JAPAN CUP 2004 チアリーディング日本選手権大会

「JAPAN CUP 2004 チアリーディング日本選手権大会」(9月23日/NHK BS-Hi)を見た。
体育会とは全く無縁な人生を送ってきた私は、これまで本物のチアリーダーを見たことがない。ましてお話をしたこともなければ、告白されたり複数のチアリーダーから言い寄られて弱ったこともない。
かようにチアリーダーに関して素人であった私は、チアリーディングとは若い娘がポンポンを持って笑いながら踊るものという程度の認識しかなかった。
しかしこの番組を見て自らの認識が甘いことを知った。
第一にチアリーダーの身体能力が著しく高い。皆バク宙くらいは平気でこなす。スタンツといういわゆる組体操でも3段くらいは数秒で組み立てるのだ。お前ら競技を応援するよりも選手になった方がええんちゃうんかと馴れない関西弁で考える。
参加者も若い娘だけではない。男性が入ったチームもあれば、小学生以下のチーム、平均年齢50代で最高齢者が70代というチームもあるのだ。考えてみれば自分の好きな事を卒業後も結婚してからも続けたいと考えるのは自然なことである。
日本チアリーディング協会の公式サイトを覗けばさらに深い世界が。チアリーディングにも資格認定制度があるのだ。「審査員(1種/2種)」「指導者(クラス1/クラス2)」「競技専任スポッター(1種/2種)」などなじみのない資格が並ぶ。何の資格か分からないままスポッターを受験しようかとも思ったが、経験がないと受験できないようである。残念だ。なりたかったのにな、スポッター(嘘)。
番組で解説をしていたのがチアリーディング協会理事長の中村節夫氏。日本にスポーツとしてのチアリーディングを広めた第一人者らしいが、ウェブ上では結構批判的な意見も見られる。チアリーダーたちの笑顔の裏にもいろいろあるようだ。
チアリーディングには世界の縮図があった。様々な性別・年齢の人々が関わり、資格試験に悩む者あれば権力を憎む者もある。この番組はチアリーディングの深い世界を垣間見せてくれた。【吉】

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