2026年6月の月の歌「おにさがしのうた」。
ヘンな歌です。
間違いない。
“ヘンな歌” といっても、「イカイカイルカ」とか「だじゃれだゾ~」とか「がんばレンジャーズ」といった系列のインパクトソングではなく、じわじわと体に染み込んでくるような不思議な面白さ。
「おに」「トラ」「かい」「バス」「しろ」を画面のイラスト&アニメーションの中から探すという、子どもたちが大好きな絵さがしの歌なのですが、なんだか様子がおかしい。
ええ? なんだこりゃ? と違和感を覚えているうちに、いつの間にか口ずさむようになっていました。月の歌パワー強し。
とはいえ、毎日聴いているのに全然覚えられない月の歌もあるわけで、「おにさがしのうた」にはつい口ずさみたくなってしまう特別なパワーがあるのだと思います。
というわけで、「おにさがしのうた」の特別なパワーを3つだけご紹介しましょう。
おとぼけ絵さがし
「おにさがし」と銘打ちながら鬼は探さない。
「トラがいる」と歌っていて現に大きな虎がいるのにスルーする。
どう考えてもおかしい。
でもね、虎はまだマシなんだ。
なぜなら、見つけるのが「トラック」「トランプ」「トランポリン」だからね。
鬼なんて「おにく」「おにぎり」「おにいさん」だよ!
なんだっけ? 「接頭語」だっけ? 文法苦手だから間違っていたらごめんね。
なんて言えばいいのかな、ルール違反感がスゴいのよ。
「バス」の「とばす」とか「しろ」の「うしろうしろ」というとぼけっぷりもだいぶヒドい。
私が今3歳児だったら激怒していたね。
幼児だから何がどうおかしいのかうまく言語化できなかっただろうけれども、「それは違う!」と毎朝イライラしながらキーキーわめいていたはず(頭が固くてネチネチした子どもでした)。
「おにさがしのうた」の歌詞を書いたのは「サラダ記念日」の俵万智さん。
今も歌い継がれる「はるかぜ電話」「銀ちゃんのラブレター」「たんぽぽちゃんとつくしくん」も俵万智さんの作詞ですが、こんなことは一切ありません。
「おにさがしのうた」は、俵万智月歌史上最高にデタラメだ!
いいぞ、もっとやれ!
かつての頭の固い3歳児は脳味噌くにゃくにゃのふざけた63歳児に育ってしまったので、「なんでだよ〜!」とか「ひどい〜!」とか「トラ、そこにいるから〜!」とか言いながら毎日ゲラゲラ笑っています。
忘れっぽくなったり足腰が痛かったりと困ったことも多いけど、年を取るのはそう悪いことばかりではありません。この歌に出会ったのが3歳じゃなくて63歳で本当に良かった!
レトロ愉快なイラスト
ふたつめのパワーは、絵本作家の高畠那生さんによるイラスト。
“レトロ愉快” とでもいうのでしょうか。
懐かしい感じもするし新しい感じもする、重厚感と軽さが絶妙にブレンドされた魅力的なイラストです。
一番ビックリしたのは自転車に乗る貝!
足がにゅっと伸びて自転車をこぎます。
いや、なんでよ? っていうか手も生えてるよね? どういうこと? 面白すぎるでしょ!
高畠那生さんの絵本は以下のページで紹介されています。
どの絵本も大層面白そうですが、特に「だるまだ!」が気になります。
海からだるまが大量に流れてくるんだって!
KUMONの「ミーテ」のサイトに高畠那生さんのインタビュー記事がありました。
こちらの後編でも「だるまだ!」が紹介されていますよ!


まやお姉さんの「わっはっはっは」
3つめのパワー。
もうこれはわざわざ言うまでもないことなのですが、ゆういちろうお兄さんとまやお姉さんの豊かな表現力。
巧く歌う才能だけではない、プラスアルファの魅力です。
歌兄史上最長の10年目に突入した大ベテランのゆういちろうお兄さんの余裕&卓越した演技力と、就任時から変わらぬまやお姉さんのどっしり感&天真爛漫な可愛さとが見事に融合して、実に愉快な歌唱になりました。
特にぐっとくるのが合いの手です。
わたしのイチオシはまやお姉さんの「わっはははぁ」!
歌詞表示は「わっはっはっは」なのですが、まやお姉さんは軽やかに「わっはははぁ」と発音しています。これまで聞いたことのない「わっはっはっは」の言い方! 可愛すぎる!
この「わっはははぁ」が毎日聴けて今月はハッピー!
もちろん、ゆういちろうお兄さんの「バス、まって〜」とか「え、どこどこ?」というオトボケっぷりもたまらない。
ゆういちろうお兄さんが大好きなネコちゃんの目のようにくるくる変化する芸風。
この4年間毎日テレビで見てきましたが、ゆういちろうお兄さん、芸達者過ぎていまだに底が見えません。
2029年にやってくる番組70周年の時にも、ぜひ! 現役の歌のおにいさんとしてイベントや特番のカナメを務めてほしいと日々祈っています。
さて、昨年度末の秋元杏月お姉さんの卒業マンスリーからの、4月にレギュラー入りしたアンお姉さんにスポットを当てる傾向が強い今年度の「おかあさんといっしょ」。
そのせいでちょっぴり影が薄く見えてしまうまやお姉さんですが、残り2週間はおもしろキュートな「わっはははぁ」で貴重な “まや養分” を補いつつ、7月の月の歌での大爆発を楽しみにしています。【み】

