2006(平成18)年12月22日に放送された特番「おかあさんといっしょ クリスマススペシャル 雪だるまからのおくりもの」のあらすじを(16年の時空を超えて!!)まとめました。
今井ゆうぞうおにいさん、はいだしょうこおねえさん、小林よしひさおにいさん、いとうまゆおねえさんによるクリスマス特番の雰囲気を懐かしんでいただければ幸いです。
ゆうぞうおにいさんとしょうこおねえさんは、可愛らしいログハウスのお部屋の中でクリスマスの飾り付け中。
プレゼントを届けてくれるサンタさんが迷わないように、家の前に目印として雪だるまを作ることにした。
できあがった2体の雪だるまを見て「雪だるまさんが動ければいいのにね」と語り合うふたり。
雪だるまを作り終えたふたりが家に戻った後、雪だるまの顔がよしおにいさんとまゆおねえさんに変化し「ふわ〜」と声を出して伸びをしながら立ち上がった!
部屋の窓から外を覗いたゆうぞうおにいさんとしょうこおねえさん。家の前で手を振るよし雪だるまとまゆ雪だるまを見つけてビックリ。
「すご〜い!」「これってクリスマスの魔法じゃないかな!」とふたりは大喜び。
ゆうぞうおにいさんはしょうこおねえさんを高々と抱え上げくるりと一回転!
そして、家の外に飛び出し雪だるま達と一緒に「ふゆのプレゼント」を歌い踊るのだった。
よし雪だるまがおずおずと「ともだちになってくれる?」と聞くと、ゆうぞうおにいさんはテンション高く「当たり前だよ! ともだちさぁ!」と言いながらよし雪だるまと握手。
「おにいさんとおねえさんがともだちになってくれた! バンザーイ!」と2体の雪だるまは喜んだ。
「サンタさんが僕達の願いを聞いてくれたんだね!」「これからは雪だるまさんとずーっと一緒に遊べるのね!」とゆうぞうおにいさんとしょうこおねえさん。
しかし、「残念だけどそれは無理だわ」とまゆ雪だるま。「ぼくたちは春になったら溶けちゃうんだ」とよし雪だるま。
またしてもテンション高く「そうだ! 春になっても溶けないようサンタさんにお願いしてみよう!」と叫ぶゆうぞうおにいさん。「どうやって?」としょうこおねえさんに聞かれ、「あ……」と口ごもってしまうゆうぞうおにいさん。
すると、雪だるま達が可愛らしいソリを見つけてきた。
「ねえねえ、これに乗っていけばサンタさんに会えるんじゃない?」。
「ソリだわ! これに乗ってビュンビュン走ればサンタさんの国に行けるんじゃない?」としょうこおねえさん。
「サンタさんに会いにいって、雪だるまさんがずーっと溶けないようお願いしよう!」とハイテンションで応じるゆうぞうおにいさん。今日のゆうぞうおにいさんはずっとテンション高め。
みんなで可愛いソリに乗り込んで「ジングルベル」を唄う。
歌い終わると甲高い声で「ヒャッハー!」と叫ぶゆうぞうおにいさん。
急に強風が吹き付けてきて、ソリが宙に浮いた!
