そうだったらいいのにな ―紅白篇―

現在、NHKオンラインで、「第56回NHK紅白歌合戦」のために視聴者が紅白で聴きたい歌に投票するアンケート「スキウタ〜紅白みんなでアンケート〜」という企画が実施されている。まあ、どうせ「いい日旅立ち」とか「愛燦々」とか「君といつまでも」とか「上を向いて歩こう」とか「ブランデーグラス」とか「地上の星」とか「世界でひとつだけの花」とか「さくら(独唱)」とか「さとうきび畑」とか「大きな古時計」とか、その辺が上位にランクインするのであろう。
いくら何千人、何万人のアンケートをとったって、その結果が「みんなが聞きたい歌」のランキングになるとは限らない。「どこかで見たことあるラインナップ」にしかならない気がする。熱烈なファンのいる歌手やファンの結束の強い歌手の場合、ファンたちが集中的に投票して、偏った結果になる可能性もあるわけだし。
そんなものに頼らず、きちんと紅白スタッフが頭をひねってアイデアを出すべきだ。それがもしつまらない企画になったとしても、アンケートの結果=視聴者のニーズという逃げ道を作るよりはマシではなかろうか。
それはそうと、私が「紅白」で見たいのはNHKならではの子どもの歌のコーナーである。
W(ダブルユー)とかKAT-TUNといった若手歌手に「ドラゴンボール」だの「鉄腕アトム」なんかをちょろちょろっと唄わせて最後に五木ひろしあたりが「故郷」を唄う…みたいな「子どもの歌メドレー」じゃなくって、真剣勝負、ガチンコの子どもの歌のコーナーが見たいのだ。
いくら私が念じたって実現するわけないので、せめてここに願望を書いておこう。


