2003年12月31日に日本テレビでオンエアされた「お笑いネタの祭典2003」。
旬の芸人たちが次々とネタを披露してくれる嬉しい構成だが、おさると出川哲朗に隠しカメラでリアクションを競わせるなどという余計な企画も。隠しカメラという設定じゃダメだろう。
我々が贔屓にしている“漫才コンビ”のパペットマペット。
登場直前のCM前に「このあと子供に大人気!パペマペ登場!!」というテロップが流れる。なんだそりゃ。
まあ、確かにそうかもしれないが、本人の、いや本人たちの意図からは大きくハズれているように思うのだがどうか。シャレというには微妙すぎ。嫌みとか嫌がらせとかそこまで言うのもアレだが、間違いなくパペットマペットへの愛情不足だろう。
さて、今回のパペットマペットのネタは今まで見たものばかりだが、愛らしいうしくんと目が怖いカエルくんのぎこちないやりとりと、訥々とした後ろの人の声を聞いているだけで和む。
うしくん(=右手)を頭の後ろから上に出すだけの「UFO」というネタがツボにハマった。うしでもなんでもないよ。ただのピンクレディだ。
ドランクドラゴン。
ネタは「日本遊技研究部」。埼玉県にあるヤマダ中学校の日本遊技研究部なるクラブを取材する鈴木と日本遊技研究部員の塚地という役柄。
テレビの取材に緊張して棒読み調の台詞回し、同じことを何度も繰り返してしまうヲタク風少年・塚地。生放送ということで、緊張する塚地少年をかばいつつ、なんとかその場を巧く取り繕うとする鈴木。このコンビによくある人物設定で、新鮮味はないが手堅くまとめてあり、安心して見られるコント。
最初に見た時は塚地の独特の風貌にギョッとしたものだが、見慣れるとこのキモチ悪さが快感である。
長井秀和。
騒がしい仲間の芸人たちが座るひな壇を背に語るという、いかにもやりにくそうなシチュエーションである。
案の定、長井が台詞を噛むと、「あぁ、なんだよ」「噛んじゃったねえ」などと、ひな壇大騒ぎ。
オープニングの挨拶でいきなり噛んだ上、磯野貴理子のネタでの大事なキメ台詞で噛み、さらにMCの久本雅美に関するネタでも台詞を言いよどんでしまうというていたらく。久本に「噛まないでくださいよお願いします」と大きな声で野次られる始末である。
そんなぐだぐだのこの日の長井。最後は「日テレの話」。
「お笑いで年を越そうなんて…今年笑えないことがありましたよね?…芸人にCCDカメラをつけるんじゃなくてプロデューサーにつけた方が面白い絵がとれるんじゃあないですか?」とニヤリ。
視聴率操作騒動を笑いで流してしまおうという目論みの局と合意の上でのネタだったのか、あるいは局と打合せなしでいきなり披露してしまったネタなのかは定かではないが、この一言でここまでのぐだぐだは全てチャラだ。間違いないッ。【み】