テレビをこじらせた東京福袋が書いたノンキなテレビコラム集。

日本語バラエティかぶりまくりの秋の改編

いろは

9月20日付読売新聞「深夜番組、ゴールデン進出 秋の改編(Wayback Machine / 2005年10月13日アーカイブ)」によると、この秋の番組改編で、TBSが「日本語ブームにあやかった『クイズ!日本語王』」、フジテレビが「日本語の面白さに迫る『タモリのジャポニカロゴス』」、テレビ東京が「日本語の達人を目指す『三宅式こくごドリル』」をスタートさせるという。

どうだろう、この怖ろしいほどのかぶり具合。
どうした、何があったんだ民放各局。

さらに、NHK教育には昨今のミョーな日本語ブームを作ったといっても過言ではない「声に出して読みたい日本語」の斎藤孝が監修を務める「にほんごであそぼ」があり、日本テレビにはその斎藤が出演する「世界一受けたい授業」がある。
柳の下に何匹ドジョウがいるのか知らないが、いくらなんでもこれは杜撰過ぎるだろう。各局、互いにどんな企画が進行しているか、全く把握してないとは考えにくい。構成作家やタレント、プロダクションあたりから情報が流れたりしないんだろうか。

「タモリのジャポニカロゴス」はタイトル通りタモリ、「三宅式こくごドリル」は三宅裕司がMCを務めるらしい。
いかにも、な人選である。たぶん企画書には、爆笑問題、くりぃむしちゅー、ふかわりょう、みのもんたあたりの名前も挙がっていたんじゃなかろうか。イメージとしては、知的な雰囲気のあるバラエティ仕様のタレント。大卒かそれに準ずる学歴、またはアカデミックなことについても語れそうなバラエティタレントという感じ。
あるいは、日本語=和のテイストということから、松平健とか中村勘三郎とか和泉元彌なんていう線もありそうだ。

現国のささやかな成績だけでかろうじて学生時代を切り抜けてきた私としては、日本語の面白さを伝えてくれるバラエティ番組が増えるのは嬉しいのだけれど、コンセプトかぶりまくりの3本一挙に追加ってのも、ちょっとなんだかねえ。
いや、もちろん「中身はそれぞれ違うから」っていうことなんだろうけど、以前、深夜にオンエアされた「ジャポニカロゴス」は今ひとつだったし、お笑い系バラエティにめっきり弱いTBSの「クイズ!日本語王」に至っては、全く期待が持てない。
テレ東の三宅裕司のMCってのにも食指が動かないんだよなあ。「ボビー・オロゴンらが正しい日本語を学んでいく」と書いてあるのだけれど、目をむいたボビーが例の如く「臍デ茶ヲ泣カス? イイカゲンニシロヨ、ワッカンネエヨ」ってなトンチンカンな台詞を言って、そこに笑いをかぶせる…という感じになるような気がする。もういいよ、ボビーの怪しい日本語は。
やはり「ボキャブラ天国」や「トリビアの泉」という深夜からゴールデン枠へ移動したタモリ+知的エンターテインメントという実績があるフジテレビの「タモリのジャポニカロゴス」が一番数字が見込めそうではあるが、「タモリの哲学大王」ってのもあったしねえ。

さて、民放各局、日本テレビ「世界一受けたい授業」、TBS「クイズ!日本語王」、フジテレビ「タモリのジャポニカロゴス」、テレビ東京「三宅式こくごドリル」と出揃ったところで、はて、テレビ朝日は…?
と思ったら、お国なまりや早口言葉を使ったゲーム企画を擁する「Matthew’s Best Hit TV +」が、この秋、深夜枠からゴールデンに進出だ。これも日本語ブームに乗った番組のひとつと見て差し支えなかろう。
さあ、生き残るのは、どの局だ。私は「Matthew’s Best Hit TV +」に1票。【み】