日の時点でバラエティ界最強のMCコンビと断言したい。勘の良いMCと程良いゲストのおかげで楽しい番組に仕上がった。今後も注目していきたい番組である。

そして、ドラマーの皆さんには「生まれ変わるのを待たずに今すぐ自分がボーカルのバンドを組め」と言いたい。【み】

CASTとSTAFF

【議長】今田耕司【副議長】澤部佑(ハライチ)
【あるある議員】五十嵐公太(元JUDY AND MARY)、O-JIRO(PENICILLIN)、真矢(LUNA SEA)、まこと(シャ乱Q)、松本玲二(TUBE)
【構成】樅野太紀、小杉四駆郎
【プロデューサー】三浦靖雄、稲冨聡、中田美津子、白髭普二

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