テレビをこじらせた東京福袋が書いたノンキなテレビコラム集。

突飛な女・藤田朋子

遠野

藤田朋子は突飛である。
どのあたりが突飛かというと、「ビートルズのポール・マッカートニーの熱烈なファンでポールのことを語ると激して泣く女」「チョーヤの梅酒のCMで理解しがたい演技を繰り広げ続ける女」といった常人には及びもつかぬ突飛さ加減である。さらに、この数ヶ月の間に新たな突飛アイテムを藤田は得た。
「陰毛ばかりか尻の穴まで露出した写真を天下のアラーキーに撮らせた挙げ句いざ出版が決まると約束が違うとゴネて出版差止にした」という突飛さである。
こうなるとただの突飛じゃすまない。なにしろ裁判沙汰だ。突飛な裁判沙汰の女である。
記者会見と称して一方的かつ抽象的な声明文を読み上げ、質疑応答に一切応えなかったものだから、芸能記者たちの逆鱗に触れ、女性週刊誌やワイドショーの芸能ニュースで「藤田バッシング」の嵐が吹き荒れた。
いわく「無知」、いわく「ああ見えて意外としたたか」、いわく「出版社との出来レース」等々。
荒木経惟に撮ってもらえば、どう考えたってヌード写真集、それも相当にハードな作品になることは自明の理。そんなことは今どき小学生だって知っているわけで、それを今さら「演技に必要と言われいやいやながら脱いだが写真集には上半身だけ掲載するという約束でOKした」なんて言いだされた日にゃあ、芸能記者じゃなくたって、そりゃ無知ってもんだろうと言いたくなる。
その上、藤田について色々報道されるのを見聞きしているうちに「石井=橋田ファミリーの一員(ドラマ「渡る世間は鬼ばかり」にレギュラー出演)らしい」だとか「クリスチャンらしい」とか「最近、祖母を亡くしたらしい」なんていう別に知りたくもないような藤田豆知識まで得てしまう始末。全く脳味噌のシワの無駄づかいである。
シワの無駄づかいついでにタレント名鑑を調べると、藤田朋子は昭和40年8月3日の東京生まれの玉川大学卒。特技は英会話とピアノ。映画「ミスターベースボール」「ザ・中学教師」に出演していて、CDも出しているそうだ。
さあ、これで貴方も藤田朋子通。嬉しいですか。嬉しかないですね。こりゃ失敬。【み】