画面がぐるぐる回転して、ゆうぞうおにいさんとしょうこおねえさんは「うわーっ!」「助けてー!」。
画面変わって、雪の中から這い出してきたふたり。
「一体何が起きたのぉ?」としょうこおねえさん。「北風に飛ばされたんだよ」とゆうぞうおにいさん。
雪だるま2体も奥の方からよろよろと出てきて、無事再会。
雪深い森の中で迷子になってしまった一行。
あんなに元気だったゆうぞうおにいさんのテンションも一気に下がってしまった。
サンタさんにももう会えない。
自分達がソリを持ってきたからこんなことになってしまったとしょんぼり謝る雪だるま達。
しかし、しょうこおねえさんはめげない。
「気にしないで。みんなで力を合わせれば、きっと何とかなるわ!」。
「僕達、ともだちだろ?」ゆうぞうおにいさんのテンションも上がってきたぞ。
そう言われて、雪だるま達も元気を取り戻したのだった。
そして歌は「いっしょならへいきだよ」。
「心があったかくなってきたよ」とよし雪だるま。
「よーし、それじゃあみんなで力を合わせてサンタさんの国に行く方法を探そうよ」とゆうぞうおにいさん。
すると、「そうだ、あの力を使えば」と何か思いついたよし雪だるま。「そっか、あの力ね〜」とまゆ雪だるま。
「あの力って?」と聞くしょうこおねえさんに、「ちょっと待ってて。すぐに戻ってくるから〜」と言って去っていく雪だるま達。
去っていく2体に「おーい! 雪だるまさん達〜!」としょうこおねえさんが呼びかけると、「のぞいちゃダメだよ〜」とよし雪だるまの声。
程なくして「お待たせしました〜」と戻ってきた雪だるま達。
「あれ? なんだか、雪だるまさん達、やせてない?」とゆうぞうおにいさん。
確かに雪だるま達の体が細くなっている。そしてよし雪だるまはスティック状のモノを抱えている。
「そんなことより、ハイ、これ」と謎のスティックをしょうこおねえさんに渡すよし雪だるま。
「望遠鏡……?」としょうこおねえさん。雪だるま達が持ってきたスティック状の物体は望遠鏡だった。キラキラと光を放っている。
「これは不思議な望遠鏡なの」とまゆ雪だるま。
「のぞくと、おにいさんおねえさん達の見たいものが見えてくるんだよ」とよし雪だるま。
「ホントー!? じゃあ、サンタさん、見えるかな?」と再びハイテンションになったゆうぞうおにいさん。
ゆうぞうおにいさんは、早速、望遠鏡をのぞいてみる。
すると、「ぐ〜チョコランタン」……じゃなくて、子ども達に配るプレゼントをソリに載せているサンタさんとトナカイの姿が見えた!
「よいしょっと、あー、忙しい、忙しい」。なお、このパートはアニメーション。
この風景を見て「サンタのおじさーん!」と呼びかけたゆうぞうおにいさん。
ゆうぞうおにいさんの声に気づいたサンタさんは、「おお? なんじゃ?」と反応した。
「お願いがあるんです」というしょうこおねえさんの声を、耳に手を当て聞くサンタさん。
「春になっても、雪だるまさんが溶けないようにしてほしいんです!」とゆうぞうおにいさん。
「うーん、それは難しいなあ」とサンタさん。
いや、そうじゃないかと思って見ていたよ。これ、サンタさんの管轄外の願い事なのでは?
「でも、ずーっとおともだちでいたいんです」としょうこおねえさん。
「うん、それなら大丈夫だぞ」とサンタさんはにっこり。あ、大丈夫なのね。
「とっておきのプレゼントを届けるから、おうちに帰って待ってておくれ」とサンタさん。
そして、サンタさんを待っている世界中の子ども達にプレゼントを配るため、シャンシャンシャンと鈴の音高くソリに乗って出かけていくのだった。
「わたし達のところにもプレゼント届けてくれるって言ってたわ! 早く帰らなくちゃ!」とウッキウキのしょうこおねえさん。いや、今、みんなで森の中で迷子になっている最中なのでは?
「そうだね!」とテンション高く応じたゆうぞうおにいさんだったが、「でも、どうやって……」と今の状況を思い出して急にしょんぼりしてしまうのだった。
「忘れてた……あたしたち、迷子になってたんだぁ……」としょうこおねえさんも現実に引き戻される。
「ボク達ががんばれば、おにいさんおねえさん達をおうちに帰してあげられるよ」とよし雪だるま。
「でも、そうすると、わたし達は消えてしまうの」と悲しいことをあっさりと言うまゆ雪だるま。
いやいや、そんなこと言われたらもうお願いなんかできないでしょ。
といっても、この雪深い森の中にいたら人間の命が消えてしまうわけで(雪だるまは太るだろうけど)、さあどうするゆうぞうおにいさん、しょうこおねえさん!
