テレビをこじらせた東京福袋が書いたノンキなテレビコラム集。

フジテレビ深夜「放送禁止」

廃墟

君はフジテレビ深夜2:05から放映された「放送禁止」を見たか。
3年前収録されていながら放送禁止となったある番組を再編集の上関係者の了解をとって放映した番組である。

番組はある大学生の取材から始まる。その話はこうだ。ある夜彼は都心にある無人のビルに友人3人と興味本位で侵入した。ビル内を探検した後友人が一人いないことに気づくが、ふざけて隠れているものと思い帰宅した。しかしその友人はその時から消息を絶ったままで、さらにその後他の二人も次々に消息を絶ってしまった。次は自分の番ではないかと恐ろしく思っている、というものだ。
取材陣が問題のビルの管理会社を取材するうち、ある一人の人物にいきあたる。そして山中の彼の山荘で取材をした後、その取材陣もまた機材とテープを残して全員行方不明になってしまうのだ。そしてテープにはその人物が謎の力を発揮する場面が収録されていたのだった。

と以上のようなあらすじなのだが、結局番組の最後に「この番組はフィクションです」と表示され、ドラマだと分かるしくみになっている。
実在の識者を登場させたり、実際にあった事件を織り込んだりと、ドキュメンタリーと錯覚させるしかけがなされており、企画としては大変面白い。人類の火星移住計画をドキュメンタリータッチで放映して一部の人間が信じ込んでしまったドラマ「第三の選択」を彷彿とさせる。

しかしいかんせん、中盤以降演技がもろに芝居くさかったり、一本しかカメラをいれていないはずなのにカメラ割りがなされていたりと、だんだんボロがでてきてしまっていたのが惜しい。騙すんなら完璧に騙してほしかったのにい。
そして番組の内容よりもっと謎なのは、これが4/2に放映されたことだ。4/1ならば「フィクションです」の断りもなしに放映できたろうに。なぜわざわざエイプリールフールから微妙にずれた時間に放映したのだろうか。【吉】