今年も気になる「ゴッドタン」の「ブレイク直前若手SP」

ゴッドタン ▽ブレイク直前若手SP!」(2016年4月2日深夜1時45分/テレビ東京)。

かの三四郎がブレイクするきっかけとなったこの企画。明日のお笑い界、バラエティ界をかきまわす若手を見ることができる良い機会なので楽しみにしている。
演芸番組が好きでそこそこ見ていると思う私だが、今回ランクインした芸人の中で知っていた名前はたったの4組。
いや、こんなことではいかんね。日々勉強だね。とはいえ泣く子と地頭と加齢には勝てないので、新しいことを覚えられなくなっている昨今、来年の私のためにランキングを書き留めておくよ。

若手の間で「コイツは天才だ!」と一目置かれている芸人

  1. アナクロニスティック(人力舎/2015年デビュー)
    – 人力舎の中で「天才が来た」と話題に。人力舎の社長からも直々に「売れる覚悟をしておけ」と言われる。
    <ネタ披露>「男女交際将棋」
  2. ガクヅケ(マセキ/2014年結成)
    – 芸歴2年ながら他事務所からも多くの票を獲得。メガネをかけている方(木田)がバイセクシャルらしい。
  3. Aマッソ(ワタナベ/2010年結成)
  4. ランジャタイ(オフィス北野/2008年結成)
    – 昨年に引き続きランクイン。現在若手から「天才」から「神様」と呼ばれるように。売れてはいないがその才能から「どうか芸人をやめないで」と他の芸人からお金を貰うことも。彼らの漫才を舞台袖から書き写している若手もいる。
  5. 街裏ピンク(トゥインクル/2006年デビュー)

とにかくヤバイ若手芸人

  1. 曇天三男坊(マセキ/2007年デビュー)
    とにかく他人のネタで笑わない。K-PRO主催の若手芸人を集めたユニットライブでメンバーに選ばれるが辞退。「若手がみんなで楽しくやったり、『みんなで頑張ろうぜ』的なのは俺の肌に合わない」的なことを言われてしまった。でもたぶんそれを言いたかっただけだと思う」(K-PRO児島)。本人曰く「馴れ合いは良くない」「キャッキャ言ってるだけでお客さんが笑う環境で自分が面白いと勘違いするくらいだったらやめた方がいい」。しかし、K-PRO児島に「それを言いたかっただけ」と一蹴される。
  2. ADVANCE(マセキ/2013年結成)
    双子のコンビなのに漫才で双子に触れない。「双子ネタで笑う人なんていない」「『お前の親の顔が見てみたい』『いや親の顔一緒だろ』これで笑う人なんていない」「面白くないものをネタに入れる必要はない」「見た目をメインウェポンに持ってきている芸人はもれなく大喜利に弱い」。
  3. ちぐはぐ(マセキ/2012年結成)
    二人ともブスの癖にヤリマン。「3時間一緒にいたらいけます」「本気出せばいけます」。梶原はクラブで男性と目が合えば10秒でキスまで持っていける。
  4. 空気階段(よしもと/2011年結成)
    ボケ担当の鈴木は借金の総額が400万円。家も汚くそのせいでネズミしか罹らない奇病に。
  5. ななまがり(よしもと/2007年結成)
    圧倒的な人気のなさ。ラ・ママライブ出演の際に主宰の渡辺正行(コント赤信号)がグミを食べていることに気づき憤慨、さらにダメ出しを受け、あの渡辺リーダーと一触即発の状態に。

今面白い女芸人

  1. ロリィタ族。(サンミュージック/2005年デビュー)
    <ネタ披露>JITTERIN’JINN「プレゼント」の替え歌「お笑い芸人と付きあったあるある」瀬下翔太(ねじ)、藤井ペイジ(飛び石連休)、酒井健太(アルコ&ピース)
  2. ゆーびーむ☆(マセキ/2011年デビュー)
  3. kittan(サンミュージック/2013年デビュー)

ロリィタ族。はこの中に入れるほどの若手ではない気がするし、元カレ酒井とのやりとりは「芸人報道」でガッツリ見たしで申し訳ないがお腹いっぱい。

お腹いっぱいといえば、ちぐはぐ梶原の「ブスのキス芸」の今さら感がひどい。
過去に数多の女性芸人達が「酔って誰かれ構わずキス魔になるブス」「先輩の男性芸人に舌なめずりして迫り無理矢理キスするブス」「先輩の男性芸人から無理矢理キスされて涙目のブス」「ブスのキスが他の芸人の罰ゲーム」等さまざまなアプローチを試み、オカリナ(おかずクラブ)がついに完成させた「シチュエーションを設定すれば誰とでも自然にキスできる(相手がジャニーズでも!)」という「ブスのキス芸」が最終形ではなかったのか。
「ブス=男に飢えている」「ブス=性欲が強い」という雑な仕掛けでどうにかしようとするのは、これだけ笑いが複雑になっている現代のバラエティ番組の世界にはマッチしていないといつも思う。

「嫌なトガリ方」「ダセェ」「トガリ方間違ってる」「(ライブよりテレビを優先する)カッコ悪い奴」「お前のあだ名はどんちゃんだ」などと散々イジられた曇天三男坊が今年の目玉商品か。
先輩芸人達の執拗ないじりに対し、「全然思ってた展開と違う方向に行ってます」「『トガリ方、エッジが効いててスゴいね』『俺らもそんな時代あった』『共感できる』とかそういうのだと思ってた」と返す憮然とした表情や、追い詰められて「僕悪くないじゃないですか」と半ギレする様子がいかにも「ゴッドタン」好みだと思う。【み】

CASTとSTAFF

【MC】おぎやはぎ、劇団ひとり、松丸友紀(テレビ東京アナウンサー)
【出演】
<司会>アルコ&ピース
<解説者>児島気奈(お笑いイベント制作会社 K-PRO)、片山勝三(お笑いイベント制作会社 スラッシュパイル)
<「こいつは天才だ!」部門>アナクロニスティック
<「ヤバイ若手芸人」部門>ちぐはぐ、ADVANCE、曇天三男坊
<「今面白い女芸人」部門>ロリィタ族。
【構成】オークラ、相澤昇、くらなり、成瀬正人、永井ふわふわ、大西右人
【プロデューサー】露木寛子
【プロデューサー/演出】佐久間宣行[/memo]

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