引き続き「テレビ50年・もう一度見たい!あのドラマ」(NHK衛星2)の話題。なにしろ10時間半もオンエアしているので勘弁していただきたい。
「事件記者」を1本まるまる放送したあたりさすがはNHK…と感心したのも束の間。出演者一同による「事件記者」をテーマにしたミニコントときた。
出演者というのは、女優の中村メイコやタレントの松村邦洋、「事件記者」のレギュラー俳優としてコーナーゲストに招かれていた山田吾一だけではない。NHKドラマのプロデューサーや泉麻人にまでコントを演じさせていたのだ。
コントといっても、「事件記者」当時のドラマ撮影事情を雑談風に喋るだけではあるが、一応、それぞれ役割や台詞がある。演じている本人たちは楽しそうだったが、どうして素人のコントまがいを見せられなければならないのか。
そういえば、2月1日に放送された50周年記念の生特番中にも、「お笑い三人組」を紹介するコーナーで、「平成の『お笑い三人組』をお見せしましょう」などと言って、伊東四朗・西田敏行・竹中直人にミニコントもどきを演じさせていた。
伊東は「おしん」「お笑いオンステージ」、西田と竹中は大河ドラマの主演俳優としてゲストに招かれていたわけだが、おそらく「この3人なら面白いことをやってくれるだろう」的な判断で作られたミニコント風のコーナーだったのだろう。いかにも急ごしらえのトリオ。寒々しいばかりのコントだった。
「NHKはドキュメンタリーは強いがバラエティには弱い」と言われ続けて久しいが、たぶん「笑い」をなめているんだろう。作り手が真剣にやらなければ笑いは生まれないよ。【み】