映画の感想文「唇からナイフ」

我々東京福袋に突然の60sブーム到来中。その関係で当時のファッションや建築物が拝めそうな映画を積極的に見ている。
石油と引き換えにアラブの石油王に渡す1500万ポンドのダイヤを守るために英国政府は引退した女スパイ、モデスティ・ブレイズを起用する…という、1966年製作のストレートなスパイ・コメディ「唇からナイフ」もそのブームに乗じて鑑賞した1本。
映画自体はまあムニャムニャな感じだったが、登場する乗り物やファッションがとにかくカッコいい60年代デザインなのだ。

まずはこの冒頭に出てくるモデスティの部屋。円形、回転式、コンピューターはご愛嬌として透明なシャワー・ルームにシビれる。実在した部屋なのだろうか? この映画のために作られたセット?

映画のオープニングにも登場したモデスティが閉じ込められた紫の独房もステキ。ザ・サイケ。シビれる!

前週に見た「大頭脳」のジャン=ポール・ベルモンドはリアルルパン三世だったが、セクシーなモニカ・ヴィッティはリアル峰不二子。ゴージャス、セクシー、そして神出鬼没。
アラブの石油王ともマブダチ! というか父、息子と呼び合う非常に親密な仲(これはたぶん男尊女卑の時代とお国柄という大前提があって、その中で「娘」ではなくあえて「息子」と呼ぶことはより相手を認めているという表現だと思うのだが、現代の眼で見ると素直に笑っていいシーンなのか迷ってしまう微妙な設定)。

60sファッション目当てに内容も確認せずBlu-rayを購入し(1000円だった!)、大正解大勝利。
こんな感じの軽くてオシャレなコメディ映画をもっと見たい!【福】

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