「ミステリーゾーン シーズン1」第16話「ヒッチハイカー」

はじめに

2021年1月から「スーパー!ドラマTV」で高解像度バージョンが放送されているのを知り、シーズン1の途中から見始めました。不思議な味わいのストーリー良し30分という尺良し60年代のレトロな雰囲気良し…ということで視聴継続決定。
シーズン2以降は最初から見ることができたので、せっかくなので番組データや感想をまとめることにしました(2022年1月に「スーパー!ドラマTV」でシーズン1の再放送がありました。 これで「ミステリーゾーン」1〜5コンプリートできます。スパドラさんありがとう!)。

※ネタバレおおいにありですので、これから見る予定がある方はご注意ください。

目次

放送データ

「ミステリーゾーン HD版 シーズン1」
第16話「ヒッチハイカー」
The Hitch-Hiker

車でニューヨークからロサンゼルスへ向かう女は、行く先々で、同じヒッチハイカーと遭遇する……。

脚本:ロッド・サーリング
監督:アルヴィン・ガンツァー

放送日:2022/01/11(スーパー!ドラマTV)

オリジナル放送日:1960/1/22(米CBS)

出演者

ナン・アダムス:インガー・スティーブンス/セーラー:アダム・ウィリアムズ/整備士:ルー・ガロ/ヒッチハイカー:レオナルド・ストロング/カウンター係:ラス・ベンダー/ガソリンスタンドの男性:ジョージ・ミッチェル/ホイットニー夫人:エレノア・オードリー(クレジットなし)/ウェイトレス:ミッツィ・マッコール(クレジットなし)/高速道路の旗手:ドワイト・タウンゼント(クレジットなし)
ナレーター:ロッド・サーリング

声の出演

堀井真吾
野々村のん 大滝寛
横堀悦夫 八十川真由野 佐々木敏 河野智之
翻訳 松田海/演出 中野洋志

コメント(ネタバレ有)

llustrated by Shinobu Yoshino

ペンシルベニアの高速道路にナン・アダムスの車が停まっている。彼女は休暇でロサンゼルスへ向かう途中、タイヤがパンクし路肩に突っ込んでしまったのだ。タイヤを交換するため修理工について街まで行こうと彼女が車に乗る。その時車の前にヒッチハイカーらしき男が現れ親指を立て合図を送ってくるのを見た。しかしアダムスは男を無視して出発する。
タイヤの交換が終わり彼女が出発しようとした時、彼女は再びさっきのヒッチハイカーの姿を見た。何kmも離れている場所なのに。驚く彼女の様子をいぶかしんだ修理工が彼女に声をかける。彼女は事情を説明したが、修理工は誰も見なかったという。
ロスに向かって車を進めるアダムス。しかし行く先々で、同じヒッチハイカーが立っているのを何度も見ることになり、彼女は恐怖にかられる。
しばらく進んだ場所で通行規制のため車を止め一旦降りようとしたアダムズ。しかしあのヒッチハイカーが近づいてくるのを見て彼女は慌てて車に乗り込む。車の外からさかんに合図を送ってくるヒッチハイカーを彼女は無視するが、今回は声をかけてきた。「西へ行きますか?」。アダムスはおびえながら車を発進させ規制をふりきって先へ急いだ。
その先で彼女は踏切の前で車を止めた。するとバックミラーにまた彼の姿が映った。彼女は思い切って車を発進させようとするが、踏切の途中で車が停まってしまう。すんでのところで車をバックさせ事故はまぬがれた。ヒッチハイカーはどこかに消えていた。彼女はヒッチハイカーが自分を殺そうとつけねらっていたのだと思うようになった。
その後彼女はヒッチハイカーに捕まらないよう、食事をとる以外どこにも立ち寄らず三日三晩車を走らせ続けた。行く先々で道路の端に立っている彼の姿が見えた。
四日目の深夜ガス欠になってしまったため、彼女は閉まっているガソリンスタンドを見つけ声をかける。事情を話すがわかってもらえない。その時ある水兵が後から声をかけてきた。彼はサンディエゴへ向かう途中だという。不安な彼女は水兵に同乗してもらうことにする。水兵のおかげでガソリンを手に入れられた彼女たちは西へと向かう。
水兵のおかげで少し気が紛れた彼女だが、運転中またもヒッチハイカーの姿をみつけた彼女は何度もハンドルを切りそこねる。ヒッチハイカーのせいだと説明しても水兵は誰もいなかったという。不安をおぼえた水兵は彼女の制止をふりきって車を降りていってしまう。
疲れた彼女は母親の声を聞こうと、ある食堂の外に車を止め、家に電話をした。しかし電話をとったのは知らない女性だった。その女性が言うことには、母親は娘が死んでから心を病んで入院中だという。娘のナンはペンシルベニアで運転中タイヤがパンクし、車が横転して死んだという。そう、彼女は最初の事故の時点ですでに死んでいたのだ。
これを聞いた途端不思議と彼女の不安は消え去った。ヒッチハイカーが彼女を追う目的がわかった気がした。彼女が車に戻ると後部座席にあのヒッチハイカーが乗っていた。彼は彼女に「私と行く方向は同じだね」と言うのだった。

主演のインガー・スティーブンスはシーズン2 第8話「合成人間の家」で娘役を演じている。ヒッチハイカー役のレオナルド・ストロングは「東京スパイ大作戦」(1945) や「バターンを奪回せよ」(1945) で日本人役を演じている。水兵役アダム・ウィリアムズはシーズン2 第10話「奇妙なカメラ」にも出演。電話の声だけの出演のエレノア・オードリーは「眠れる森の美女」(1959) でマレフィセントの声を担当している。【吉】

出典

目次