ゆうぞうおにいさんとしょうこおねえさんの決断を待たず、「ふたりともちょっとあっち向いてて」と再び「あの力」を使おうとする雪だるま達。「でも……」と、とまどうふたりを「いいからいいから」と押しとどめ、先程のように2体の雪だるまは去っていく。
「雪だるまさん達、何してるの?」と心配するゆうぞうおにいさん。
「自分達で体をあっためてるんだ〜」と応えるまゆ雪だるまの声。
2体が去っていったあたりは「あの力」の効果なのかキラキラと輝いている。
「そんなことしたら、本当に溶けちゃうわ!」「そんなのダメだよ!」と悲痛な声をあげるしょうこおねえさんとゆうぞうおにいさん。
すると、ふたりは雪だるま達が50センチぐらいの人形に変わっているのを見つける。
「元に戻ってよ! キミ達とお別れなんて嫌だよ!」と叫ぶゆうぞうおにいさん。
「お別れじゃないよ」とよし雪だるまの声。
「会いたい時はいつだって会えるわ」とまゆ雪だるまの声。
「思い出してくれればいいんだ、ボク達のことを」
「わたし達は、ふたりの心の中にいるわ」
「心の中に?」とゆうぞうおにいさん。
「じゃあ、いつまでも一緒なの?」としょうこおねえさん。
「いつまでも一緒だよ」
「わたし達はずーっとともだちよ」
ふたりを助けるため、特別な力を使って自らの体を溶かし小さな人形になってしまった雪だるま達との永遠の友情を確かめあったところで、タイトルチューン「雪だるまのまほう」を唄うゆうぞうおにいさんとしょうこおねえさん。
ふたりが唄い終わると小さな雪だるま人形は消えていて、魔法のじゅうたん的なモノが敷いてある。
「これが、ボク達からのおくりもの。空飛ぶじゅうたんだよ!」とよし雪だるまの声。
「これに乗ればおうちに帰れるわ」とまゆ雪だるまの声も聞こえる。
「さあ乗って」という姿の見えないよし雪だるまの声にうながされ、空飛ぶじゅうたんにおそるおそる乗るふたり。
「そして、たくさんのおともだちのクリスマスをのぞいてみてね」と、やはりもう姿の見えないまゆ雪だるまの声。
「メリークリスマース!」と雪だるま達が声を揃えた途端、じゅうたんが宙に浮いた!
「ハハハハ!本当に空を飛んだぞ!」とゆうぞうおにいさんはテンション高く大喜び。
「雪だるまさん達、ありがとう!」と雪だるま達に礼を言うしょうこおねえさん。
「ふたりのこと、忘れないよ!」と叫ぶゆうぞうおにいさん。
そして、アラジンとジャスミンのように魔法のじゅうたんに乗って冬の空を飛んでいくふたりが唄うのは定番の冬のポピュラーソング「ウィンターワンダーランド」。歌詞はおなじみの漣健児バージョンではなく、井出隆夫のオリジナルバージョン。
ふたりが降り立ったのは大きなクリスマスツリーのある広場。集まっていた子ども達と一緒に「赤鼻のトナカイ」を唄い踊る。続けて「きよしこの夜」。
シーン変わって、いつの間にか最初の可愛いログハウスに戻っているゆうぞうおにいさんとしょうこおねえさん。
窓から庭をのぞいたしょうこおねえさんが、大きな雪だるまが2体並んでいるのを見つけた。
「見て! 元に戻ってる!」と喜ぶしょうこおねえさん。
「やっぱり夢だったのかな……」とゆうぞうおにいさんはつぶやく。
「サンタさんからのプレゼント、見てみようよ!」としょうこおねえさん。
壁に吊るしていたサンタさんのプレゼント用の大きな靴下の中には、ゆうぞうおにいさんにはスケッチブック、しょうこおねえさんにはクレヨンが入っていた。
「そうだ! これで雪だるまさん達の絵を描こうよ!」
「そうね、ずっとおともだちでいられるように!」
と、しょうこ画伯に絵を描かせるというヤバい展開に!
ゆうぞうおにいさんとしょうこおねえさんが「サンタが街にやってくる」を唄い踊っていると、ソリに乗ったサンタさんが「メリークリスマス!」と言いながら上空を通過した。
ふたりが唄いながら外に出ると、庭の雪だるま達は再びよし雪だるまとまゆ雪だるまに戻っており、一緒に踊りだすのだった。
「皆さんも素敵なクリスマスを!」としょうこおねえさん。
全員で「メリークリスマース!」と声を揃えて、「おかあさんといっしょ クリスマススペシャル 雪だるまからのおくりもの」はおしまい。全12曲、ドラマ部分もたっぷりの濃い冬の特番。
しょうこ画伯の絵が見られなかったのだけが心残りでした。【み】
出演:今井ゆうぞう、はいだしょうこ、小林よしひさ、いとうまゆ/アイビィーカンパニー
声の出演:長嶝高士
音楽:福田和禾子、大森俊之
演奏:東京室内楽協会
振付:宮田雅代
CGアニメーション:小畑正好、加藤タカ、清勝仁
脚本:高橋亜子