渋谷駅|映像の中の渋谷

鉄道|映像の中の渋谷

古い映画やドラマなどの映像から昭和の渋谷の風景を探しています。

渋谷駅
渋谷区渋谷2-24-1
1885年3月1日に日本鉄道、品川ー赤羽間開通、渋谷停車場開業(東横デパートとまちの歴史(1885-1964))。現在はJR東日本、京王電鉄、東急電鉄、東京メトロが乗り入れるターミナル駅。

映画「真昼の誘拐」

1961

ラストシーン、左手に東急東横線渋谷駅ホームが映る。

映画「真昼の誘拐」
監督:若杉光
1961(昭和36)年/日活
出演:高橋英樹、中尾彬、沢本忠雄、武内悦子、奈良岡朋子、山内明

映画「泥だらけの純情」

1963

次郎(浜田光夫)と真美(吉永小百合)が東横線改札で別れるシーン。手前が東横線乗場、左の階段を上ると国電・玉川線・井の頭線。
柱に広告が出ている「渋谷全線座」は渋谷全線座ビル(渋谷1-24-10)にあった映画館。ポスターは、1963年に公開された「特ダネ監獄」(ウィリアム・マクガン監督)。

映画「泥だらけの純情」1963年

次郎(浜田光夫)と真美(吉永小百合)が東横線改札で別れるシーン。左の階段を上ると国電、玉川線、井の頭線、後方の階段を上ると銀座線。

映画「泥だらけの純情」1963年

浜田光夫が吉永小百合を見送るシーンに登場する渋谷駅東横線ホーム。売店に貼ってある「特報」の「毒牛乳」が気になるが、「無限回廊」さんの「戦後の主な毒殺事件によると1963年1月に「大阪青酸牛乳殺人事件」という事件があったとのこと。この件に関する記事かもしれない。

一度は別れたものの次郎(浜田光夫)が思い直して東横線に乗った真美(吉永小百合)を追うシーンの渋谷駅東横線ホーム。

映画「泥だらけの純情」
監督:中平康
1963(昭和38)年/日活
出演:浜田光夫、吉永小百合、小池朝雄、和泉雅子、滝沢修、細川ちか子

映画「東京は恋する」

1965

ミチコ(伊藤るり子)の祖父母がはとバスで東京見物をする場面の後半、首都高速3号線を走るバスを俯瞰で撮影するシーンで、左手に東横線渋谷駅が映る。

映画「東京は恋する」
監督:柳瀬観
1965(昭和40)年/日活
出演:舟木一夫、伊藤るり子、山本陽子、堺正章、和田浩治

映画「踏みはずした春」

1958

少年院帰りの笠原(小林旭)と再会した子分のトンガリ(野呂圭介)達が笠原の愛人の店へと向かうシーンで正面に渋谷駅が映る。渋谷駅前交差点。左手に渋谷駅横の宮益ガード、背後に「東急百貨店東横店」。

映画「踏みはずした春」
監督:鈴木清順
1958(昭和33)年/日活
出演:左幸子、小林旭、浅丘ルリ子、宍戸錠、殿山泰司

映画「狂熱の季節」

1960

外国人の客を連れたユキ(千代侑子)と車に乗った明(川地民夫)と勝(郷鍈治)がハチ公広場で落ち合うシーンの背後に渋谷駅の入口が映っている。

映画「狂熱の季節」
監督:蔵原惟繕
1960(昭和35)年/日活
出演:川地民夫、郷鍈治、松本典子、千代侑子、長門裕之

鑑別所帰りの明が富裕層の文子と出会ったことで、彼女の人生に再生不能な傷跡を残していく。刹那的に生きる明と難しい理屈で自らを追い詰めていく文子の対比。
富裕層の描き方がカリカチュアライズされすぎで、明の過剰に奔放な演技と併せて滑稽に見えてしまう点はあるが勢いのある映画だ。戦災復興とオリンピックで建設まっさかりの渋谷、いたるところが工事中だ。

