我々は「映像の中の渋谷」というコーナーで渋谷が出てくる映画やドラマのロケ地を特定する作業を進めているが、作業を勧める上での悩みがあった。
ロケ地としてよく渋谷川が登場する。刑事物やギャング物では渋谷川の川筋に下りて逃走劇が繰り広げられる。しかし、本当に渋谷川なのか、渋谷川だったとしてもどの区間なのか、手がかりになる建物が映っていない限りその特定は難しかった。
せめて橋の形でそれがどの橋なのか特定できればなあ。
そんな我々にチャンスが訪れた。
「大都会 PARTII #26 Gメン抹殺指令」である。
ラスト近く、殺人犯である八名信夫の潜伏先を城西署の刑事たちが急襲する。八名はビルの非常階段を下りビルの裏に流れる渋谷川へ逃げ込む。
上流に向かって逃げていくシーンで一瞬建物の名前が映る。「鈴屋ビル」。
これで場所が特定できた。鈴屋ビルは八幡橋のたもと、渋谷3-17-5に現存するビルだ。
あとはここを起点に順々に橋を特定することができた。







現在は川に面していない稲荷橋から、下流に金王橋、八幡橋、徒歩橋までの1978年当時の姿が確認できたわけだ。いわば渋谷川の橋図鑑をつくることができた。
現在、それぞれの橋は改修されこの頃の姿を残していないが、70~80年代の渋谷川沿いのロケ地特定に大きな個人的進歩があったといえよう。
昭和期の渋谷が登場する映画やドラマのロケ地を探す「映像の中の渋谷」も是非ご覧ください。【吉】


