「ミステリーゾーン シーズン1」第19話「死相」

はじめに

2021年1月から「スーパー!ドラマTV」で高解像度バージョンが放送されているのを知り、シーズン1の途中から見始めました。不思議な味わいのストーリー良し30分という尺良し60年代のレトロな雰囲気良し…ということで視聴継続決定。
シーズン2以降は最初から見ることができたので、せっかくなので番組データや感想をまとめることにしました(2022年1月に「スーパー!ドラマTV」でシーズン1の再放送がありました。 これで「ミステリーゾーン」1〜5コンプリートできます。スパドラさんありがとう!)。

※ネタバレおおいにありですので、これから見る予定がある方はご注意ください。

目次

放送データ

「ミステリーゾーン HD版 シーズン1」
第19話「死相」
The Purple Testament

第二次世界大戦中、ある陸軍中尉は、彼だけの地獄を味わうことになる。出撃前の兵士の顔を目にすると、誰が死ぬのか、彼には見えてしまうのだ。

脚本:ロッド・サーリング
監督:リチャード・L・ベア

放送日:2022/01/13(スーパー!ドラマTV)

オリジナル放送日:1960/02/12(米CBS)

出演者

フィル・ライカー大尉:ディック・ヨーク/フィッツジェラルド中尉:ウィリアム・レイノルズ/軍曹:ウィリアム・ピップス/E・Lガンサー大尉:バーニー・フィリップス/中佐:S・ジョン・ローナー/スミティ:マイケル・ヴァンデヴァー/伝令:ポール・マザースキー/フリーマン:マーク・キャベル/ジープ運転手:ウォーレン・オーツ/ハーモニカを吹く男性:ロン・マサック/兵士:ブラッドブラウン(クレジットなし)/兵士:ジョン・バーンサイド(クレジットなし)/兵士:アーヴィン・ザボ・コシェフスキー(クレジットなし)/ロビーを歩く男性:ロバート・マッコード(クレジットなし)/兵士:ゴードン・ミッチェル(クレジットなし)
ナレーター:ロッド・サーリング

声の出演

堀井真吾/古澤徹 清水明彦 金子由之 岩崎ひろし/品川徹 木下浩之 清水敏孝 牛山茂/翻訳 松田海/演出 中野洋志

コメント(ネタバレ有)

llustrated by Shinobu Yoshino

1945年、日本軍との激しい戦闘が行われているルソン島の陸軍歩兵小隊。その日の被害は大きかった。負傷者は12人、死者が4人。
リッカー大尉はいつも以上に疲れた様子のフィッツジェラルド中尉を労うためにテントで酒を飲もうと誘った。リッカー大尉がフィッツジェラルド中尉の悩みを聞き出すうち、フィッツジェラルド中尉は胸からメモを取り出しリッカー大尉に見せた。そこには今日死んだ4人の名前が記してあった。フィッツジェラルド中尉はその名前は昨日書いたものだという。彼らの顔を見た時にそこに特別な光が見えたのだという。部下の顔を見ると誰が死ぬのかわかってしまう能力に彼は悩んでいたのだ。

リッカー大尉はフィッツジェラルド中尉のことを軍医のガンサー大尉に相談した。一方フィッツジェラルド中尉は病室で部下のスミティを見舞っていた。フィッツジェラルド中尉が見舞いを終え帰る際にふとスミティの顔を見ると、彼の顔に例の不思議な光が見え、フィッツジェラルド中尉は卒倒してしまった。卒倒から回復すると、先程まで元気だったスミティは死んでいた。

作戦会議中の部隊。会議を終えたフィッツジェラルド中尉がリッカー大尉を見ると、彼の顔に例の光が現れるのを見た。フィッツジェラルド中尉はリッカー大尉に戦闘に加わらないよう勧めた。リッカー大尉は聞き入れなかったが、出撃直前、彼は指輪を外し家族の写真と一緒にテントに残していった。

交戦後戻ってきた部隊。フィッツジェラルド中尉はリッカー大尉のテントに入り、リッカー大尉が残した家族写真と指輪を見つけた。フィッツジェラルド中尉はそこに胸から出したリッカー大尉の軍票をつけ加えた。やはり彼は戦闘で命を落としたのだ。

部隊に軍医のガンサー大尉がやってきた。フィッツジェラルド中尉に対し、師団に戻れという司令を伝えた。軍はフィッツジェラルド中尉の能力を調査したいようなのだ。
荷物をまとめ、ふと鏡をのぞきこんだフィッツジェラルド中尉。その時彼は自分の顔に例の光をみつけた。ジープに乗るフィッツジェラルド中尉。ジープの運転手の顔にもあの光がうかんでいた。

フィッツジェラルド中尉が去っていった後、くつろいでいた兵士たちは遠方で大きな音がするのを聞いた。それは雷だったか、あるいはジープが踏んだ地雷の音だったか。

リッカー大尉役のディック・ヨークは「奥さまは魔女」のダーリン役で有名。シーズン2第16話の「8時間の奇蹟」にも出演している。ガンサー大尉役のバーニー・フィリップスはシーズン2第4話「機械嫌い」、第28話「火星人は誰だ」、シーズン4第8話「人形の家で」にも出演している。特に「火星人は誰だ」で最後に正体が明かされるダイナーの店員役は印象深い。
ジープの若い運転手役はのちにサム・ペキンパー監督の「ワイルドバンチ」「ガルシアの首」などで活躍することになるウォーレン・オーツ。卒倒したフィッツジェラルド中尉を助け起こす男はのちに「ハリーとトント」などで有名になる映画監督のポール・マザースキー。若き大物がちょい役で出ているのも見どころ。【吉】

出典

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