映画「ギャング同盟」

1963

出所した風間(内田良平)を迎えた高本(佐藤慶)は風間が服役中に変わってしまった東京を見せ「ご覧のとおりさ。もう焼け跡もねえし闇市もねえ」とつぶやく。左側に東急文化会館。中央に渋谷駅と工事中の高速3号線。立っている場所は現セルリアンタワー(桜丘町26-1)の前あたり。

映画「ギャング同盟」
監督:深作欣二
1963(昭和38)年/東映
出演:内田良平、三田佳子、佐藤慶、曾根晴美、山本麟一、平 幹二朗、楠侑子、戸浦六宏

刑務所から出所する風間(内田良平)を昔の仲間高本(佐藤慶)が迎える。しかし彼らの縄張りはすっかり新興の巨大勢力に乗っ取られていた。風間はある計画を思いつき高本とかつての仲間尾形(戸浦六宏)、楠(山本麟一)、柾江(楠侑子)、志賀(曽根晴美)、ジョージ(アイ・ジョージ)を集める。風間の計画とは敵対勢力のボスを誘拐することだった。
悪い顔の俳優勢揃い。街なかで銃撃戦を始めるわ、ダイナマイトを投げるわの大暴れ。日本版「オーシャンと十一人の仲間」といったところか。東京オリンピックに向けて大開発中の東京各所が見られる貴重な作品。

映画「プーサン」

1953

代議士の五津(菅井一郎)が逮捕されたことを知った野呂(伊藤雄之助)は駅前で新聞を買いあさる。後方に渋谷駅。

映画「プーサン」
監督:市川崑
1953(昭和28)年/東宝
出演:伊藤雄之助、越路吹雪、藤原釜足

野呂(伊藤雄之助)は善人で気弱な予備校教師。
妻を亡くした彼は金森風吉(藤原釜足)、らん(三好栄子)宅の下宿でつましく暮らし、娘のカン子(越路吹雪)にほのかな想いを寄せている。ある日教え子の左翼学生から誘われメーデーに参加した野呂は暴動に巻き込まれ逮捕されて職を失い、職探しに奔走する日々が始まる。
不器用な野呂と、スキャンダルを逆手にとって焼け太る代議士の五津(菅井一郎)、五津の後ろ盾を失い予備校を辞めてもしたたかに生きる学生泡田(小泉博)、挫折して故郷に帰る左翼学生古橋(山本廉)、医師をクビになり警察予備隊に入る手塚(木村功)らとを対比して描く。外食券を売り買いしたり、メーデー、警察予備隊など当時の風俗が色濃く描かれている。
原作は毎日新聞に連載されていた横山泰三の4コマ漫画「プーサン」と同じ作者の「ミス・ガンコ」。横山泰三と兄の横山隆一(「フクちゃん」「おんぶおばけ」などの作品がある漫画家/アニメーション作家)が警官役で1シーン出演している。

映画「女子学園 ヤバい卒業」

1970

性教育の授業をきっかけに「セックスに関する調査」を行おうとする久保忠江(夏純子)のグループは、街なかで男子中学生のグループを調査対象としてつかまえる。男子中学生が歩いているのは渋谷駅前交差点。後方に渋谷駅の表示があり、その手前に当時ハチ公前広場にあった派出所がみえる。ハチ公前広場から道玄坂方面へ向かう横断歩道を渡っているところ。

映画「女子学園 ヤバい卒業」
監督:澤田幸弘
1970(昭和45)年/日活
出演:夏純子、岡崎二朗、城野ゆき、応蘭芳、河津清三郎、玉川伊佐男、藤圭子

白ばら学園に通う久保忠江(夏純子)ら5人の中学生グループはチンピラの小石(岡崎二朗)とも交流があり学校や警察から目をつけられている。彼女のグループは次々に起こす問題に対し学校側は無期停学処分を下す。これに対し忠江らは学園長の不正を暴こうと行動を始める。
他愛もないストーリーで、ピンク要素もそれほどなく映画としては見るべきものはない。夏純子が中学生という設定も無理筋だが、柳家金語楼の娘有崎由見子、唐突に歌謡ショーのシーンがはさまる藤圭子、宮下公園で歌う吉田拓郎が見られるのは収穫。