「ぐ〜チョコランタン」の面々が司会席にやってくる。
紅組司会「あら、皆さん、ぐ〜チョコランタンのみんなが遊びにきてくれましたよ」
白組司会「もちろん白組の応援だよね?」
ジャコビ「あったりまえとよぉ。ぼーくたちは白組の強力な応援団やけんね」
アネム「ちょっとちょっとー。なに言ってんのよ。紅組を応援してるに決まってるでしょ」
スプー「ボクは両方応援してるんだけど」
ジャコビ「スプーは男の子でしょー? だったら白組応援しないと」
ズズ「ねえねえ、喧嘩しにきたんじゃないでしょ」
スプー「あ、そうだった。今日はボクたちのおともだちをたくさん連れてきたんだよ」
紅組司会「おともだち? わあ、楽しみ!」
白組司会「ちびっこのみんな〜、テレビの前に集合ー!」
紅組司会「さあ、みんなのだーい好きなこどもの歌のコーナーですよー。では、ぐ〜チョコランタンの皆さん、後はよろしくお願いしまーす」
チョコランタン「あっ、きたきた!」
舞台中央に「にこにこ、ぷん」の人形たち(歌「にこにこ、ぷん」)
じゃじゃまる「ごろにゃ〜ご〜。おい、みんなー、元気だったか?」
ぴっころ「みんなの顔を見るの、ホントに久しぶりよね」
ぽろり「うれしくって泣けてくるよ。よよよよよ…」
「ぐ〜チョコランタン」の面々が合流。
ジャコビ「じゃじゃまる先輩! はじめまして!」
じゃじゃまる「おう、いつも見てるぞ。おまえがスプーで、おまえがジャコビだよな」
アネム「ぴっころちゃんですよね? かーわいいー」
ぴっころ「アネムちゃんだって可愛いわよー」
アネム「えへへ、そうかなー」
ズズ「ねえねえ、挨拶はもういいから。早く次のおともだちを紹介しようよ」
ぽろり「では、ボクたちが昔おかあさんといっしょで一緒に唄ったり遊んだりしていたおにいさんとおねえさんを紹介します」
ぴっころ「おさむおにいさーん!」
じゃじゃまる「ゆう子おねえさーん!」
坂田おさむと神崎ゆう子登場。(歌「どんな色がすき」)
坂田「こんばんはー。歌のおにいさん・坂田おさむです」
神崎「歌のおねえさん・神崎ゆう子です。じゃじゃまる、久しぶりねー」
じゃじゃまる「ゆう子おねえさん、会いたかったよお。ごろにゃーごー」
ぴっころ「では、ここからは、おさむおにいさんとゆう子おねえさんにお任せしましょ」
ぽろり「またあとで来るからね」
じゃじゃまる「もうすこし出てたいにゃあ」
ぴっころ「なに言ってんの。そんな事言うと、ドンピョンだわよ」
じゃじゃ・ぴっころ「それだけはゆるしてー」
人形一同「じゃ、まったねー!」
「にこにこ、ぷん」「ぐ〜チョコランタン」退場
神崎「今日はみんなのよく知っているNHKのこどもの歌をたくさん唄いますからね」
坂田「みんな何曲知ってるかな?」
♪歌「ひょっこりひょうたん島」(前川陽子)「明るいなかま」(中山千夏)「山口さんちのツトム君」(斎藤こず恵)「リンゴの森の子猫たち」(飯島真理)「南の島のハメハメハ大王」(水森亜土)「ぐるぐるどっか〜ん」(原風佳・長島雄一)
坂田「みんなのお父さんお母さん、お爺ちゃんお婆ちゃんが小さい頃に唄った歌もたくさん出てきたね」
神崎「次は、おかあさんといっしょでおなじみの歌のメドレーです」
坂田「大きな声で一緒に唄ってね!」
♪歌「北風小僧の寒太郎」(田中星児)「ちょんまげマーチ」(水木一郎)「ホ!ホ!ホ!」(林アキラ・森みゆき)「サッちゃん」(眞理ヨシコ)「だんご3兄弟」(速水けんたろう・茂森あゆみ)「かっぱなにさま?かっぱさま!」(杉田あきひろ・つのだりょうこ)「タンポポ団にはいろう!!」(今井ゆうぞう・はいだしょうこ)
神崎「今、おかあさんといっしょで歌のおにいさん・おねえさんをしている今井ゆうぞうおにいさんとはいだしょうこおねえさんです」
はいだ「こんばんはー、しょうこおねえさんです」
今井「はーい、ゆうぞうおにいさんです。ねえ、おさむおにいさん、いろんな歌がいっぱい出てきてとっても楽しいんだけど、なにか物足りない気がしませんか?」
坂田「そうかなあ? なんだろう?」
神崎「あっ、わかった!」
はいだ「私も!」
坂田「なになに?」
神崎・はいだ「体操でしょ!」
坂田「なるほど!」
今井「そうかー、体操がないから、なんだか物足りない気分だったんだ!」
神崎「じゃあ、みんなで大きい声で呼んでみましょう」
一同「体操のおにいさーん!」
瀬戸口清文、佐藤弘道、小林よしひさ登場。
体操兄一同「こんばんはー!」
瀬戸口「体操のおにいさん・セトちゃんでーす」
佐藤「2階席、3階席のみんなー、元気ー? 弘道おにいさんでーす」
小林「ぱわわぷたいそうのよしおにいさんでーす」
坂田「あらら、いっぱい出てきちゃったぞー。セトちゃんは何の体操だっけ?」
瀬戸口「僕はいろんな体操をやらせてもらったけど、一番長かったのは『ぞうさんのあくび』かな。みんな覚えてるかな?」
佐藤「僕は『あ・い・うー』です」
小林「ぼくはもちろん『ぱわわぷたいそう』です。みんなで一緒にやりましょうよ」
瀬戸口「ぞうさんのあくびにしようよ」
佐藤「あ・い・うーがいいよ」
小林「ぱわわぷたいそうしかないでしょー」
神崎「はいはい、喧嘩しない喧嘩しない」
坂田「じゃあ、おさむおにいさんが決めちゃいます。今日の体操は…」
一同「体操は?」
坂田「元気で一、二!」
砂川啓介登場(♪体操「元気で一、二」砂川、瀬戸口、佐藤、小林、坂田、神崎、今井、はいだ)
神崎「最後にみんながよーく知ってる歌を唄いましょう」
坂田「会場のお父さんお母さん、お爺ちゃんお婆ちゃんも唄ってねー」
♪歌「おもちゃのチャチャチャ」(コーナー出演者全員)

本当は、もっともっと色々な要素を盛り込みたかったんだけど、願望の中にも現実味のようなモノも多少加味して、こんな感じの構成にしてみた。
ただ、これをこのままオンエアすると、たぶん30分は軽く超えちゃうと思う。いくらなんでも「紅白」の中でこどもの歌のコーナーに30分は使えないだろうから、やはり願望は願望に過ぎなかったりするのだった。
でも、紅白に限らず、いつかこんな感じのステージが実現したらいいなあ。歴代「おかあさんといっしょ」のおにいさん・おねえさん勢揃いは当然のこと、学校放送の主題歌や「みんなのうた」の名曲の数々もオリジナルの歌手が唄いまくる大イベント開催希望。最低3時間は必要だな。いや、オールナイトでもよし。NHKさん、お願いしますよ。【み】

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