映画「やくざと抗争 実録安藤組」

1973

関東桜会会長榊原(内田朝雄)の息子勇吉(郷鍈治)の一味が今後世話になる矢頭(安藤昇)の店に挨拶に行くシーン。渋谷駅ハチ公口。左手に「ハチ公像」。

映画「やくざと抗争 実録安藤組」
監督:佐藤純彌
1973(昭和48)年/東映
出演:安藤昇、袋正、江守徹、北川恵一、安岡力也、小林稔侍、諸角啓二郎、今井健二、佐藤蛾次郎、深江章喜、室田日出男、佐藤晟也、郷鍈治、内田朝雄、渡辺文雄、藤浩子、山本麟一、八名信夫、松井康子、丹波哲郎

学生やくざ矢頭(安藤昇)は銀座の愚連隊のドス健(山本麟一)と揉め事になり、ドス健は矢頭の子分三吉(佐藤蛾次郎)に刺されて死ぬ。この一件で矢頭の顔には大きな傷跡が残ることになる。当時渋谷の闇市は橋場組と十文字組がとりしきっていたが、矢頭は商人を組織化して橋場組の縄張りを奪うことに成功する。これに対し橋場組は矢頭の店にダイナマイトを投げ込むなど報復をしたが、矢頭が手打ちしたと見せかけたところで子分たちが橋場(諸角啓二郎)に瀕死の重傷を負わせ、橋場組は縄張りを矢頭に譲ることになる。ある日大組織関東桜会会長榊原(内田朝雄)の息子勇吉(郷鍈治)を預かることになった矢頭は、榊原は十文字組と自分たちを対決させたところで渋谷の縄張りを乗っ取ろうとしていると見抜き、十文字組と手を組み勇吉を人質にして関東桜会と対立しようとする。だがこれは矢頭が十文字組を潰そうとする作戦だった。しかし十文字組の方にもまた裏の目論見があった。
矢頭と幼馴染早苗のエピソードが並行して語られるが、とってつけたような話。話の展開も妙におセンチ。

映画「父と娘の歌」

1965

紘子(吉永小百合)が父のバンド仲間吉行(山内賢)に会いにいくシーン。渋谷東口駅前広場を横切る。背後に東横線渋谷駅が見える。

映画「父と娘の歌」1965年

紘子(吉永小百合)が父のバンド仲間吉行(山内賢)と会うシーン。
場所は「渋谷フランセ」(現「渋谷フランセ奥野ビル」渋谷2-22-11)。店に入るショットで店名が見えたため特定。窓の向こうに東横線渋谷駅が見える。

映画「父と娘の歌」
監督:斎藤武市
1965(昭和40)年/日活
出演:吉永小百合、浜田光夫、山内賢

音楽大学を目指す学生、紘子(吉永小百合)は父(宇野重吉)と二人暮らし。父はかつて交響楽団のクラリネット奏者だったが今では小さなバンドで演奏をし、貧しく暮らしていた。父はある日心臓を病み演奏を禁じられやむなく運送会社で働いていたが娘には秘密にしていた。そのことを知った紘子はバイトで溜めた貯金を父のバンド仲間吉行(山内賢)を通じ父に渡すのだった。高校の先輩の阿川(浜田光夫)、父、吉行の愛情に支えられ音楽家として成長していく紘子を描く。

映画「アリバイ」

1963

渋谷駅に出た畑中刑事(二谷英明)、佐川刑事(宮口精二)、高橋刑事(高品格)は渋谷駅前で雑誌を売る犠牲者の妻子を見かける。

映画「アリバイ」
監督:牛原陽一
1963(昭和38)年/日活
出演:二谷英明, 小高雄二, 渡辺美佐

経理士が自宅で銃殺され、現場から100万円の小切手が紛失した。畑中部長刑事(二谷英明)は拳銃の出どころを追ううち拳銃ブローカーの大野(小高雄二)という男に行き着く。警察は大野が犯人と目星をつけるが、大野には同時刻にある薬局にいたという目撃者がおり、また店内からは大野の指紋も検出された。一方小切手の発行主から汚職担当の捜査二課が長年目をつけていた中央貿易公司社長の呉羽(陶隆)が浮かび上がり、事件は複雑さを増していった。
警視庁協力のもと作られた本作は当局に配慮したためか堅実さはあっても今ひとつスリルに欠ける。

映画「盗まれた恋」

1951

日比谷公園でかに良子(久慈あさみ)にいいなずけになってくれと突然言い寄られた似顔絵描きの三田門太(川喜多小六)は有楽町から山手線に乗り渋谷で降りる。

映画「盗まれた恋」
監督:市川崑
1951(昭和26)年/新東宝
出演:久慈あさみ、加藤道子、森雅之、川喜多小六、志村喬、伊藤雄之助

劇場が解散して食い詰めていたダンサーのかに良子(久慈あさみ)と能登半子(加藤道子)は食うために結婚することを決意する。良子は彼女にたびたび花を送ってくる銀行員阿久根隆(森雅之)に連絡をとり結婚を申し込むが、一度結婚に失敗した彼は結婚などまっぴらだという。何でも自分の思い通りにならないことはないと豪語する彼に、彼女は自分には売れない画家のいいなずけがおり、それを一流の絵描きにできるかとでまかせの難題を吹きかけるが、阿久根は安々とそれに応じる。彼女が公園の似顔絵描きで糊口をしのぐ三田門太(川喜多小六)に目をつけると、数人の男が三田の家から勝手に絵を運び出し、銀座の画廊で彼の個展が開かれた。三田門太をいいなずけと騙り阿久根の気を引こうとする良子の作戦は続く。

映画「ゆがんだ月」

1959

神戸にいられなくなり東京に出た桂木正夫(長門裕之)は職を探し街々を歩き回る。渋谷駅から出てハチ公前広場を歩く桂木。背後には「東急百貨店東横店」。

映画「ゆがんだ月」
監督:松尾昭典
1959(昭和34)年/日活
出演:長門裕之、芦川いづみ、三島雅夫

神戸のやくざ立花組の桂木正夫(長門裕之)と米山辰吉(高原駿雄)は店から出たところを襲われ、米山は射殺される。桂木と暮らす恋人江田奈津子(南田洋子)は立花組の幹部立石純平(梅野泰靖)が米山を殺すのを見ていた。やがて立花組のチンピラ五郎(近江大介)が自首し、この件を怪しんだ新聞記者木元(大坂志郎)に問いただされても桂木は口をつぐんでいた。だが米山の葬儀の日妹の米山文枝(芦川いづみ)に桂木は真実を話してしまう。桂木は木元にも真相を告げ、江田に別れの電話をし身の安全を確保するため東京へ移り住んだ。
撮影(姫田真佐久)が見事。主人公の長門裕之は同棲相手を演じた南田洋子と後に結婚。

脚注

  1. 富田均「東京映画名所図鑑」(1992/平凡社)
    富岡畦草「東京 消えた街角」(1992/玄同社)
    川本三郎「銀幕の東京」(1999/中公新書)
    野村宏平「ゴジラと東京 怪獣映画でたどる昭和の都市風景」(2014/一迅社)
    宮崎祐治「東京映画地図」(2016/キネマ旬報社)
  2. 富田均「東京映画名所図鑑」(1992/平凡社)
    富岡畦草「東京 消えた街角」(1992/玄同社)
    川本三郎「銀幕の東京」(1999/中公新書)
    野村宏平「ゴジラと東京 怪獣映画でたどる昭和の都市風景」(2014/一迅社)
    宮崎祐治「東京映画地図」(2016/キネマ旬報社)